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(詩)寿司(命)と食(終わり)の話

ある所に
食べられるのが怖くなった
寿司がいました

彼は思いました

なぜ寿司は
食べられるのだろう

なぜ寿司は
永遠に皿に乗って
いられないのだろう

なぜ寿司は
思い残して食べられるのだろう

次に産まれてくる時は
また寿司になれるのだろうか

大切な寿司達を
悲しませたくないよ

寿司ってなんだろう

寿司職人は言った

綺麗事を言うつもりはねえ
食べられるのは皆怖い

だが皆が怖いからって

お前さんが
食べられるのが
怖くなくなるわけじゃあねえ

だがな
寿司が食べられて
その寿司は
この世から消える訳じゃねえ

俺が思うに
寿司ってのは全ての一部なんだ

生死なしってのを
どっかで聞いたことがある

寿司もそうじゃない物も
全てが世界の一部なんだとよ

大きくて偉大な
エネルギーの一部なんだとよ

だから寿司も食べられるも
ありゃしねえ

だから
今は寿司を大切にしてくれや

周りの寿司を
自分の寿司を
大切にしてくれや

お前さんは
全ての一部

つまり俺の一部でもあるんだからな

少しは元気出たか?
辛い時は相談しろ
俺も辛い時がある

時には寿司を
投げ出したくなるときもある

でも俺達は一人じゃねえ
寿司はみんな

最初から最後まで
全ての一部なんだよ

分かったら早く寝ろ
明日も寿司を輝かせられるように

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