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さようなら白雪姫10(初代担当カウンセラー)



数年前の話、
とうとう3年間担当してくれた
カウンセラーの白雪姫との
最後のカウンセリングの日となりました。

私は、ずっとその日の事を
考えないようにしてましたが

やっとその日の待合室で
最後の日だということを実感しました。

もうそこで涙が出そうでしたが、
泣いてもしょうがない。

泣いた方が1番白雪姫が困ってしまう。

我慢しよう

きっと私は我慢できる。
そう思ってました。

いざ、カウンセリングルームに入ると
もう最後なんだなぁと、
白雪姫から、何人もの患者さんと
最後を迎えた後なんだなぁって
わかりました。

たたずまいが、次はない感じでしたから。

この雰囲気で最後に相談もできるわけもなくて
二人で思い出話をしました。

アサーティブを教えてくれたことか
感謝を伝えました。

白雪姫は
「患者さんみんなが良くなることを祈ってる。」
と言いました。

そして
「これはあなたが若い占い師とお別れしたような
マイナスの別れではなくて
プラスのお別れだと思っています。」

と言いました。

私は好き同士だけど、
波長が変わったからお別れするということは
同じではないかと思ったのですが、
白雪姫が、私が若い占い師に
とても傷つけられた、
ひどい目にあわされた!
と私のことのように
悔しがっているその気持ちが
嬉しくて、うん、うんとうなづき

「きっと同じ日本で、同じ日本でなくても
同じ時間に生きているのだから
またどこかで再会できるかもしれないですしね(;_;)」

って頑張って言いました。
そしたら

「そうですよね😊」

と白雪姫は言いましたが、
私の目を見ようとしませんでした。

ずっと、ずっと初めから
白雪姫は泣いてましたが、
ギリギリのところでこらえてたように
感じます。

途中で私の方が我慢できずに
白雪姫とさよならなんだって、
ここまで会話したら、涙が出てしまいました。

白雪姫は黙って困った顔をしました。

私は我慢していたものがワーっと
出てきてしまったので
しゃくり上げながら泣きました。
こんなに子供のように泣いたのは久しぶりです。

カウンセリングの時間の終了間際に

「次回は新しいカウンセラーとなります。
名前を呼ばれるのでそこで
初対面となります、、、。」

と、次のカウンセラーとの
初対面の流れを説明されながら
私はその後の主治医の院長先生の
診察のために何とか泣き止むことに
徹しました。
白雪姫は男前なので
私の最後のカウンセリングも
最後まで涙を出さずに
しっかりと私にお別れをしました。

最後の最後、私は、
「お体に気をつけて、お元気で」
とか祈るように言ったと思います。
元気だったらいつか会えるから!

目を晴らしながらドアを閉めて
次の院長先生の診察を受けました。

院長先生にとっては
病院でいう会社の社長なのかと思うので、
私は自己都合という退職する
白雪姫の話は最期まで
触れられずにいました。

何年か経った今、
この地球の何処かで白雪姫は
華奢な体で可憐な見た目とは裏腹に
どこかの誰かのお話をきいてるのでは
ないかなって思ってます。

あんなに見た目と中身が違う人って
見たことなかったな。
あんな見た目なのにそれに甘んじることなく、
逆にマイナスと思ってたのかな?
異性からはモテないだろうなって思うけど、
凄くカッコいい女性だなって思います。

生きてるうちに、白雪姫と
普通に会って、昔話したいな。

そのためには私が元気になって
白雪姫びっくりさせたいと思います。

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