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選挙結果振り返り(2023 12.3投票)

 昨日の選挙結果を見ると、つくづく思うのです。

「やっぱり、選挙って大事だよなぁ」

 と。 投票に行くのは勿論、ちゃんと候補者を見極めるために常日頃から関心を高め、情報を収集するようにしないと、これから紹介するような “地獄味溢れる” 結果になってしまうのだと痛感した選挙の数々、見ていきましょう。




◎茨城県・茨城町議会議員選挙(定数16/17人)

 現職13人、元職1人、新人3人が立候補し、政党別では自民が4人、公明と共産が1人ずつ立てている選挙は現職1人が落選。 女性候補2人は当選しました。

 自民は現職4人が当選し、共産は新人(70歳)が14位で当選しました。 今季限りで退任した共産の現職は(前回は無投票なので)前々回6位で当選したのに対し今回の新人は大きく順位を落とし票も3割減らしています。 現在の党勢が露わになってしまいました。
 そして落選した現職。  初当選した前々回から6割も票を落としていますが、その原因は選挙公報(PDF)を見れば納得なので、上記リンクから落選候補の名前を確認いただき(「選挙結果振り返り」「今週の選挙」では基本的に候補者の名前を載せない方針です)、選挙公報を見ていただければ、と。


◎群馬県・邑楽町長選挙

 5期目を目指す現職に町役場課長だった新人が挑んだ一騎打ちは新人が412票差で現職を振り切り初当選を果たしました。

 現職80歳に対し新人は50歳。高齢と多選が批判材料となったのでしょう。 新人は2か月前の出馬表明で準備期間が短かったものの当選し、現職は新人が公約にしていない「給食費無償化」を掲げたにもかかわらず落選と、正に明暗分かれました。 投票率も2.27ポイント上がったのも新人へ有利に働いたものと思われます。


◎埼玉県・上尾市議会議員選挙(定数30/38人)

 現職22人、元職1人、新人15人が立候補し、政党別では自民・公明・共産が5人ずつ、立憲が2人、維新が1人、地域団体から1人立てている選挙は現職2人、新人6人が落選し、女性候補は12人中11人当選しました。

 現職2人のうち1人で、且つ政党候補唯一の落選となったのは、共産でした。 自民、公明が候補5人全員当選させたのに対し、1議席減らす結果に。 ただ、現在の党勢を考慮すれば8人も落選する選挙で公認候補1人落選に “留めた” と言えるのかもしれません。
 維新は退任する現職の結婚相手が5位で当選し、票も前回から約500票増えましたが、それを上回ったのが「ステルスN国」の候補。 同じ女性候補同士で地域政党 “もどき” の候補が3位当選し維新候補を上回ったのは、ステルスN国の候補者選びや駅前の辻立ちを続けた選挙戦略などが上手くハマってしまったコト以上に、維新の勢いが落ちた表れなのかもしれません。 そりゃあ、大阪万博を巡る幾多のズンドコっぷりを見せられてはねぇ、、、

 そして、維新公認で出馬予定だったのが自身のグラビア エロ画像を販売しようとしたコトで公認取り消しとなり無所属出馬となった、元N国の候補は最下位当選。 開票途中に早合点し落選ツイートをするっというドジっぷりを見せていましたが、リアルタイムでツイートされた時間と開票状況を比べると、その時は当落線上ではあったものの落選が確定するような状況ではなかったので、勝手ながら「あざとい私を見て、系ツイート」だったと見ています。
 結果として「元N国」と「現N国(系)」が議員となった上尾市は、地獄感が増した結果となったのでした。


◎埼玉県・朝霞市議会議員選挙(定数24/32人)

 現職17人、元職1人、新人14人が立候補し、政党別では公明が5人、自民・維新・立憲・共産・参政が1人ずつ、2つの諸派から1人ずつ、地域団体から1人立てている選挙は、現職2人、元職1人、新人3人が落選し、うち2人が諸派。 女性候補8人は全員当選しました。

 N国は順当に落選したものの、「つばさの党」の現職は3位で当選・・・ 市内の活動量が多くて評判も上々らしいですが、票を投じた方の中で、同候補の所属政党がとんでもないカルトだというコトを知っている方は何人いるのでしょうか。 候補者がそれを隠してしまえば分からないかもしれませんが、選挙に対してもう一歩関心が深ければ自ずと入って来る情報だと思いますが、ね・・・

 共産は2位当選で大躍進、のように見えますが改選前の3議席に対して1人しか候補者を立てなかったコトが原因。 きっと立候補してくれる方が見つからなかったのでしょう。 2位で当選しても会派は消滅となり、この結果はこの結果で、厳しいのです。

 そして「N国vsつばさの党」の醜さに隠れてしまいがちですが、参政党候補は20位で当選しています。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 党内は神谷独裁体制が敷かれガタガタしまくりですが、地方では順調に勢力を伸ばし、今年9月からは12勝4敗と大きく勝ち越しています。 実は未だ勢力衰えずなのですが、神谷独裁代表は他の有力者を追放したせいで応援を全て自身が行かなければならないこの状況をいつまでも続けられるとは思えません。 どこかで破綻すると見ていますが、どうやら暫く続きそうです、、、


◎和歌山県・北山村議会議員選挙(定数5/6人)

 現職5人、新人1人が立候補し、全員無所属&全員男性。 そして、全員還暦超えという選挙は、74歳の新人が当選し75歳の現職が落選しました。

 ・・・ハイ、これ以上書く情報は有りません。 最下位当選が31票で次点が29票。 この数字を見るだけでも村の衰退っぷりが分かるというものです。


◎大分県・津久見市長選挙

 3期目を目指す現職に、元副市長の新人と、元アナウンサーで会社役員の新人が挑む8年ぶりの市長選は、元アナウンサーが元副市長を振り切り初当選を果たしました。

 新人二人が51票差の大接戦を繰り広げる一方、現職が約12%の得票しか獲得できず落選しているのが驚きです。
 この選挙は市役所新庁舎の建設が最大の争点となっており、現職は40億円をかけて新庁舎建設を進めていましたが人口約1万5千人の自治体でそんな大層な新庁舎は必要かという問題と、建設予定地が南海トラフ地震で津波が来た際に間違いなく被災する場所だという問題が出てきて、元アナウンサーの新人は明確に「(統合で空く)第二中学校の建物と土地を活用すべきだ」と主張したコトが奏功したと思われます。
 一方、元副市長で大半の市議が味方についたと言われていた新人は最も当選に近いと見られていましたが、新庁舎問題に対し「一度立ち止まり、市民の声に耳を傾ける」という曖昧な主張を展開。 大体「耳を傾ける」とか言う候補は当選後に「耳を傾けたが検討の結果、予定通り40億かけて新庁舎を…」と言うコトが殆どなので、そんな “言葉遊び” を市民が見抜いたのかもしれません。

 ただ気になるのは、当選した新人が元アナウンサーで知名度が高いのが結局は最大の要因だと見られるコトと、従来の市政を変えてくれそうな雰囲気から有権者が「安芸高田市長みたいな人」を求めたのではないかというコト。 政治未経験の人を市長に推したからには丸投げするのではなく市民も市政に関心を持ち市長を支えなければなりませんが、その “覚悟” が津久見市民に有るのかどうか。 今後の市政に注目したいです。



以上となります。
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます。



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