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トロムソ研究日記

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#コロナ禍の海外渡航

エクスカショーン Sommarøy 2

第二弾

6月2日ー4日。 遅咲きながらの研究者人生で初めて、"Writing Retreat"なるものを経験した。 平たく言えば、大学の研修合宿のようなものだ。しかし、日本の大学院での慎ましい学生生活しか経験のない私にとっては、想像を絶するような”ステキな代物”だった。3日間、このホテルのそれぞれ個室が与えられ、そこで集中して研究に打ち込みなさいねー!っていう「缶詰」状態にさせてもらえる合宿だ。

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エクスカーション Sommarøy 1

エクスカーション Sommarøy 1

ノルウェーの憲法記念日からあったという間に3週間が過ぎてしまった。慣れは恐ろしい!ここでの生活が当たり前の日常になって、ダラダラと過ごしてしまわないように、と少し反省の日々。気を取り直して!今回は美しいSommarøy島のことを少し紹介させてください。

Sommarøyは、直訳すると「夏の島」。トロムソ島中心部から西へ車で約1時間のフィヨルドの外海(北極海)に面した美しい島。白い砂浜とコバルトブ

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ノルウェーの最も華やかな祝日

ノルウェーの最も華やかな祝日

5月17日はノルウェーの憲法記念日。国のお誕生日だ。『限りなく完璧に近い人々-何故北欧の暮らしは世界一幸せなのか-』の著者であるマイケル・ブースが皮肉たっぷりに(しかし愛情を込めて)北欧諸国をぶった斬った著書があるが、”ノルウェー編” では、この祝日に、たっぷりと着飾って街を闊歩するちょっぴり田舎くさいノルウェー人の愛国心を揶揄していた。確かに、ノルウェーの旗を持ち、女性は美しい民族衣装、男性(t

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なぜか、ちらし寿司

なぜか、ちらし寿司

最近、なぜか「ちらし寿司」ばかり作っている。米を炊いて干し椎茸を戻し甘辛く煮て、人参もさっと湯通しして味付けをする。錦糸卵、さやえんどうを散りばめて。アボカドがあれは更にいい。後は新鮮なサーモン、えび、キャビアがあれば、最高のNorwegian風ちらし寿司が出来上がる。魚が新鮮だけあって実に美味しい!そして、寿司米、醤油。寿司酢は多少怪しげではあるが、トロムソの一般のスーパーにも売っている。しかし

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ノルウェーのワクチン事情

ノルウェーのワクチン事情

大学で、ワクチン接種の話をしていた時。かなり年下の同僚が突然言い放った!「Norikoはもうワクチン接種できるはずだ。もう手続きはしたのか?」おい!!皆の前でそれを言うか? その時は、確か〇〇才(高齢者)以上の対象者がワクチン接種を終えた時点だった。勿論、彼に悪意はない!心からの平等の精神と親切心からの発言である。ただ、日本人は多少は若く見られるため、年齢を大幅にサバ読んでまかり通っていると信じて

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春が来た!

春が来た!

春が来た!たんぽぽ!が咲いた!

雪解けのこんな枯れた土の上に、先ずは花が咲き!(茎や葉っぱじゃない!)目一杯に花弁を広げている。どちらかというと、日本の「雪割草(ユキワリソウ)に近いイメージかなあ。本州の山、二月三月に咲く花弁の透き通った黄色い花。たんぽぽというにはあまりにも儚い!でも、この可憐な花は「ここでも春が来る!!」と主張していた。

カモメ!も春だ!ともかく切ない春の「愛の鳴き声」をす

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メーデーの前の金曜日 この列なーんだ?

メーデーの前の金曜日 この列なーんだ?



