もずきち
趣味のバードウォッチングの記事をまとめました。写真の腕前は初級ですが、鳥への愛は最上級です。
私の趣味の一つ、寺巡りに関連した記事をまとめました。
旅行の記録をまとめました。
アラフィフ女医が日々の診療で感じたことをまとめました。
自分自身の人生の振り返りや思い出をまとめました。
私はとある町で医者をしている。 当然ではあるが、医師は人が相手の仕事。患者さんの生老病死に関する様々な悩みを聞き、支えようと毎日奮闘している。 とはいえ、私も人。色々な人生を診ているうちに、心が疲れてしまうこともある。 「生きる」とは何だろうとふと空を見上げた時に、目に留まった小鳥たち。彼らは生きるために、子孫を残すために、必死で生きている。 そんな彼らの姿を見ていると、自分の悩みがちっぽけに思えてくる。 普段は群れずにひとりで狩りをするモズ。小さくてかわいいけれど、彼がとて
昼から沿岸を中心に雨予報の日曜日。 人が少なく、午前中天気が持ちそうな公園を目指した。 場所は埼玉県の真ん中にある。 昨年春に一度訪れたが、さえずるウグイスのお尻しか見つけられなかった。 前回のリベンジだ。 公園の最寄り駅までは電車で1時間ほど。 都心から埼玉に向かう電車は空いている。 仕事の事を忘れ、車窓をぼーっと眺める時間が私は好きだ。 駅から公園まではバスで15分。 バスは20分に1本程度あり、車が無くても気軽に訪れることができる。 朝7時前からすでにバーダーさん
12度まで気温が下がった休日朝。 晴れ予報だったので、いつもの公園に鳥を探しに出かけた。 日が短くなりつつあるこの日。夜明けは6時過ぎだ。 まだ人気の少ない園内は静かだ。 水辺を歩いていると、舞い降りたコサギに驚いた小鳥が近くの枝に逃げ移る。 おはよう、カワセミさん。 コサギにびっくりしたところをごめんね。 朝から会えて私はラッキーだ。 さらに先、水鳥がいないか池を目指す。 キンクロハジロはエクリプスのようだ。 ホシハジロにキンクロハジロさん、お帰りなさい。 これから
日曜早朝。 天気予報は昼から雨と告げている。 午前中なら散歩できるかな。 人混みが苦手な私は都内の混み合うエリアから逃れ、静かに過ごせる場所を目指すことにする。 早朝の青梅方面のJR中央線。 車内には、夜を明かした若者たちやトレッキングに向かう人たちがぽつりぽつり座る程度で静かだ。 1時間と少しで目的駅に到着する。 お目当ての羽村取水堰は、駅から歩いて15分のところにある。 多摩川から玉川上水への取水口である羽村取水堰。 多摩川中流に位置し、静かに野鳥観察ができるので気に
10月というのに真夏日となった東京。 翌日は一転、秋風を通り越して北風が吹き抜け一気に爽やかな秋の空気に入れ替わる。 自宅近くでも1週間前からようやく金木犀の香りが漂い出し、秋到来を肌と鼻で実感する。 晴れ予報の日曜朝。 バーダーにとって、秋は探鳥シーズンの始まりであり楽しみが増える。 汗だくになることもないし、蚊に襲われることもない。 葉が落ちれば彼らの姿も見やすくなる。 天気が良さそうだし、4か月ぶりに大好きな公園に行ってみようと思い立つ。 公園には7時前に到着。 空
9月末の夏季休暇が明けて途端に忙しくなった10月。 日曜日も研修や仕事があり、久々のお休みとなった平日。 本当は休息を優先したいが、晴れ予報に我慢できなくなり自宅を飛び出す。 そう、いつもの公園で探鳥のために。 最近は夜明けが遅くなり、早起きする必要が無くなってきた。 7時でも園内は人影まばらだ。 東京湾に面する公園。今日の干潮時刻は朝9時。 満潮の時とはまた違う様子が見られるのかな。 朝日に照らされ高鳴きするモズ。 この時期はキイキイ鳴いてくれるから、探しやすい。 海
