コーチングを受けることに興味を持ったあなたへの手紙

拝啓 突然のお手紙にて失礼いたします。

先日は大変失礼いたしました。お話ではコーチングを受けるかどうかで悩んでいらっしゃるとのことでしたが、あいにく早く帰らなければいけない用がありましたので、お話したかったことを手紙に書きましてこうしてお送りする次第でございます。

まず、コーチングについて、例えば言葉巧みに壺を売りつけられるのではないかとか妙な宗教勧誘を受けるのではないかとご心配されていましたが、マトモなコーチであればそのようなことはありません。コーチと名乗る方より壺を売りつけられたり強引な勧誘を受けた場合は、速やかに他のコーチをお探しください。(ちなみに私はコーチにそのような心配があることを最初に伝えたところ、「そんなことしません」と言われたので安心しました。今のところ壺はおろか何も購入していないことを追記しておきます。)

またコーチにいろいろと相談したいともおっしゃっていましたね。残念ながらコーチは相談に乗ってくれません。コーチによりますが、基本的に問題に対する答えはおろかアドバイスさえももらえません。現在抱えている問題に対する答えに対価を払いたい場合は、別機関にご相談ください。

指示や命令もされることはございません。逆にコーチになって人掌握術を手に入れて、気に入らないあいつやそいつを思い通りに操ってあんなことやこんなことをさせてやろうなどということもできません。遅刻ばかりする新入社員を更生させることはおろか、5歳児に風呂に入るようけしかけることすら無理です。

では何ができるんだということが問題になるわけですが、コーチングとは何かという説明については私などが書くまでもなく星の数ほどのきらめくわかりやすい読み物が、広大なインターネットの海に散りばめられております。じゃあなんでお前も書いているんだと言われると、それは万が一コーチングを受けたいと思って広大なインターネットの海で溺れているうちに運悪く私の書いたこの手紙に辿り着いてしまう不運極まりない0.0000000000000000000000000001%(数字は適当です)の日本語が読める方のためです。ご愁傷様です。

で、コーチングは何ができるかということですね。

ここではわかりやすく、老子の言ったとされる魚釣りの故事をつかって例えたいと思います。

「授人以魚、不如授人以漁」という有名なあれです。飢えている人に魚を与えれば1日で食べてしまうが、釣り方を教えれば一生食べていける。という意味です。

現代で言えば、魚を与えるのはお金配りおじさん、釣り方を教えてくれるのがコンサルタントというところでしょうか。

では、コーチはどうするか?



どうするんでしょうね。

いろんなコーチに聞いてみたいですね。

ちなみに私の考えるコーチのありかたは、(もし幸運なことに魚を持っていたら)とりあえず魚を与え、これからどうするか共に考えるというところでしょうか。This is your life, you have to make decision. を問い続ける存在です。 

一人ではなかなか出られない思考の枠の外に出るために、他人の力を使いたいと思ったら、意外と役に立つ。そんな存在でありたいと私は個人的に思っております。

最後に、コーチはそれぞれ個性がありますので、人によって合う合わないがあります。ぜひご自身にあうコーチに巡り会えますようお祈りしております。





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