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レトロゲの街、深谷

 文字汚くてごめんなさい。

 本日、行きつけのゲーセン、
Video Game Musum ロボット
(深谷ロボット - 北関東でレトロアーケードゲームを集めに集めた6割はBLAST CITYかASTRO CITYが並んでいるゲームセンター、
下の画像)
で知り合えた波平さん
https://twitter.com/namiKBlife
に「SUPER STREET FIGHTER II X GRAND MASTER CHALLENGE」を2クレジットおごっていただいた後に、奥に置いてある書き置きノートに書いたものです。

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 私はへたっぴなので、1ステージ、1ラウンドも取れず、3分くらいでそれを使い果たしてしまいました。
 一方で彼は、本田という相撲取りスタイルキャラクターのアバターを通して、世界中のファイター達と、本当の意味で格闘を繰り広げてくださいました。

 緑の野獣、ブランカとの死闘。お互い、後一撃でも触れられてしまえば倒れる状況の中、出せる技を全て計算に入れた上で距離を詰めることを許さず、そこに一瞬の静寂が訪れます。それを波平さんの本田が破り最後の一撃を入れました。
 もう誰がどう見てもレトロと呼ぶ大昔のゲームです。しかし、画面の中のプログラムが演算した結果にしか過ぎないというのに、その結果をわかりやすく絵として表示してアニメーションさせているだけなのに、そこで繰り広げられている「格闘」の、勝負をしているという空気が、生で伝わってきたのです。しかも片方は波平さんという人間ですがもう片方は(数々のプレイヤーのデーターが反映されているとはいえ)コンピューターなのにです。

 サガット戦では”下段タイガーショット”を”スーパー頭突き”で攻防一体カウンターを決めただけに留まらず、”上段タイガーショット”をスーパーコンボである”鬼無双”を発動した一瞬だけ生まれる無敵時間を利用してよけるなんて芸当も見せてくださいました。ゲームにおける熟練者はどのゲームにおいてもそうですが、自分が持てる手段のどこを問われても答えられるような理解力と、それをコンマ0秒単位フレーム単位で判断と行動を同時に行い、「無敵時間」だの「当たり判定」だのゲームにおける奇天烈な現象を余すことなく使い尽くして勝利をもぎ取っていきます。

 そしてやっぱり条件は満たしていたので、ラストステージは豪鬼(北米では発音しづらいらしくAKUMA)が登場しました。空中で2発撃つ”斬空波動拳”で牽制して決して相手の得意とする距離に身を置かず、隙あらば無敵の判定を纏いながら間合いを操る”阿修羅閃空”で翻弄し、気を抜くことを許しません。そうして互いに虫の息のまま残り体力ほんの数ミリのまま全戦タイムオーバー。2勝1敗で本田は豪鬼を制しました。
 このゲームは最終的に攻撃と防御のテクニックを数値化した総合スコアというもので誰が一番強いかを決めるのですが、波平さん曰く、「調子のいいときは10万点行く」らしいです。

 なぜこの一連の戦いの旅に私を招待してくださったかというと、それは私が別のゲームを波平さんがクリアしたときに拍手を送ったからです。

 私は普段、「埼玉レトロゲトライアングル」と自分が呼ぶ場所を生活圏にしております。定期的に病院に行き、そのトライアングルの先端の一つへと向かいます。それが深谷のロボットです。

 今日はなぜだか、病院通いの帰りにロボット以外のゲーセンにも寄ろうと思い、深谷駅の側にあるゲーセンを5年以上ぶりぐらいに覗きました。
 なにやら見慣れないSEGA ASTRO CITY筐体が3つ並んでいました。

 いつもより早く帰れる時期だからか、私の母校の学生服を着た少年が『Hyper Street Fighter II - The Anniversary Edition』で1ステージも勝てずに終わった瞬間を見ました。
「ハイパー2は1ステージから強いんですよ」確かこれが私が少年に言った正確な台詞だったと思います。ハイパー2には慣れていなかったそうです。

 他人がアーケードゲームをプレイしているのを眺めているのは、病院帰りでは日課になっているのですが、なぜだか今日は、ゲームがへたっぴな私から見て、すごいなと思ったプレイヤーに拍手を送りたくなり、深谷駅の側のゲーセンで2人、いつも通う深谷ロボットで2人拍手を送りました。

 その内の1人、『FANTASY ZONE』の1周目をクリアして見事オパオパの父親を救出して見せたのが、本日話題に取り上げている彼、波平さんです。

 彼は最近まで新潟に出張で大変でいらしたそうですが、暇があればここに通い詰めるお方だそうです。互いの身の上を明かし合った時、素敵なレトロゲスピリットをお持ちであることを示してくれました。

 そうやって人が自分らしく、ありありと輝いている瞬間が私は大好きです。
 人が生きていること。人が生きている瞬間を、全力で味わって幸せである事。
 その生き様が大好きだし、うらやましいし、そんな他人の存在を、心から嬉しく思います。

 私が最近の日課になっている「星と翼のパラドクス」のお試しプレイをとうに終えて去ったその後も「Virtua Fighter 5 Final Showdown」でランク昇進に精を出しておりました。

 そして帰りに寄ったスギ薬局さんにいる従業員の方に、以前ご心配くださった体調のことをお話しして帰宅いたしました。

 ただ品と礼節と敬意と感謝をいつも心がけていた中で、ふと思いついた「通りがかりの普通の人はやらない事」を気分でやっただけで、今日は心がずいぶんと温まりました。
 沢山の温もりに触れました。
 沢山の発見がありました。

 常に、この温かさと共にありたいと、願う一日でした。



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 ゼットさんが近々お越しになりやがるんですって。Ario深谷に。

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