”Zarusoba” in Tromsø 「ざるそば!」
どうしても!どうしても!濃縮な「蕎麦つゆ」をごくごく飲みたくなり!ついに、トロムソ市街の中心部にあるインターナショナル・フードマーケット(ALANYA)に飛び込み、前から目をつけていた「ざるそば」という怪しげな乾麺に手をつけてしまった!
日本語表記は商品名の「さるそば」のみ。いったいどこの国が作ったんだろう‥?でもでも、ただこの色を信じ、賞味期限も確認できないまま購入した。
実はもうすでに昨晩、日本から持参してきた貴重な干し椎茸と日高昆布、濃厚だしを使ってじっくりと出汁を取り、結構イケてる「蕎麦つゆ」を作っておいた。そしてその魅惑的な液体を、冷蔵庫で冷やしスタンバイさせている。今までの北欧での調査滞在でも、このような発作は経験している。醤油系の「甘味と旨味」を無性に体が要求するのだ。多分これは、日本人のDNAだけに必要なある特殊な「グルタミン酸」の欠乏による「発作」なのだろうと、いつも勝手に解釈している。(科学的な根拠はないので悪しからず)。そうなると、いつも、たかが外れたように暫くは日本食に走る!
さて、このざるそば‥。うん‥喉越しと言うか‥歯応は、ちょっとタピオカと韓国冷麺の感触に近い!でも!決して不味くはない!でも、これは、果たしてそばなのだろうか?
ということで、次の朝、「ランチボックス」に入れてお弁当として大学に持っていくことにした。実験だ!貴重な「つゆ」はペットボトルに入れて!
さてお味は!ちょっと周りの人の「なにそれ?」っていう反応も期待しながら、大学の研究室にある冷蔵庫に冷やして、ランチを楽しみにしていた。
しかしながら
この日は、大学の同僚の誕生日で急遽ランチはバースディ・ケーキパーティとなり、肝心の蕎麦ランチボックスは冷蔵庫に入れっぱなし。
結局、蕎麦ランチボックスは、家まで持ち帰られ、夕ご飯に!約10時間放置されたzarusobaはいかに!
いや!美味しい!蕎麦つゆが優秀なのか、そばの中に練り込まれた何かが作用しているのか、こんなに時間が経っても蕎麦は蕎麦!新たなる日本の「ざるそば」としての機能をしっかりと果たしくれている!文化は、時代や社会とともに変容しながら継承されていく!なにもそれは先住民族に限られたことではない。 店の奥底に陳列されたそんな紛い物としか思えないシロモノに対し、しっかり日本の食としての ”zarusoba” としてこの地に根ざしてくれ!と私は願い、この小さな文化に感謝した!
明日、私は、その店の奥にある「ざるそば」なるものを大人買いしに走るだろう!
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