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ママが伝えたいこと。ミモザの日におめでとう。
「ユウタ、今頃なにしてるかな。」
きっとまだベッドの中で気持ちよさそうにぐうぐう寝てるんだろうな。
ユウタの寝顔を想像していとおしくなる。
茶褐色の土埃の道、目の前には地平線。
鮮やかなグリーンの草原の中を車を走らせながらユウタのことを考えていた。
ワンルームマンションの狭いキッチンで長い髪の女性が
朝食の準備をしている。
窓から降り注ぐ朝日が小さなローテーブルに置かれた
コーヒーに反射して
知らせないやさしさ、知らされない寂しさ
「おばあちゃんが亡くなったから、今から電車で行くよ。
部活と学校、しばらくお休みするように連絡しておくから。」
朝早く、お母さんから淡々と告げられた。
人の死に直面するのははじめての経験だった。
中学1年生の冬、大好きなおばあちゃんが天国に旅経った。
祖母の家につくまで、考えていた。
死人を見るのが、怖い。
人は死んじゃったらどんなふうになるのか。会うのが怖い。
顔を覆っているあの白い布を取