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ラスト♡シンデレラ 魅惑的な三浦春馬

三浦春馬を語る上で『ラスト♡シンデレラ』は、やはり外せない作品だと思う。

39歳アラフォー女性と24歳青年の15歳差の恋愛ストーリー。
冷静に考えると、なかなか現実的には成立し難いカップルなのだろうけど、このドラマを見ていると、こんな恋愛もありかも…と妙にリアリティがあるのは、広斗を演じる春馬くんの存在感によるところが大きい。

目の前にひざまずき”僕のシンデレラ♡”と囁いて、その美貌と若さを武器にグイグイ迫ってくる序盤から、次第にサクラさんに本気になり、ついに結ばれるも、近づいた目的を彼女に知られることを恐れ、嘘をついていた事が明らかになっても諦めきれずに毎日一輪の薔薇を届けたり、見てる方が小っ恥ずかしくなるような設定も、春馬くんが演じると、全く自然なふるまいに見えるのだから凄い。
サクラさんを想い、好きだからこそ彼女から身を引こうとまた嘘をついて、自分も傷つき泣き崩れるシーンなんて、見てるこっちまで身悶えする切なさよ。
最終的にサクラは、藤木直人演じる同い年の立花凛太郎ではなく、広斗を選ぶのも、もっともかもしれないと思わせる説得力。

春馬くんが演じた広斗は、誰が見ても文句なしにカッコいい、二枚めの王道のような役だ。
匂い立つような色気とセクシーな肢体、佇んでいるだけで美しく、時には寂しげな影があり、BMXライダーというスポーツマンで、年下らしく甘える時もあるけれど、リードするところはリードし、優しく包み込んでくれるような頼もしさもある。列挙しただけでも魅力的すぎる。
若い一時期にしか演じられない役というのは確かにあって、23歳の春馬くんがこの役を演じてくれて、本当にありがとう!と言いたくなる。

だけど、『ラスト♡シンデレラ』が分かれ道だったのだろう。
そのままキラキラ王子様路線で行くことも出来たし、その方が簡単だったかもしれないけれど、春馬くんはその道を選ばなかった。
このドラマ以降は、むしろ意識的に避けて、作品ごとに全く違うキャラクターを演じるように努めていたように見える。
イケメン俳優と言われ続け、外見が良すぎるせいで逆に演技や内面にあまり目を向けてもらえない、ということも確かにあっただろう。
まさに私はそういう視聴者で、ドラマや映画を見るときは監督や脚本家を重視、俳優も顔面偏差値よりも個性派を評価する傾向のため、今時のイケメンが主役というだけで、興ざめして見る気が失せる…という、こじらせてるタイプの人間。
さらに春馬くんは、自己主張よりも自分の個性なんてものは消し去って実直に役になりきる俳優だから、役に溶け込みすぎて、演じているのが三浦春馬と同一人物?だと気づかれないこともあっただろう。

私の目は節穴だった…。
おかしな偏見を持って、三浦春馬という素晴らしい俳優に触れなかった自分を、目を覚ませ!と叱りつけたい衝動にかられる。
こんな気難しいオバサンでさえ、春馬くん演じる広斗には妙にドキドキしたのだ。
すっかり自分がサクラさん目線になって見てしまっているのだ。
初めて二人で迎えた朝に、ベッドの中でとっても大切そうにサクラさんを両腕の中でギュッと抱きしめるシーンなんて、春馬くん…いや広斗の愛が溢れている。
今まで年下の男の子になんて全く興味のなかった女性でも、広斗の魅力にやられてしまった人は大勢いるだろう。
私はこの不思議な胸のトキメキに、自分でも後ずさりするくらい慌てふためき驚いたよ…春馬くん!(笑)

キュンキュンするような恋愛ドラマなんてものに、ほぼ無関心だった私のような人間まで虜にする、恐るべき春馬くんの魅力と演技力。
役を離れると、まだどこかあどけなさも残る春馬くんに戻るのに、番宣では広斗のように、サクラさんである篠原涼子さんをエスコートるする姿に、”やっぱり、あなたには誰もかなわないよ!”と、心から称賛の言葉をかけたくなった。




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