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ムーニーマンの目

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ムーニーマンの写真、映画、音楽、絵画、その他芸術作品に対する感想文です。ネタバレあり!
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2021年3月の記事一覧

エヴァンゲリオンの思い出(ネタバレではない)

エヴァンゲリオンの思い出(ネタバレではない)

1996年3月15日、高校2年生終盤の土曜日、「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」の公開初日である。
岡山駅前の映画館は、なんと立ち見!!
しかし、立ち見の状況などものともせず、同じクラスの新世紀エヴァンゲリオン(以下エヴァ)にハマってしまった友人何人かが集まり、みんな、映画への期待感ではちきれそうだった。
そして、立ち見で、映画館の柵にしがみついたまま、99分間、映画に夢中になり、映画館か

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ボクの写真の原点・・・ベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻

ボクの写真の原点・・・ベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻

2階のボクの部屋の窓からは、クラレ岡山工場の2本の煙突がいつも見えていた。家は、岡山の郊外だったが、少し歩くと、岡山港があり、クラレの他にも、同和鉱業、三井製糖、丸正製粉などの工場が立ち並び、子供の頃から、「タンク」「煙突」等々、工場の設備、構造物を観察して育った。
貨物を運ぶ、小さな私鉄「岡山臨港鉄道」が走っていて、家からも汽笛が聞こえた。

卵が先か、ニワトリが先か、の話で言えば、ボクの場合は

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原作に現代風の深い味付けをした傑作、2018年イ・チャンドン監督「バーニング」

原作に現代風の深い味付けをした傑作、2018年イ・チャンドン監督「バーニング」

村上春樹さんの短編小説「納屋を焼く」を原作とした2018年イ・チャンドン監督の映画「バーニング」を観た。

ボクは村上春樹さんの作品は大好きである。
学生時代に「ノルウェーの森」にハマりまくって以降、常に新作は読んできたし、その流れでずいぶん以前に「納屋を焼く」の原作も読んでいたが、正直なところ、読んだ当時、原作はあまり記憶に残っていなかった。

改めて原作も読み直した。

今回の映画は、村上春樹

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