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読書日記

202
読書記録をまとめました。
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2023年5月の記事一覧

哲学的な問いと実用的な問いとーー『限りある時間の使い方』を読んで

オリバー・バークマン著 高橋璃子訳 かんき出版 2022年出版  本屋さん歩いてたら、発売さ…

6

生きる力になるーー『上野千鶴子がもっと文学を社会学する』を読んで

上野千鶴子著 朝日新聞出版 2023年出版  最近この本の広告見て、「あれ?前に出版された本…

4

オレが身につけてきた教養ってなに?ーーレジー著『ファスト教養』を読んで

レジー著 集英社新書 2022年出版  Twitterで流れてきて、興味をそそられて購入して読んで…

15

幸せというものは比較できないことーー武田砂鉄著『父ではありませんが 第三者として…

武田砂鉄著 集英社 2023年出版  武田砂鉄さんは、ずっと昔に朝日新聞で見かけてから、同い…

13

研ぎ澄まされた「普通」の先にあるものーー辻村深月著『かがみの孤城』を読んで

辻村深月著 ポプラ文庫 2021年出版  単行本が出た時、すごく話題になっていたのが記憶にあ…

3

気持ち悪いんだけど続きが気になるーー小川洋子著『完璧な病室』を読んで

小川洋子著 中公文庫 2023年出版  小川洋子の短編集。小川洋子の小説にハマって、いろいろ…

10

日記文学について考えるーー高山なおみ著『日々ごはん 1-12』を読んで

 高山なおみの『日々ごはん』の一巻目を始めて読んだのは今年の一月だったのだが、そこから毎回図書館に行く度に一冊ずつ借りてきて、こつこつと12巻すべて読み切った。早く最近の発売された本までたどり着きたい。最近のブログの日記を読んでみようとは思ったけど。 途中8巻目くらいでいや、わざわざこの本を全部読む必要はないのではないかい、とふと思ったが、活字を目で追うという行為をするのにちょうどよい本だと思った。    以前、私が働いていた図書館の児童書のコーナーに「子育て」という子ど

読み物としておもしろいーー平松洋子著『ルポ 筋肉と脂肪 アスリートに訊け』を読ん…

平松洋子著 新潮社 2023年出版  出版された時から、この本が気になっていた。平松洋子は食…

11

40代のファッションーー細川貂々著『40歳から「キレイ」と「オシャレ」始めました。』…

細川貂々著 幻冬舎 2016年出版  著者は『ツレがうつになりまして。』をかいてるマンガ家の…

20

初パリ旅行を思い出したーー高山なおみ著『フランス日記』を読んで

 『フランス日記 日々ごはん特別編』 高山なおみ著 アノニマ・スタジオ 2006年出版    …

5

【読書感想文・特別編】「坂口恭平日記」を観に行った時読んだ本ーー『独立国家のつく…

坂口恭平著 講談社現代新書 2012年出版  4月の始め、熊本まで坂口恭平日記を観に行って、…

12

言語に興味のある人は一読すべし本ーー『『その他の外国文学』の翻訳者』を読んで

白水社編集部編 白水社 2022年出版  出版された時から面白そうな本だと思って目をつけてい…

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【読書感想】親しみを感じるエッセイーークォン・ナミ著『ひとりだから楽しい仕事』

クォン・ナミ著 藤田麗子訳 平凡社 2023年出版 地元の本屋さんで見かけて、面白そうと思っ…

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【読書感想】言語は流動的なものーーコーリー・スタンパー著『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』を読んで

コーリー・スタンパー著 鴻巣友季子他訳 左右社 2020年出版  鴻巣さんや、ポルトガル語の翻訳者木内さんが、翻訳をやっていて、評判が良いから2020年に出版されてすぐ借りて読んでみた。  ウェブスター辞書の編纂に関わっている方が英語という辞書にまつわる言葉にまつわることが書かれたエッセイ。ちょっと、硬い文章で、読みごたえがある一冊である。日本で三浦しをんさんが『舟を編む』という小説を出版したが、あのように辞書を作っている立場の人たちの内部の声を書籍にしたもの。  言葉