✓クララとお日さま
▽あらすじ
人工知能を搭載した
ロボットのクララは、
病弱の少女ジョジーと出会い。
やがて二人は友情を育んでいく。
生きることの意味を問う作品。
▽感想
向上処置とか、独特の世界観がある作品。
通常かどうかを判断するものなのかな。
昔はそんなになかったけど
今は小学校でもそういう
括りがあるようにみえる。
その分、そのくくられた子たちにも
その子たちに合った教育が
施されているのは間違いないけど。
クララがひたすらに純粋で
(ロボットなので他の感情が
入ることは無いのだけど)
その純粋さが、今の人間には
子供以外にはなかなか見られないなあ。
純粋でジョジ―の事を考えていた。
今は、AIが発明されて進化して
私達より賢いとされているけれど、
私が読んでいて思ったのは、
人間は時にものすごく残酷だということ。
考え方も変わるし、大切なもの変わる。
そう考えると、
1つのことだけに意識を
注ぎ続けることができる
プログラムがされている
ロボットの方がよほど良いのではと思えた。
この作品ではクララの
ジョジ―を救いたいという思いが
ジョジ―を最終的に助けたのに、
最後は捨てられてしまうなんて…
たしかにずっと一緒は
難しいかもしれないけど、
相手が“人間“だったら同じことが
できたのだろうか。
“ロボット“だからできるんだよね?
それが自分の子供や親や
大事な人でもそれができるかな。
科学が進歩するうえで
きっとこれからぶつかるであろう問題を
かわいい題名とは裏腹に
冷静に描かれている作品だった。
クララとお日さま/カズオ・イシグロ/早川書房
↳試し読みもありますので、ぜひ