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2020年5月の記事一覧

【読書】物理とエロス

【読書】物理とエロス

群像劇であり、ミステリーである。そして、官能小説かと思わされるエロティック表現。一部、残虐性を含む。混沌としたストーリーの中で、作者が描きたかったものは何だろう?

消えた恋人を探す男楢崎は、姿を消した恋人・立花涼子を探してとある宗教団体に近づいた。だがそこは宗教団体だと言われているだけの場所で、松尾という不思議な魅力を持つ老人を中心に人々が交流している屋敷だった。探し人の立花涼子はその松尾に詐欺

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選挙に行くようにしようかな、と思わされるタイトル

選挙に行くようにしようかな、と思わされるタイトル

4,000万円も損をしていると言われたら「そんなアホな。でも…」という気持ちにもなるんじゃないでしょうか。

選挙、行ってますか?私は国会議員、知事、県議、市長、市議など、選挙があればよっぽどのことがない限り行くようにしています。特別な支持政党があるわけでもありませんが、一国民、県民、市民として意見の提出と権利の行使をしないのはなんとなく損だなと思っているからです。ただ、それを経済的損失と結びつけ

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作為的な情報があふれる現代において

作為的な情報があふれる現代において

様々な情報が手にしやすくなった現代。この記事を書いている現在は、検察官の定年延長に関する法案について世の中で賛否の議論が交わされています。そんな中で、自らの目に耳に入ってくる情報について判断して受け取ることができるようになりたいと思い、津田大介氏の著書「情報戦争を生き抜く 武器としてのメディアリテラシー」を手に取り読みました。

情報が世を動かす上述した検察官の定年延長問題も、法案についてはずいぶ

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「写真で一言」を考察する

「写真で一言」を考察する

先日、西原雄一さんのnoteで拝見した「観察の練習」を読んでみました。

拝見した記事↓

写真と文章のセットで構成本書は著者の菅俊一氏チョイスの写真とそれに関する監察の結果がセットで進んでいきます。「写真で一言」をボケるんじゃなくてまじめにその背景や因果関係などを想像していく感じです。中にはちょっと想像するのが難しいものもありますが、その情景から様々な情報を読み取る練習になります。

答え合わせ

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生きるとはチーズを探す旅

生きるとはチーズを探す旅

世界中で幅広く読まれる名著「チーズはどこへ消えた?」を読みました。

2匹のネズミと2人の小人本編となる物語に登場するのはスニッフとスカリーという2匹のネズミ、ヘムとホーという2人の小人です。この2匹と2人が巨大な迷路の中でそれぞれの望むチーズを探し求めているところから物語は始まります。やがてこの2匹と2人は自分たちの望むチーズを見つけますが、それからしばらくするとそのチーズが消えてしまいました。

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