4月30日の夕方、大学前のバス停でばったり会った若い同僚のkiristine(クリスティーナ)と、たまたま同じショッピングセンターである”JEKTA”に行くバスに同乗することとなった。そこで!車内で、彼女から貴重な情報が!!それは、明日(5月1日)はメーデーで『どこのスーパーもお休みよ!」というものであった。もちろん酒屋(vinmonopolet)もよ!。

思わず彼女の肩を叩いて感謝の意味を

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”Zarusoba” in Tromsø  「ざるそば!」

”Zarusoba” in Tromsø  「ざるそば!」

どうしても!どうしても!濃縮な「蕎麦つゆ」をごくごく飲みたくなり!ついに、トロムソ市街の中心部にあるインターナショナル・フードマーケット(ALANYA)に飛び込み、前から目をつけていた「ざるそば」という怪しげな乾麺に手をつけてしまった!

日本語表記は商品名の「さるそば」のみ。いったいどこの国が作ったんだろう‥?でもでも、ただこの色を信じ、賞味期限も確認できないまま購入した。

実はもうすでに昨晩

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god påske!

god påske!

ノルウェーで、初めてイースター・ホリデーなるものを経験した。日本でもイースターは春の訪れを告げるハッピーな行事としてお馴染みになって来ているが、こちらでは、約一週間学校も会社もお休みとなり、家族や友人と一緒に過ごす。日本でいうお盆のようなものであろうか。ノルウェーでも帰省ラッシュなるものが起こる(ノルウェーでラッシュという言葉は当てはまらないかもしれないが)、つまり、相当数の人たちが飛行機や列車を

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太陽と風の子どもたち

太陽と風の子どもたち

って、北欧の先住民族サーメの人たちが自分たちのことをいうことがあるが、ここに来てよーくわかった!春の嵐は凄まじい。身を切られるような風が吹く。そして、春分を境に猛然と太陽が主張し始めた。

どのように撮っても青と白の世界!最近、マスクは、コロナ対策でも、極寒対策でもなく、ただただこの直線的な太陽の光を躊躇してしまう年老いた私の肌対策のためかもしれない。そのくらい、北極の春の日差しは純粋で眩い!

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雪だるまの正体

雪だるまの正体

トロムソ大学(UiT)には、Center for Peace studies という人権問題などを扱っている研究センターがある。2月初旬この大学に来た当初、その建物の前に置いてあった雪の塊を見て「誰か雪だるまを作ったんだなー」という認識でいつも通り過ぎていた。

すると、だんだん日が長くなるとともに雪が溶け出し、徐々にその雪だるまかの全容が‥。

そしたら何と!モハンダス・ガンディー(日本だと「マ

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トロムソからの便り 生活面

トロムソからの便り 生活面

ノルウェー入国してからはや2ヶ月が過ぎてしまいました。
その間、2回の引っ越しとレジデンスカード取得、銀行口座開設、倫理審査及び研究プロジェクト申請、研究計画発表など‥乗り越えなくてはならない様々なハードルのなかで右往左往しながら怒濤のように時間だけが矢のように過ぎてしまいました。

もっとここに投稿したいと思いながら、落ち着いて書く時間が取れず、漸くここでトロムソ便り第3弾目。家ではぼーっとして

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ノルウェー政府による新型コロナ感染対策処置強化

ノルウェー政府による新型コロナ感染対策処置強化

友人のToveから「ノルウェー政府による新型コロナ感染対策処置が強化され、明日未明(28日)から海外からの渡航者の入国が禁止されることになった」とのニュースを聞いた。すなわち「ピンポイント」で入国できた事になる。このことを真摯に感謝するとともに、事態をきちんと受け止めて責任と覚悟を持ってノルウェーでの生活を始めなくては!と気持ちが引き締まった!想像以上に快適だった検疫ホテル滞在もあと3日!いよいよ

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Tromsø検疫ホテル日記

Tromsø検疫ホテル日記

今日で、検疫期間4日目、後6日。監禁状態といっても散歩は許されているので、少しなら外出はできます。また、ホテルもトロムソ市内の一等地に立地された立派なホテルで、部屋も清潔、部屋の大きな窓からはフィヨルドが望め、良い休養と読書三昧しています。しかし、ホテル内をウロウロするのは禁止。散歩も非常口から。
食事は、三度三度部屋の前に置かれ「ノックされたら、直ぐにはドアを開けず30秒後に取ること!」という3

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