奈良旅4日目、最終日。 今日の目的地は奈良で一番有名な観光地、奈良公園だ。 インバウンドなどによる混雑が苦手な私。 早朝なら空いているだろうと、朝5時にホテルを出る。 この日の奈良。日の出は6時だ。 この時間、バスは走っていない。 奈良公園までは道一本。 人気のない静かな道を歩く。 公園敷地内に入ると、あちこちの足元からブチブチと鹿が草をむしる音が聞こえる。 すでに彼らは起きている。 この日の最低温度は19度。 清々しい朝の空気を胸いっぱい吸い込む。 木の香りに奈良公園
奈良旅行3日目。 ようやく天気が良くなり、朝から快晴となった。 今日も午前中は野鳥を探しながら公園を散歩、午後はお寺を見て回ろう。 奈良の野鳥スポットで必ず名前に上がる公園が気になっていた。 今日は真夏日予報。 暑くて野鳥は少ないだろうが、一度行ってみよう。 JR奈良駅から大和路線で王寺駅へ。 そこから近鉄田原本線に乗り換え、3駅目が最寄り駅だ。 目指す公園は歩いてすぐだ。 朝の公園を地元の方が思い思いに散歩したりランニングしたりしている。 当然観光客はいない。 広い敷
「長谷寺の近くにヤマセミが住んでいる場所がある」 奈良旅行の下調べ中にこの事を知った私。 ヤマセミは蝉でなく鳥の一種。 カワセミの仲間で、カワセミより一回り大きく白黒入り交じる美しい鳥だ。 山奥の渓流に住み、警戒心が強くなかなか出会えない鳥として知られている。 ところが、長谷寺から一駅先にある公園にヤマセミが住みつき、たびたび姿を見せてくれるらしい。 会える確率は低いだろうが、どんなところか行ってみたいな。 旅の2日目は長谷寺のある奈良盆地の南東方面で決定する。 朝一番で
いつも誕生日のご褒美として、夏季休暇を遅めにとる私。 今年は久しぶりに奈良を訪れることにした。 私は2014年頃に奈良にはまり、3年連続で秋に奈良を訪れたことがある。 きっかけはこの本だった。 当時は寺巡り、御朱印集めに夢中になっていた。 京都の寺院に比べると、どこか素朴で昔の時代に想いを馳せることができる奈良。 JR奈良駅前のホテルに泊まり、バスや電車で奈良中を歩いて回った。 2017年以降は仕事が忙しくなり、さらにはコロナ禍を経て現在はインバウンド地獄。 地元の京都の
関西地方で開業していた医師の父。 私も自分の意思で、医師の道を選んだ。 父は私が医師になってほどなく認知症となり、私は父から直接医師としてほとんど教えを受けることができなかった。 それでも今、私は父と同じような道を歩んでいる。 私が父から受けた影響は、幼い頃から「医者の娘」としての生活で無意識にすりこまれていたようだ。 自宅兼診療所では、常に患者さんからの電話がかかってくる。 住宅地の真ん中に位置していた診療所。 車で外出した父が帰宅した瞬間に、自宅の電話が鳴る。 相手は不
私が生まれた時、既に38歳だった医師の父。 彼は本当に仕事が大好きで、関西の自宅兼診療所で働き詰めだった。 家族と過ごす時間は削られがちだったが、車の運転が好きだった父は忙しい中、私を塾や学校まで車で送り迎えしてくれた。 車の中で洋楽やサザンが流れ、音痴な父が調子っぱずれに口ずさんでいたことを覚えている。 私は高校生になった頃から友人との時間を優先し、学業が忙しくなった大学5回生で実家を出た。 以降実家には時々立ち寄る程度となり、父と過ごした時間は限られる。 私がお酒を飲め
私は、父が38歳の時に三女として生まれた。 医師だった父は、自宅兼診療所で毎日朝から晩まで仕事詰め。 私は小さい頃、下階の診療所で働く父の存在を感じながら自宅で母や姉妹と過ごすことが多かった。 優しい父で仕事の合間をぬって色んなところに連れて行ってくれたが、父と過ごした時間は短く、私に残る父の記憶はそれほど多くない。 私は「出来の良い子」でいようとしたから、父と感情的にぶつかり合うことがほとんどなかったかわりに、父から直接愛情を注がれたという記憶もあまり残っていない。 振り返
熱帯夜から一気に19度まで下がった東京の早朝、走る私の汗を秋風がさらっていく。イチョウの緑は淡くなりだし、イチョウが落とした銀杏の匂いに秋の訪れを感じる。キンモクセイの香りが待ち遠しく、来週からの休暇にむけてあと一頑張りだ。