人生、転職、やり直しゲーム 第1章

【弁当食ったゴミを片付けてないからですかね】

車内には、弁当のゴミが足元に転がっていた。

コンビニの駐車場に寄り、
社用車からゴミが入った袋をたくさん出した。
ビニールゴミ袋の下の方から
腐ったさくらんぼが入ったビニール袋が出てきた。

「忘れてた、鴨葱さんがくれたんだ」
俺は「家庭でのゴミの持ち込み禁止」と書いてある
コンビニのレジ横のゴミ箱に捨てた。

課長が、コンビニでペットボトルのアイスコーヒーを買った。
ラベルはハロウィン限定のかぼちゃのお化けのイラストだ。
もちろん俺らに何もおごってくれない。
俺と菅四輝はそれぞれ自分の分の飲み物を自腹購入した。

車内でコーヒーを開けながら課長が言った。
「花火大会が終わったら、
ハロウィンのお菓子だらけだな。
イベントやら限定品やら、
物を売るためにあらゆる仕掛けをしているんだな。
こんなくだらない事をしないとものが売れない、
嫌な時代だよ」

運転席の菅が反応した。
「課長、ここは田舎ですから、
ハロウィンイベントはイマイチ盛り上がってませんよね。
俺も渋谷のスクランブル交差点に行ってみたいです」

「菅も仮装したいのか?
仮装して歩き回ってどうするんだ?
どさくさに紛れてチカンでもするのか?
ヒヒヒヒヒ」

「課長は興味ないんですか?」

「俺は男だからなぁ。
俺がコスプレしても誰も喜ばないだろう。
コスプレは変態プレイの時だけで結構。
イメクラ以外の場所、人前でコスプレ姿を晒すなんて、
俺は死んでも出来ないね」

「課長、
イメクラ通っているんですか?
そういう趣味ですか」

「客や業者や下請けの社長との付き合いでなっ!
付き合いでしょうがなく行っているだけだっ!
俺はノーマルだっ!」

しょうがなく行っているなんて嘘だ。
喜んで行っているんじゃないのか、
この、むっつりスケベ!
パワハラ課長は
SMクラブなんかがいいストレスになるんじゃないですかと
俺は言いたかったが、
また、パワハラが始まりそうなので我慢した。

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