見出し画像

古民家の暮らしに心揺さぶられる、島根旅

ゴールデンウィーク後半戦。前半の壱岐・糸島の旅はこちらから。

5月2日(木) 過去最高を更新した、民泊

昨夜島根入りして、義実家に1泊。今日から、前半の壱岐とは別の友人家族と合流する。

その前に、午前中はオットと共に地元のみなさんへの挨拶まわり。東京の友人が昨夜紹介してくれたばかりの雲南市在住のデザイナーさんとも、急きょお話させてもらうことになった。

なんだかよく分からない紹介に対して、ふたつ返事で「いいよー」と言って時間を作ってくれるフットワークの軽さよ。

約束の時間に指定された場所へ行くと、空き店舗だと思っていた建物のシャッターがガラガラと上がり、その人の足下から徐々に姿が見えてくる登場の仕方。こんなのテレビの「初恋のあの人に会いたい」系の番組以外で見たことないよ。

秘密基地のような長屋で、仕事をされていた

その人は、話のピントの合わせ方というか、物事を見る視点というか、なんかすべてがズレていて、話しながらずっと爆笑していた。あーーおもしろい方と出会えて友人に大感謝。

4月に島根へ来たときにすっかり気に入った和かな寿司で、友人家族と待ち合わせ。運良く個室が空いていた。

これこれ。ガリやツマの下にも、ぎっしりお刺身が入っている
木次駅前のマンホール、好き

食後は、すぐ近くの木次酒造へ。夜の宴に向けて、日本酒を買いに行く。山梨大学でワイン作りを学んだ杜氏の方がひとりで作っている。

歴史を感じる、立派な建物と気持ちの良い女将さんがお出迎え
信じられない量の試飲をさせてもらった。ラベルもかわいい

磨きに磨いた精米歩合が低い日本酒が人気な昨今だけど、逆にほとんど磨かない方針らしい。すごく個性的な味わいで、みんなすっかり気に入って大量に購入させてもらった。

家の子どもたちは、コミュニティナースのこども縁に預けていたので、みんなでお迎えして、今夜の宿へ。

築300年超えの古民家を改修したお宅。建築事務所も兼ねている
見てくれ、このドアの佇まい
家の裏には茅葺きの別室がある
この席から絶景が広がり、夕日が沈んでいく様子も眺められる
となりのトトロで見た五右衛門風呂! タイルの雰囲気もよい
床の板を外すと、囲炉裏が出てくる

男性陣が買い出しに行っている間、女性陣で火起こし。あれ? 役割分担は逆のほうが良かった説ない? と言いながら、まずは一番時間がかかりそうなお風呂の火起こしから。

これと言って、器具の説明はないのだが、あ〜こんなときに火吹き棒があればな〜と横を見ると、ある! 薪をもう少し小さくしたいな〜と横を見ると、ナタがある! これがデザイン。さすが建築家の事務所だ。感動。

ただ、煙突を塞いでしまっていたらしく、部屋中がケムリだらけになったときは焦った。手分けして、家中の窓を開け放つ。しまいには「火事です、火事です」と警報が鳴り出して慌てた。大騒ぎしながら、なんとかご飯も炊けたし、豚汁もできた。

囲炉裏も堪能しなくては。

近所のスーパーで買ってきた、鮎! 見よ、この輝き

鮎を焼きたいと相談したら、3時間かかりますよとアドバイスをもらったので、19時から気長に焼きはじめる。オットは波々に串を打つことに、意外な才能を発揮していた。

これです、これ

近所で干物屋を営む義姉も、子どもたちを連れてやってきた。大量に食材と干物を持ち込んで、アレンジ料理をふるまってくれた。その姿は、まるで出張料理人のよう。

干物は、下味も付いているし、干すことで味が凝縮されているから、生魚よりも圧倒的に料理がしやすいのだ。

エテカレイの干物は、バターで香ばしく焼き上げて
ニシンの干物もそのまま焼く
エテカレイのサラダ! 焼いたバターをそのままかけたドレッシングが、ものすごく美味しかった。これは、またやりたい
シロイカとニシンをたくさんの野菜と蒸し焼きにしたもの。味付けが塩少々だけなんて、信じられない

