猛暑に負けそうな神宮外苑のイチョウ
イチョウ並木が有名な明治神宮外苑。
秋には紅葉を観にたくさんの人が押し寄せる。
神宮外苑は、私の早朝ジョギングコースの一つ。
一年を通して度々訪れている。
紅葉はもちろん、新緑や葉を落とした様子も美しい。
眼でイチョウ並木を楽しみながら走っている。
明治神宮外苑のイチョウ並木は1923年に完成。
1908年に新宿御苑のイチョウの種から芽を出したものらしい。1908年生まれなら樹齢は115年だ。
4年に一度の冬に、あのきれいな円錐形を維持すべく枝を切りそろえている。過去に何度か遭遇したが、結構な量の枝が切り落とされトラックで運ばれていく。
最近ジョギングしながら気になっているのが、イチョウたちの葉の元気のなさだ。
若いイチョウに比べ葉が小さく、葉の量も少ない。
人間でいうところの「薄毛」のようで、何だか頼りない。
紅葉の色も、黄色鮮やかな若木に比べて何だか少し茶色がかっている。
今神宮外苑は再開発の話でもちきり。
「イチョウ並木はずっと残すべき」と人は言うが、イチョウたちがそのうち息絶えるのではと危惧する。
イチョウの寿命は数百年。
まだまだ元気で老木と呼ばれる齢ではないのだろうが、無理してあの形を維持するために負担がかかっているのだろうか。
大都会のどまん中は、彼らにとって居心地が良くないのかもしれない。
猛暑となっている今年の夏。
連日晴れが続いた7月下旬のジョギング中に、外苑のイチョウが枯れているのを見つけた。それも1本ではない。
計画されている外苑の再開発は、イチョウたちにさらに負担をかけることになるらしい。
猛暑のストレスで枯れてしまう彼らたち。
年老いても、人間が求める「美しい光景」を演じ続けるのは大変なんだろうな。
自由にのびのびと枝葉を伸ばせる環境だったら、葉はふさふさ、猛暑にも負けなかったのかな。
天気予報では、週明け東京に台風が来る可能性があると告げている。
彼らにとって恵みの雨となりますように。