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BOOK REVIEW vol.085 クリエイティブジャンプ -世界を3ミリ面白くする仕事術-

今回のブックレビューは、龍崎翔子さんの『クリエイティブジャンプ-世界を3ミリ面白くする仕事術-』(文藝春秋)です!今回も星読み係yujiさんの“life change book”の中から選ばせていただきました^^

著者は、2015年、東大在学中に起業して以来、ホテルプロデューサーとして数々のホテルを手掛けられている龍崎翔子さん。『クリエイティブジャンプ -世界を3ミリ面白くする仕事術-』は、これまであらゆる壁に直面しながらも、その都度、難題を突破し、成功を収めてきた著者の“思考法”について説かれた一冊。タイトルにある「クリエイティブジャンプ」とは、目の前に立ちはだかる壁を一足飛びに越えていくための武器(課題解決の力)のこと。本書では、「クリエイティブジャンプとは何か」を、著者の事業ストーリー等を交えながら詳しく解説されています。

とても印象的だったのは、著者の言語化力の素晴らしさ。約300ページにわたり濃密な内容が綴られた文章はとても読み心地がよく、途中で詰まることなく読み進めることができました。本文にはビジネス用語等も頻出しますが、一つひとつの表現が情緒的で言葉選びがとても丁寧な印象を受けます。事例もわかりやすいので、少し複雑な箇所もイメージが掴みやすく、ビジネス経験がない私でも迷子にならずに話についていくことができました。

そして、とりわけ興味深かったのは著者の事業ストーリーです。気がつくと引き込まれるように読んでいました。ホテルが持つアセット(資産・資源)をどう活かして、価値を生み出すのか、目の前に立ちはだかる壁をどのように乗り越え、成功を収めてきたのか・・・きっと本には書けない、計り知れないほどの悩みや苦しみがあると思います。そんな状況の中、「クリエイティブジャンプ」の力を次々と発揮する著者の姿が眩しく見え、多くの刺激をもらうことができました。そして、あらゆるアイデアは、ある日突然降ってくるものではないこと、さまざまな要素を冷静に分析・思考し続けた先に、閃きが待っていることを知り、とても大きな気づきがありました。

「私自身が持っているアセットって何だろう?」

読書中、ふと気づくとベクトルを自分に向けて考えていました。ビジネス向けに語られた内容を個人に当てはめることは、著者の意図とは少々異なるかもしれません。けれど今回の思考法は、仕事の枠を飛び越えた、“個人”の活かし方にもどこか通じるような気がしたのです。

今現在、ビジネスはしていないけれど、今後何かをやっていきたい。
でも、自分自身に何ができるのか、自分の活かし方がわからない・・・

日々、悶々と頭の中にうずまく思考。著者がホテルのアセットをよく理解した上で、取るべき戦略や手段を炙り出しているように、私も自分自身に何ができるのか、自分のアセットをまずは目の前に並べてよく知ることから始めよう、という気づきがありました。

『クリエイティブジャンプ -世界を3ミリ面白くする仕事術-』は、日々の凝り固まった思考に、“閃き”や“刺激”を授けてくれる一冊です。視野を狭めていたのは自分自身。可能性は、思考次第でもっともっと大きく広がることを知り、希望が湧いてきました。そして、「私も、私の世界をもっと面白く変えていきたい…!」と前に踏み出す勇気を、著者から受け取ることができたような気がするのです。

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