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今こそみるべしパンク映画【ロックンロール・ハイスクール】

3コードにキャッチーなメロディ、猛烈なテンポで演奏され、演奏時間は3分弱と短く、非常にシンプルでわかりやすい。

特徴的なラモーンズの曲は、当時の複雑で入念に編成された主流のロックとは対照的だった。

ラモーンズのデビューシングル「Blitzkrieg Bop」の象徴的なコーラス、「ヘイ・ホー、レッツ・ゴー!」は、この映画と広く結び付けられ、パンクロックのアンセムとしての地位を確立した。

新しい反逆者たちが好んだスタイルは、黒い革ジャン、着古したTシャツ、破れたジーンズ、ボロボロのスニーカー、サングラス、マッシュルームの髪型で統一され、トレードマークになった。

そんなラモーンズの面々には、映画出演のオファーが舞い込んだが、その中で唯一にして、メンバー全員が出演している貴重な映画をみるべし。

ロックンロール・ハイスクール(1979年)

IMDb公式サイトより

最初のアルバムである「Ramones (1976)」は、パンクとロックにとって画期的で、収録されている2つのシングル「Blitzkrieg Bop」、「I Wanna Be Your Boyfriend」は象徴的なトラックとなった。

無表情で感情をストレートに表現した歌詞を独特の鼻にかかった声で歌うヴォーカル、速いギターリフ、力強いドラムビート、そしてコーラスが特徴的なラモーンズのサウンドは、当時台頭しつつあったイギリスのシーンの原型となった。

ギターの練習、入門としてもラモーンズの曲は、簡単にプレイできるとして有名。

ラモーンズの「Rockaway Beach」、「Teenage Lobotomy」、「I Wanna be Sedated」などの有名曲は、ジャンル、時代を超えて幅広く知られる。

バンドはその後も長く活動を続け、14枚のスタジオアルバムをリリースした。

本作「ロックンロール・ハイスクール」では、ラモーンズのライブ映像も満載の青春映画。

その熱いエネルギーを捉えたエネルギッシュなパフォーマンスは、あらゆる年齢層の観客の心に響く反抗精神に満ちていた時代を忠実に再現。

映画で描かれるパンクが根底に持つ、本当の自分を受け入れ、必要があればいつだって体制に反抗するという姿勢は、いつの時代でも必要に絶対条件だ。

特に、新しく赴任して来た女性の校長がロックを全面禁止にし、生徒たちを厳しく取り締まり、終いにはレコードを焼く奇行にまで発展すると、その反骨精神は、頂点に達する。

フランソワ・トリュフォーの映画「華氏451」でも、読書が禁じられた近未来の超管理社会を舞台に、禁止されている書物の捜索と本を焼くファイアマンという職業が描かれていたが、同様のテーマが学校を舞台に描かれている。

「ロックンロール・ハイスクール」は、ロジャー・コーマン製作総指揮。監督はアラン・アーカッシュ。原案にはジョー・ダンテも関わっている。

ラモーンズが本人役として出演し、音楽も担当しているためカルト的な人気があるが、日本では2012年に初公開となった。

また、本作での成功により、1991年に続編「ロックンロール・ハイスクール・フォーエバー」が製作された。

noteではパンク映画を紹介。

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