Vol.40 興味が次々と移る息子、もっと深堀りするにはどうしたらいいの？
質問：子どもには日常の中で探究を深めてほしいと思っていますが、息子はいろいろなことに興味を持つものの飽きるのも早く、興味が次々と移ってしまいます。このような状況でもいいのでしょうか？もっと深堀りするにはどうしたらいいでしょうか？
★中曽根陽子の回答：
「いろいろなことに興味を持つけれど飽きるのも早い」これは、最近よく聞くお悩みです。その理由を考えていて、もしかしたら、今の子どもを取り巻く環境も影響しているのかもしれないと思いました。
ご質問者さんのお子さんが何歳か分かりませんが、小学生までのお子さんだとしたら、α世代ですね。α世代は2010年以降に生まれ、全員が21世紀生まれの初めての世代で、「22年に12歳以下」を指すことが一般的です。iPhoneの登場よりも後に生まれたα世代は、生まれた時からデジタルツールが当たり前に身近にある環境で育っているので、その前のZ世代よりも、さらに高度なデジタルネイティブです。
その特徴として、興味の移り変わりが早い傾向があるということも言われているようです。もちろん個人のタイプにもよるとは思いますが、幼い頃からタブレットで、YouTubeなどの動画サイトで次々と変わる動画を見ていたり、刺激の多いものに囲まれてきた世代ならではの特徴なのかもしれません。大人でも、長い文章は読まれなくなっていますし、長い動画も見られなくなっていると言われています。私たちは、デジタルに強い影響を受けているのかもしれませんね。
だからと言って、今後、デジタルを全く遠ざける訳にもいきません。そこで、その興味の移り変わりが早いことやデジタルに強いところを活用して、興味を持っていることをさらに深堀したり、横に広げたりするような工夫をしてみてはどうでしょうか？
例えば、YouTubeでお子さんが何かをみていたら、それについて質問をして深堀りする。多分お子さんが興味を持っていることなので、そこから会話も広がるでしょう。そして、何か分からないことが出てきたら、一緒に調べてみる。その時に、一次情報にあたるということを心がけてみてください。これは、この先の勉強の基礎になります。また、実際に体験できることがあれば、ネットの中だけで終わらせず出かけてみるといいですね。五感で受け取る情報量はネットで見ているだけの時とは全く違うので、できるだけ本物に触れる機会を作ると、より強くお子さんに響くでしょうし、そこから何かが始まるかもしれません。
いずれにしても、いろいろ興味があるのは悪いことではないですし、年齢的にも集中力が続かないのは仕方ないので、悲観的にならず、お子さんと一緒に楽しんでください。
★スタッフまりこのコメント：
1つのことにだけ興味があるのも、あれこれ目移りして長続きしないのも、親としては気になりますよね。子どものタイプにもよると思うので、そこがその子の良さと捉えて、中曽根のアドバイスのように、そこから広げてみるといいのかもしれないなと思いました。
我が家の娘も熱しやすく冷めやすいタイプですが、そのおかげでいろいろ好きなことがあり、いろいろなことにチャレンジできているという面もあるなと思います。その中から本当に好きなものが見つかるサポートができるといいなと思っています。
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