大人たちが酒盛りしている間、子どもたちは大暴れ。まるで正月の集まりのようだった。

後ろ姿が、たまらん
いろんな年齢の子どもが頭をくっつけて、あ〜〜可愛い

5月3日(金) 美しい町並みが残る石見銀山へ

この素敵なお家とも、もうお別れ。昨日までの「待つ時間が贅沢」と言っていたのは、どこへやら。迷うことなく、昨日の残り物をレンジやカセットコンロで温め直して朝食の準備をする。

文明の利器って、すばらしい。そう再確認する時間だったのかもしれない。

朝8時すぎにはオーナーがやってきて、テキパキと掃除をしていく。板張りの床にくまなく雑巾がけをしている姿に、心が洗われる。

きっと偉い方だろうに、無駄のない所作と穏やかな物腰、質問をするとなんでも教えてくれる博識ぶり、そして、この基本の暮らしを丁寧に繰りかえす姿勢。オーナーのすばらしさは、この後も何度も話題にすることになる。

隅々までピカピカ、椅子も端材で作ったらしい
ありがとうございました。また絶対に来る。次は絶対に連泊する

オットは今日と明日、奥出雲葡萄園のイベントスタッフをする。子どもたちも隣接する子ども縁へお願いして、今日は、しばしの大人3人旅。一路、石見銀山エリアへ。タイムトリップしたような昔ながらの町並みが残る場所。

銀山で栄えた町並み。よくぞこんなにキレイに残してくださっていた
長年続いていそうな、こいのぼり
公開されている、昔ながらの住宅
景観を守るため、自動販売機もすべて囲われている
このアレンジの仕方、いい
石見銀山跡までは、住宅街から2-3キロ。道中、美しい山を眺めながら歩く
この複雑な色合い、自然ならではの産物

10時前に着いたのに、駐車場はすでにいっぱいだった。さすがゴールデンウィーク。石見銀山観光における、反省点を挙げてみる。

(1)真っ先にレンタサイクル屋へ行くべし

台数が少ないので、思い出して10:30に電話したときには、すでに15-16人待ちだった。かつ、レンタサイクルのお店は町のいちばん端っこの方にある。朝一番で借りて石見銀山の間歩(銀の鉱脈を目がけて掘った跡)へ行って、返してからブラブラと街歩きするのがゴールデンコースと判断した。

今回は自転車は諦めて、約2キロの道のりは歩いて、わりとヘトヘトになった。これで子連れだったら、完全に諦めていた。

(2)群言堂のカフェ入店は焦りすぎなくてOK

いちばん目当てにしていた群言堂はオープンと同時に入店したが、満席の場合も呼び出しブザーを渡されて店内を回ることができる。ゆっくり買い物もしたいので、そこまで焦って入店することはなかったかもしれない

3年ぶりに訪れた群言堂、このお店を中心に移住者が増えた大森町
カフェから中庭の眺め。テーブルの真中にも草花が咲いている
今日もカレー。この椿窯のうつわに惹かれて、まんまと買いました

その後、10分ほど車を走らせたところにある、温泉津ゆのつへ。

レトロな外観がたまらない、薬師湯で温泉を堪能する。久しぶりの子無し温泉、最高だ。

ジブリの世界観。入浴後は屋上のテラスでダラダラできる
近くのクラフトビールのお店で、風呂あがりの一杯

帰りの車は運転する友人には申し訳ないが、ちょっとした飲み会のような空気感で饒舌にしゃべる。この感じ、久しぶりで最高に楽しかった!

