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高校に授業に行って 教えられたこと

十数年も保育に携わっていると
不思議なご縁もあるもので、
先日、園のご近所の京都すばる高等学校さんにて
授業をさせていただく機会をえました。

起業創造科の1年生の「ビジネス基礎」という授業の一環です。

それぞれの課題を見据えて社会で働いている人に
その事業の内容や働き方の選択などの話を聞くことで、
社会的視野を広げ、課題解決のための思考や精神を養う
というねらいがあるそうです。

ほぼ座学の詰め込み教育世代だったわたしには、
考えられないようなおもしろい試みだなと思います。

すばる高等学校授業パネル

講師一覧を頂戴すると、
わたしの他には地域の名だたる方のお名前が…。

そんな豪華な顔ぶれのなかで
わたしができる授業はなんだろう。

わたしが高校生のみんなに伝えられることはなんだろう。

「人を育てる」ということや
「人が育つ」ということに対して、
伝えたいことはたくさんあるし、
知っておいた方がいいことや
大切だと思うことも山ほどあります。

でも、
人がひとつの講演で受けとれるメッセージは
せいぜい3つ程度とはよく聞く話。

ということで、
わたしがConoCoで一番だいじにしているメッセージ
「ありのままを受けいれる」ということと、
そこから見えてくるわたしが信じる保育の可能性について
お話させてもらうことにしました。

すばる高校スライド表紙

「ありのままを受けいれる」というのは、
言葉では簡単に言えますが、
そのほんとうに意味するところを理解しようとすると、
大人でも考え込んでしまうものがあります。

高校生に問いかけるには難しすぎるかな?
表面的な話になってしまうかな?

そうすこし心配もしていたのですが、
ふたを開けてみると
生徒さん一人ひとりが本当に真剣に臨み、
深い答えを返してくれて、
嬉しい驚きでした。

わたし自身もそうでしたが、
高校生ってきっととても多感で繊細な時期だと思うのです。

自分の持っている力や可能性を掴みきれず、
信じきれなくて、
不安で、
強がったり、
もがいたり…。

ともすればキレイごとにもなってしまいかねない
「ありのまま」や「幸せ」や「平和」という
わたしが投げかけるワードに、
そんな難しい年ごろながらも
照れたり斜にかまえたりせずに
まっすぐに向きあおうとしてくれる姿に
胸を打たれました。

そしてあらためて思いました。

すべての子どもたちが、
自分の力を信じて、
好きなことを見つけて、
そこに向かってまっすぐに進んでいけるように、
その背中を押してあげられるような育ちを保証してあげたい。

この日出会ったみんなのような若者が
屈託なく思いきり羽ばたいて生きていけるような
環境をつくってあげたい。

普段、乳幼児と触れあうことの方が多いわたしですが、
その成長の先にある高校生たちと
交流する機会をいただいたことで、
あらためて保育という仕事の責任や可能性を
感じることができたのでした。


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