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風呂上がりのアイスクリームをやめた。

数年前、
お風呂あがりに
アイスクリームを食べることが
習慣になっていた時期があったんですね。

(あの板チョコがはさまってる、
罪なヤツです)


夏だけではなく、
秋も冬も春も、

気が付けば、その板チョコのモナカアイスを
食べていた。
お風呂上がりというのが、これまた美味い



で、
習慣となってしまえば、
あとは思考停止状態で

食べる → なくなる → 買う →ストックする 
エンドレスしているじぶんが
できあがるまでです。


さすがに
「これは毎日食べていては、マズイな(アイスはウマイが)」と思ったじぶんは、
そのモナカアイスの
ブロックになっているところを
毎晩、1レーン(?)ずつ
食べるという摂生を始める。
(1レーンだけで止めるって、なかなか難しく、いま思うと涙ぐましい)


別に、
アイスが好きで、おいしく食べているのなら
いいんだけれど、


わたしのように
『なんかパッケージ裏の原材料名に、
ズラズラと謎のカタカナ(添加物)が書いてあるな~』と
気にしている中途半端なヤツは、

アイスを食べなければいいだけなのだと思った。


それに
中途半端な気持ちで食べたら、
アイスに失礼だしなぁ、と。


けれども、
気持ちとは裏腹に、

わたしはアイスクリームを食べつづけていた。
どっちつかずの状態で。



▷添加物


添加物のなにがイヤなのかと言えば、

それは
じぶんがなにを食べているのかが
分からないということについてであり、

じぶんがじぶんの体の中に入れているものが
なんだか分からないということに、
体への後ろめたさがあった。
なんか、よーわからんもんを食べているという
責任の無さ、みたいな感じ。


もしアイスを食べるのであれば、
「うっま!サイコー!幸せー!!!」と歓喜して食べたいと思う。


しかしわたしは、
アイスを食べることに対して、
どうにも中途半端な気持ちで、
毎晩、チビチビと食していた。



▷無計画という方法。


計画を立てて、
なにかを進めることが苦手で

いままで人生のいろんな局面で挫折してきた。(悲)


なので、習慣化したお風呂上がりのアイスクリームを
『明日から止めるぞ!』と思ったところで
じぶんには無理なのが分かっていた。


(一応、甘いもののやめ方を、動画で調べたり本を何冊か読んでみた。方法としては、“一気にやめるやめ方”か、“徐々に減らしてやめる方法”か、のどちらかのようだった)


わたしに分かっていたのは唯一、
アイスクリームを“やめる日がやめる日”、ということだけだった。
(クレヨンしんちゃんの『この恩は忘れるまで忘れません』のごとく)


ある日、
なにかの調子に
お風呂上がりにアイスクリームを食べない日があった。
そうなると不思議で、そのつぎの日も、
またそのつぎの日も、
食べ忘れたりする。


そうやって、
ある日とつぜん、
食べなくなるのである。
なぜか分からない。
なので、やはり計画しようがない。


が、
しばらくが経ったころ、
「あ、わたしの大好物のアイスがあったんだ!」なんてウッカリ思い出してしまい、
いそいそと、冷凍庫からアイスを取り出す。



2週間ぶりくらいだろうか。

ひさびさに
わたしはあの美味しいモナカアイスをかじった。

その瞬間、あまりの美味しさに
衝撃が走った。

そしてわたしは、
ドン引きしたのである。



▷さよならアイス。


「これは、美味しすぎる!!!!!」

ひさびさなので
とりわけアイスの味に、
敏感になっていたのだろう。


瞬間的に
こんなに美味しいものが人間の食べ物のわけがない』と、
本気で思ったのだ。


美味しすぎる。
どうなっているんだ。
この商品を開発したときの企画会議の秀逸さに感服した。天才の集まりだろうか。
これはおかしい。
ウソだ。

美味しすぎる。



なんという感覚だろう。


例えば
駅までの道をいつものように歩いていて、
10人くらいから告白されたような。
『えっ、ドッキリ?!』と。現実がオカシすぎる。


例えば
脱いだら脱ぎっぱなしの旦那が
急に「今までごめんな~」と言いながら
さっさと洗濯物をカゴにいれてくれるようになった、とか。
怪しすぎる。


例えば
『おめでとうございます。1億円当たりました』
みたいな件名のメールが届いていたときのように。
嘘すぎる。だまされないぞ。



とにかく信じられないくらいに美味しかったのです。

美味しすぎて、ドン引き。


それから1年が経つけれど、
アイスクリーム類すべて、
食べたいと思わないじぶんになっており。


売場でパッケージを見ても、
『あー、あの美味しいやつ達ね~♡』といった感じに
なるだけだったりする。


美味しいと、心底知っている。
わたしを“美味しすぎる”が貫いていった。
だからもう、食べなくなった。


アイスをやめたい時は
ちょっと期間をあけて食べて、
そのとびきりの美味しさに
ドン引きするべし。



☕︎ Have a nice day! ☕︎


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