今夜の宿は、なんとお寺。峯寺遊山荘のコテージ、1泊1棟8,640円の驚き価格。

ここは、出雲大社の御祭神で知られる大国主命が降り立って、そこから出雲平野を見渡して国造りを考えたというゆかりのある場所らしい。コテージのおじさまが、色々と教えてくれた。

山の上にあり、たしかに見晴らしがものすごく良い。

お夕飯を色々と作っていると、義母が自分で採った山菜をたくさん持ってきてくれた。

ユキノシタ、お茶の葉、タラの芽、セリ

どんどん天ぷらにして、頂く。お茶の葉の天ぷらなんて、初めて食べた!

楽しく食事をしていると、わたしの肩に天井からなにかが降ってきた。見ると、ムカデ〜〜〜〜! プチパニック。オットが潰して、退治してくれた。その一部始終をなぜか友だちにLINEで報告する11歳娘。

夕方の変な時間にお昼寝をした2歳息子は、23時過ぎても、すさまじいテンションではしゃぎ続けていた。

5月4日(土) 久しぶりの接客業

コテージをチェックアウトして、絶景を楽しむ。「インドやモンゴルを経由して、青森から南下した出雲族」の話に興味がありすぎたので、コテージのおじさまとしばし歓談する。参考文献を教えてほしいとお願いしたら、たくさん出してくれた。

蔵書の数がすごい
肩を寄せ合って読む、子どもたち
さようなら、楽しかったよコテージ

元々は、そこから吊り橋を渡りに行こうと話していたが、あまりに大量のハチがいて断念する。大人はみんな黒い服を着ていて、それで狙われたのではないだろうか。

ぎゃーーーと文字通り雄叫びをあげながら逃げて、おじさんを呼んで、助けてもらった。

ここのカフェでは自家製のハチミツをかけたメニューも出しているらしい。帰り道は、ふたたびジブリの世界に迷い込むような細い山道を通って帰る。大量のお地蔵さん、狛犬、風神雷神に見送られて、さようなら。

ふたたび奥出雲葡萄園に行き、ゴールデンウィークイベントを楽しむ。

初夏のブドウ畑
春に来たときとは、また風景が一変している

バンドの方々のジャズやボサノヴァを聴きながらワインに美味しいチーズとピザに猪肉のハンバーガーやBBQ串、もうここで1日過ごせるな? と言いながらのんびり過ごす。

音楽とワインのマリアージュ
奥出雲葡萄園は、木次乳業が始めたワイナリーでもあるので、チーズが絶品

オットのスタッフ姿を冷やかしつつ、今日は昨日よりもスタッフが少ないと耳にした。友人家族はもう帰宅するので、わたしも急遽お手伝いを申し出る。

ちょっと酔い覚ましに涼んだ後、始動。少しずつ場所やオペレーションを覚えていくのは快感がある。接客業が大好きなので、とても楽しかった。お客さんがだいぶ減った後は、ドリンクの販売所もすこしお手伝いして、貴重なビンテージワインも飲ませていただく。

今日も1万歩超え!

湯村温泉に寄って、疲れを癒してから実家へ帰宅。

源泉かけ流しで、お風呂から川を眺めて入れる。大好き

義兄夫婦がたくさん干物を持ってきてくれたのと義母が持ち込んだ山菜を天ぷらにして、今夜もすごく豪華な食卓だった。5歳息子と甥っ子が天ぷらやりたい〜と買ってでて、競うようにやっていた。

