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【vol.11】映画で学ぶ「お金の教養」
<作品紹介>
『ボウリング・フォー・コロンバイン』のマイケル・ムーア監督が、キャピタリズム(資本主義)支配下の経済問題に迫るドキュメンタリー。巨大企業が利益を追求すると、世界にどのような影響が出るのかを検証する。デビュー作『ロジャー&ミー』で元GM(ゼネラル・モーターズ)会長に突撃取材を敢行したムーア監督が、GMが破綻した20年後の今、生活を支配する経済をテーマに選択。原点に立ち返ったムーア監督の覚悟と怒りが熱く伝わる。
(出典:シネマトゥデイ)
<あらすじ>
2008年9月15日、リーマン・ブラザーズの経営破綻は大規模な金融危機を引き起こし、世界経済は100年に一度と言われる同時大不況に陥った。アメリカでは住宅市場の大暴落と企業や銀行の倒産で、自宅や職を失う人々が続出。本作を撮影中だったムーア監督は、$マークのついた大袋を手にウォール街へと突入して行く。(出典:シネマトゥデイ)
【※注意】この記事はネタバレを含んでいますので、気になる方は先に映画をご覧いただいた方が良いかもしれません。
マネーリテラシーの低い日本人
ビジネスをしてそれなりに結果が出てきたり、周りに知られてくると
「私も稼ぎたいんですが、何から始めれば良いですか?」
「稼ぎ方を教えてください!」
という連絡や相談を受けることが増えてきます。
そんな時に、私がまずお伝えしているのは
「お金の知識を増やそう」
ということです。
ちなみに、
「日本人はマネーリテラシーが低い」
ということを聞いたことがありますか?
日本人は先進諸国と比べて「お金の知識」が相当不足しているそうです。
実際に、MasterCardが調査した「アジア/太平洋地域の財務リテラシー指標調査」によると、日本はだいぶ低い位置にいます。
(出典:MasterCard「アジア/太平洋地域の財務リテラシー指標調査」)
14位というと「そんなに悪くない」と感じる方もいるのかもしれませんが、
「世界2位の経済大国を誇った国」としては、かなり微妙なポジションだなと思います。
では、マネーリテラシーの低さの何が問題かというと、シンプルに
「お金持ちになれない」
「経済的な余裕を生みにくい」
ということです。
マネーリテラシーの低い理由は「お金の知識がない」から
そして、マネーリテラシーは「お金の使い方」に現れます。
日本銀行調査統計局が、日本・アメリカ・ユーロエリアの「家計の金融資産構成」を調査をしたところ、日本はアメリカやユーロエリアと比べて圧倒的に
「現金・預金」の比率が高かったことがわかりました。
銀行の預金金利が高ければ預けておくだけで、私たちはお金を増やすことができますが、
今の日本ではそれは難しいのが現実です。
ちなみに、私たちがお金を増やす時にできることは、
1:時間を提供する
2:価値を提供する
3:お金に働かせる
おおよそ、この3つです。
「お金が欲しい」と思った時に、大多数にとって一番やりやすいのは1の「時間を提供する」ことです。雇用されることでその時間に対して給与を受け取れます。
ただ、この問題点は「時間給には限度がある」こと、そして「時間給だけではお金持ちにはなれない」ということです。
2の「価値を提供する」であれば、時給仕事よりは大きく稼げます。ビジネスをして価値を生み出し、その対価としてお金を得るのがこの2つ目の方法です。
ただ、上手くいけば大きく稼げますが、当たらなければコスパとしては最低賃金を下回ることも多々あります。
そして3つ目の「お金に働かせる」が株をはじめとして「投資」です。
これのいいところは自分の時間を犠牲にしたり、何か価値を生み出さなくても収入を増やしてくれることです。
ただ、「お金に働かせる」場合にも「元本割れ」や「元手がなければスタートできない」など、考えるべきことはあります。
とはいえ、「お金に働かせる」ことはそれほど怖がることではありません。
アメリカやヨーロッパでは学校教育の中でお金について学べるカリキュラムもあり、小さい頃からお金について学ぶことができます。
その結果、「お金」を使って資産を増やすことへの心理的抵抗も減り、資産運用をしながら資産を増やしていくことができます。
私たちとアメリカ・ユーロ圏の人々の違いがなんなのか、といえば単純に
「お金の知識があるかないか」
だけなのです。
なぜ、どれくらい「お金」必要ですか?
お金の知識があるかないかが問題であれば
「じゃあ、お金について学べばいいじゃん」
ということになりますし、実際にお金について学ぶことで私たちはより自分の資産を増やせるようになります。
ただ、だからと言っていきなり「ビジネスを始めよう」とか「簿記、財務、税金の勉強をしよう」というのはハードルが高いし、続かないと思います。
そもそも、「お金が欲しい」「稼げるようになりたい」という人の多くが、
・なぜお金が欲しいのか?
・どれくらいの金額を稼ぎたいのか?
ということが明確になっていません。
当たり前ですが、目標によって取るべき手段は変わります。
もしあなたが月5万円くらい収入を増やしたいのであれば、今すぐアルバイトなどをすれば十分手にすることはできると思います。
一方で、1億円稼ぎたいということであればアルバイトでは無理です。
それから、どれくらいの期間や時間で稼ぎたいのかによって負荷のレベルも変わります。
そういったことを明確にしていない状態で、ただ
「とにかくお金が欲しい」
というのは、人生に迷う可能性が多いにあります。
なぜなら、私自身がそうだったからです。
・自分はどんな人生を送りたいのか?
・どんなライフスタイルを生きたいのか?
・理想を実現させるためにどれくらいのお金が必要なのか?
そういったことを真剣に考えていなかったために、大きく回り道をするハメになりました。
それ自体が悪いことだとは思いませんが、今になって考えればもっと上手くやれたし、
その間に消費した時間が取り戻せるなら、もっと他のことにその時間を投資していました。
ですから、「お金が欲しい」「稼ぎたい」という方には、まず自分が
・なぜお金が欲しいのか?
・どれくらいの金額を稼ぎたいのか?
を明確にした上で、その次にお金について学んでいくのが必要なステップだと考えています。
映画で学ぶ「お金の教養」
そして、「お金」について学ぶ上でも、映画は非常に有効です。
特にドキュメンタリー映画の場合、普段私たちが生きている中ではキャッチしづらい情報や、社会の暗部にスポットライトを当てて作品を作ります。
ですから、キレイごと抜きで「人間の汚い」部分や「ドロドロとした欲望」の部分を映し出してくれます。
そのような刺激は、表面的なものではなく、私たちの「お金」に対する本質的な目標や願望に気づかせてくれます。
とはいえ、稼ぐ理由は人によりますし、別にそれが高尚な必要はないと思います。
「モテたい」
「チヤホヤされたい」
そういった理由でも全く問題はないです。
ただ、あなたが稼ぎたい理由が「他人や周囲からの価値観の押し付けの結果」であれば、
どんなに稼いでも満たされることはないし、それでは人生が面白くありませんから、
自分なりの理由を見つけ出していただきたいと思います。
今回紹介した『ボウリング・フォー・コロンバイン』は、リーマンブラザースの経営破綻をテーマにストーリーが展開されますが、
これを観ることで、今の世の中がどれだけお金に支配されているかがわかります。
この映画をキッカケに、改めて自分の生き方を考えてみるのもいいかもしれません。
▶︎「キャピタリズム 〜マネーは踊る〜」ダイジェスト
▶︎「キャピタリズム 〜マネーは踊る〜」公式サイト
あなたのオススメ映画もあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね。
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