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お弁当ハンター:鴨川のトンビ

記録的な猛暑となっている今年。
母の入院見舞いのため、再び京都を訪れている。
大腿骨頸部骨折で入院中の母は、リハビリに検査に大忙し。
術後の経過も良く、ほっと胸をなでおろす。

面会までの時間をつぶそうと、午前中に散歩した。
絶望的に暑い京都。緑の多いエリアがいいやと、京都御所へ。
木が生い茂る御所、セミの大合唱が迎えてくれる。

乾御門より御所へ
青紅葉にメジロ@京都御所

京都に住んでいた頃は鳥に全く興味がなかったし、鳥ってカラスとハトとスズメくらいしかいないと思っていた。
京都は山に囲まれ森の多い環境。多くの鳥が住んでいておかしくない。
もったいないことをしたなあ。もっと鳥見しとけば良かった。

御所で鳥がよく集まるという場所に向かうと、バサバサッと何かが飛んでいる。

京都ではおなじみ、トンビ@京都御所

京都では、主に鴨川付近で見かけるトンビ。
(京都ではトビでなくトンビと呼ぶことが多かった)
冬はピーヒョロロロロと鳴きながら大空を旋回している。
鴨川べりはベンチが置かれ、住民や学生が思い思いに時間を過ごす場所。
ベンチに座ってパンやお弁当を食べていると、どこからとなく彼らはすっと飛んできて、隙あらば頂戴しようと至近距離をバサバサっとかすめ飛ぶ。
落ち着いて食べられたものではない。
私も、カツサンドを持っていかれそうになったことがある。

元々トンビに人間の食べ物を奪う習性は無かったが、一部の人が餌付けするようになり、人の食べ物を狙うようになったとか。
トンビからしたら、「人が持っている食べ物」が自分にくれるものか、人が食べようとしているのか、わかるわけがない。
彼らはいつも必死に食べ物を探している。
自然界では食べものを奪われた方が負け。
シンプルなルールだ。

そういえば、見た目が人間好みの鳥は餌付けされやすいが、見た目が不気味なカラスに餌付けしている場面を見たことがない。
もしカラスが餌付けに慣れたら、カラスもトンビと同様に食べ物を狙ってくるのかな。
あの黒くて大きい鳥が向かってきたら、失神しそうだ。

汗を拭き拭き、御所を抜けて鴨川へ。
すばしっこいツバメが飛び回っている。
水鳥たちは涼しげだ。
私も川にザブザブ入りたい。

白黒対決。カワウvs.コサギ。
夏空にトンビとツバメの共演@鴨川上空

この日も、餌付けする人に集まったトンビが空を舞っていた。
上空は地面より涼しいんだろうな。

夏でも気軽に鳥が見られた京都。
今回は望遠レンズや双眼鏡を持ってこなかったけれど、涼しくなったら京都に鳥見にこよう。

今日の京都は38度予想。
母の元気な姿を確認できたし、早々に京都から退散する。
明日からまた仕事だ。

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