その後、子どもたちはかくれんぼ。ルールがよく分かっていない2歳息子は「ここにいるよー」と鬼役に他の子の居場所をバラしていて、笑った。平和だ。

5月5日(日) そして、東京へ


朝、オットの実家を出発。ついに旅も終わり。

2歳息子、昨日まで一緒にいた友人家族と離れた現実を認識できていなかったようで「⚪︎⚪︎くんたちは?」と聞いてきた。

「先に昨日帰ったよ」と伝えると「もっとあそびたかったのにーー」だって。かわいいし、こんなに喋れるようになったのか、と感慨深い。

羽田空港でブランチ。キッズセットが豪華

帰宅後、猛烈に洗濯ものを処理して、荷物もすべて片付ける。全部やらないとゴロゴロできない性分。

夕飯は息子が残した納豆ご飯に、卵を混ぜて薄く広げて焼いた。ピザのようで、好評! いつも中途半端に残った納豆ご飯が無駄になるから、今度からこの作戦にしよう。

こちらのレシピを参考にしました。

5月6日(月) 戦いごっこの剣

朝は早起きして、近くのカフェで旅を振り返って日記にまとめる。合間に調べものや作業を。ラーメンを食べて帰宅する。

子どもたちが「おかえりー!!」と盛大に出迎えてくれて、満たされるものがある。息子2人が戦いごっこをしたそうにしていたので、新聞紙で剣を作ろうと提案した。

近ごろ、特に2歳息子はウルトラマンにハマっている。「ヤー!!」と常に何者かと戦っているので、素手でやり合うよりも、怪我のリスクが少ないのではないかと思ったのだ。

一緒に何かを作る時間は、よい。

息子たちがお昼寝している間は、ひとりでカヌレを堪能する。散々カヌレを食べたわたしが一番お気に入りのダンラポッシュさん。たまにオンライン販売もするので、買ったのだ〜うれしい。

すぐ完売してしまうので、販売開始時間はカレンダーに入れている

5月7日(火) 布団かけの思い出

週頭の今日は、保育園の布団(カバー)かけの日。この布団かけがあるだけで、朝の保育園の滞在時間が5分延びるのでバタバタした日々には大事である。

11歳娘がまだ保育園児だった頃、運動会の親子競技でクラス別対抗戦があった。この勝利特典が「布団かけ代行チケット」の年があり、親たちの大歓喜の中、熱戦が繰り広げられた。あれは楽しかった。

2歳息子の布団かけをわたしが、5歳息子のぶんはオットがやっていた。なんと、わたしのほうはサイズがぜんぜん合わない。いつもオットに任せていたから気づかなかった。

カバーが小さくて、ちゃんと布団が広がらないくらい不格好なのに「いいのいいの」と意に介さない様子だ。まぁいいか。

年長さんになった5歳息子は、今日お当番の日だったようで、登園してすぐに働いていた。下のクラスの下駄箱を小さなホウキで掃除している。そんなこと、できるの?! あぁ、可愛い。

今日のお昼も、近所のラーメン。

夕飯はつくりおき.jpで、5分で完成。盛りつけるだけ

5月8日(水) 仕事の話ができる友人

壱岐で買ってきた古代米が、すごく美味しい。プチプチしている。子どもが珍しくごはん茶碗を抱えて食べていた。こりゃいい。

なんか、ご利益ありそう

ランチは久しぶりに会う広報の友人とランチ。お互いの仕事の近況を報告しつつ、こんな時はどうしたらいいかなを話し合う。わたしが1人広報で右も左も分からずキャリアをスタートした時に、丁寧に色んなことを教えてくれたひと。

同じ会社に同じ職種のひとが少ないようなポジションの場合、外のつながりは命綱のようなものでありがたい。ひたすら仕事の話だけして盛り上がれる相手であり続けれるのも、嬉しい。

今日は、なんだか左腰が痛い。いつも左の背中や肩や腰が痛いのは、左側に2歳息子がいる状態で添い寝しているからだろうな。

今日も夕飯は、つくりおき.jp。頻繁に頼んでると飽きるけど、たまに頼むとやっぱり楽ちん。サバの干物に片栗粉はたいて揚げたものも添えて頂いた。

寝る時に、2歳息子が「ぼくのままー」と言いながら隣にやってくる。5歳息子が「みんなのままだよ」と諭すと「ぼくのままなの!」と主張するやり取りがたまらん。

ママを取り合わないで! みんなのママだよと悦にはいるまでがワンセット。

この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

泊まってよかった宿

最後までお付き合い、ありがとうございます!頂いたサポートでほかのすてきなnoteにサポートします!!子育てや仕事についてつづっていきますので、もし良ければフォローしていただけると嬉しいです。