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塩について 前半 ①~⑥

割引あり

まずはおさらい

料理の勉強を進めるにあたって、現時点でどこを勉強しているかを把握するのは重要である。

【なぜ料理を失敗するのか】 ←済
【料理のさしすせそ】 ←済
【調味料】
  ●砂糖 ←済
  ●塩 ←今回はここ
  ●酢
  ●醤油
  ●味噌
  ●みりん
【肉、魚、穀物、野菜、果物】
【卵、乳製品】
【油脂】
【ダシ】
【飲料】
【調理方法】
【心理、文化、遺伝】

今回は塩について、考えてみる。
スーパーに行くと、何種類かの塩が売っている。
人工甘味料(代替甘味料)は聞いたことがあるが、人工塩というものは見たことがない

これは、食塩である 塩化ナトリウムこそ塩味を引き起こす物質であり、同じ塩味を引き起こす物質が他にないためである。

ただし、食塩とは違う味の塩辛さというものが存在し、塩化カリウムや塩化カルシウムなどがあるが、苦味があるため使われていない。
また、塩に近い味が塩化リチウムだが毒性があるためこちらも使えない。

では、スーパーで売っている様々な塩(塩化ナトリウム)は、何が違うのか考えてみる。

塩の種類

●食卓塩・クッキングソルト・キッチンソルト
塩化ナトリウムが99%以上で炭酸マグネシウムを0.4%添加している。
固結防止の炭酸マグネシウムが添加されているため、サラサラしている
だが、炭酸マグネシウムは水に溶けにくいので吸い物などに用いると濁る

●食塩
一般的に広く使われている塩。
塩化ナトリウムが99%以上で炭酸マグネシウムを添加していないため、普通の料理に適している。

●並塩
漬物や加工用に使われる塩。
塩化ナトリウムが95%以上で苦汁(にがり・・ミネラル)が多く、湿っている。その為、乾燥塩より値段が安く業務用で使われることが多い。
例:変わった使用例では、クリーニングや掃除に使ったりする。

●精製塩
塩化ナトリウムが99.5%以上で炭酸マグネシウムが0.3%添加している。
そのため塩味が強くサラサラしている。

●焼き塩
塩を高温で焼き、サラサラ状態にしたもの。
水分が少なく、水分を含みやすいにがり成分が加熱によって変化して固まりにくくなっている。

●自然塩・天然塩
明確な定義がないが、一般には苦汁が多く湿っている。(苦汁が多いと複雑な味になり、塩辛さが減る)

●あら塩(フレーク塩)
製塩のときに平釜で加熱してフレーク状の結晶にしたもの。通常の塩の四角い結晶に比べて、カサが大きく約2倍、つまり重さが約半分である。
水に良く溶け、食品にくっつきやすい性質がある。

●岩塩
地中に埋もれている岩塩層の塩。
ミネラルなどの微量成分による風味をもつものがある。

●アジシオ
これはAJINOMOTOの商品名。食用塩に昆布のうま味の素を加えた塩。

日本で販売されているものは、これぐらいである。

ちょっとネタ話

岩塩と聞くと、ピンクソルト(ピンク色の塩)というイメージがある。
実は、あのピンク色というのは、岩塩に含まれている鉄分によるもの。
しかじ残念ながら、岩塩に含まれる鉄分は人間には吸収できないとされている。
また、ピンクソルトには、ミネラルが多く含まれているため、裏を返せば塩化ナトリウムの濃度が少ない。つまり、塩味がマイルドに感じられる。
ステーキなどに、ピンクソルトを付けることがあるが、一番の理由は見た目が良いからである。

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