早朝の新宿御苑を散歩
世間はお盆休みに入る日曜日の朝。
新宿御苑の早朝を散歩したいと、6時半過ぎに自宅を出た。
普段は9時に開園する新宿御苑。
日が長くなる夏季の週末だけ、7時に開園する。
朝6時台の東京は辛うじて30度を下回り、涼しい。
最近では30度でも涼しいと感じるから、慣れは恐ろしい。
7時に開門するのは新宿門のみ。
既に常連さんと思われるご夫婦が開門を待っている。
園内を走ろうとランナーさんも集まりだした。
さすがにインバウンド観光客はいない。
普段はインバウンドで溢れている日本庭園も早朝は静かだ。
様々な色のトンボが飛び交っている。
野鳥がいそうな池を回ってみる。
カイツブリ親子とカルガモがぽつんと寂しそうに佇んでいる。
真夏の新宿御苑は野鳥が減り、カラスやスズメ、ヒヨドリ、シジュウカラくらいしか出会えないので、足が遠のいていた。
こんな暑い東京に野鳥たちが残ってくれていることに感謝する。
早朝とはいえ30度に達するこの夏。
人間だけでなく、鳥にとっても過酷だ。
汗をかけない鳥は、汗で体温を下げることができない。
足を冷やすか、口から熱を逃がすしかないようだ。
園内で見かけるカラスはほぼ、口を開けている。
冬には見かけないこの光景。
口をぽかんと開け、じっとしている鳥たち。
夏にしか見られない風物詩だね。
早朝の涼しい園内、木々や芝生の香りを胸いっぱい吸い込みながら歩くだけでもリフレッシュできる。
園内を一通り周り、中の池のほとりでコーヒーブレイク。
園内あちこちでベンチに人が座り、思い思いに静かな園内の景色を眺めている。
景色を独り占めでき、なかなか贅沢な時間だ。
時刻は9時半。
日差しが強くなってきた。
2時間近く園内を散歩し、汗びっしょりになっている。
インバウンド観光客の姿がどんどん増えていく。
お盆に関係なく明日から仕事だし、涼しいうちに買い出しして午後は涼しい自宅で過ごそう。
これだけ汗をかいたら、シャワーもさぞ気持ち良いことだろう。
新宿御苑を後にする。
毎年8月上旬に開催される神宮外苑の花火大会。
毎年この花火を見るたびに、夏が去っていく雰囲気を感じ寂しさがつのる。
死ぬほど暑い夏だけれど、1年で一番夏が「生きている」と実感できる。
もう少し、夏を楽しもう。