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こそこそ陰口を叩かれる中学校時代 思春期の女子との関係②

不幸、地獄のはじまりは、中学校入学と同時にその予感をぷんぷん匂わせていた。

わたしは、Aと同じ中学校に進み、なおかつ、一年時に同じクラスになった。

嫌な予感がした。

複雑な感情だった。

同じグループだった仲間は別の中学へと進学していた。

グループから、Aと自分だけが抽出されて同じ空間に閉じ込められた感じだった。

気まずい空気となってしまったAとは、別の中学へと進みおさらばしたかった。

しかし、現実は、残酷さと運命の悪戯で、同じ中学のなおかつ同じクラスとなってしまった。

私は、クラス替えが苦手だった。クラス替えがえると、だいたい最初のうちは馴染めず、自分を出せず、輪に入れない。

それでもなんとなく気の合う、話せる友人くらいは中学校くらいまではなんとかできていた気がする。

それが、高校に入ってすぐの一年生のクラスから、とんと馴染めなくなってしまった。

話は戻って、中学校時代の思い出。

Aは、クラスで目立ったり中心人物になるような女子ではなく、いつもつるんでいる3人組くらいで行動していた。

私は、小学校時代告白されたこともあり、なんとなく気まずさはありつつ、ただ、告白されたことでAを意識していた。

今となればバカな話、女子のことを何にもわかっていないのだけれど、まだ、自分に気があるのではと過信していたようなところもあった気がする。

そんな、こんなで、同じクラスにはいたけれど、ほとんど言葉も交わさず仲良くすることもなくお互い過ごしていた。

それが、ある時期から、昼休みの給食を食べる時、みんな仲の良いグループに分かれて机を合わせてご飯を食べていたのだけれど、Aはいつもの仲良し組と一緒にいて、なんだか私の噂話をしているぽい感じになった。

それは、グループ同士の席が近いときに、なんとなく耳に入ってきたことから気がついた。

最初は告白されたこともあり、自分のことをよく噂話をしていると思った。

ところが、それは違った。

わざと、私の名前を出さないようにしなごら、なにかにつけて、私の悪口や陰口を言っているようだと気がついた。

それは、クラスにいる間、お馴染みのグループでいるときに、常に言われているような感じになった。

悪口陰口を言われていると気がついてからは、Aたちのことが気になって仕方がなかった。

格好つけている…

とか云々。

すごく嫌で辛かった。

とても苦しかった。

そして、Aたちのグループの間での悪口噂話は、他の女子の間にも飛び火しているような感じだった。

Aたちはクラスの中心というわけではなく、すべての女子に飛び火している感じではなかったが、他に何人か私のことを言っているような感じになった。

はっきりと問いただしたり、面と向かって言われたわけではないので、勘違いだ、そんなこと言ってないと言われればそれまでなんだけれど、それは巧妙に、ただ、聞けば私だとわかるように、わざと聞こえるような感じで陰口は続いた。

とても苦しかった。

部活やクラスの仲ではとくに嫌だということはなかったけれど、Aたちに、女子に悪口陰口を言われるのが嫌で、苦痛で、いっつも気にしていた。

自分の社会不安障害や社交不安、対人恐怖は、このころの女子へ抱いた恐れや陰口を叩かれた苦痛からきているのかもしれない。

一番辛かったのは、その当時クラスに好きな子がいたのだけれど、その子が自分のことを悪く言っているのを耳にしてしまったことだった。

その子は席順で自分の後方にいたのだけれど、その子のことが好きで、姑息なんだけど、後ろの黒板を見るふりをして、その子のことをちょくちょく見ていたのだけれど、それが気がつかれていて、

目を合わせてきて、キモい。

みたいなことを言われているのを聞いてしまった。

すごいショックだった。

女子のことを見るとキモがられる。気取っていると格好つけていると陰口を言われる。

もう女子のことが怖くなって、女子の目が怖くなった。

悪口を言われるのが嫌で仕方なかった。

このことは、当時親にも友人にも言えなかった。

ずっと1人で悩んでいた。

誰かに話せばよかった。

でも話せなかった。

いつも、女子から嫌われないか気にしてビクビクして過ごして、本当に辛かった。

男子は陰口や悪口を言わないから、男子といる方が気が楽だった。

女子がいない方が気が休まった。

男子校に行きたいと本気で思っていた。

悪口陰口を言われるのが嫌で、頭の中で、Aに、

文句があるならはっきり面と向かって言えよ!

と言ってやろうと何度も思った。頭の中でシュミレーションもした。

でも言えなかった。

2年生になりクラス替えがあり、Aとクラスが分かれても、後遺症は残り、女子の目が怖くて仕方がない、女子に嫌われるのが怖いという気持ちはずっと引きずり、女子の目を思春期特有とはまた違った意味で意識する日々は続いた。

大人になるにつれ、この女性恐怖のような苦手意識と怖さはだんだんと、少しずつ薄れていった気がするけれど、今でも少しもしかしてトラウマとして残っている気もする。

本当に辛い日々、毎日だった。

こんなことは誰にも当時言えなかった。

人に話せるようになったのは、ずいぶん後になってからだ。

数年前、地元で当時Aと同じグループで、一緒になって陰口を言っていたクラスメイトのYとばったり出会したことがあった。

Yは何事もなかったかのように話しかけてきて、自分も応じたけれど、この時受けた苦痛を、このときの辛い毎日を、このときの嫌だった思い出を、自分は忘れたことはない。

そして、心の中ではAたちを許してはいない。

自分に深い傷をつけたAたちを、私はひどく憎んでいる、大人になっても許せない。

そんな、思春期の女子との関係の思い出がある。

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