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韓国ドラマの人気の秘訣を考えてみた


かくいう私も韓国ドラマの魅力に取りつかれた大衆のうちの1人であり、私の母もいつの間にかこっちの世界の住人になってます。


でもそれってなんでだろう?


日本にだってドラマはいっぱいあって、しかも当たり前だけど自分が生まれ育った国だから文化的にも言語的にも圧倒的に理解しやすい。なのにどうしてわざわざ海を隔てた向こうにある国のドラマにこうも惹かれる人が多いのか。

ふとこんな疑問が浮かんだので、私なりに理由を考えてみることにしました。ちなみにいうと日本下げ韓国上げがしたいわけでも、その逆がしたいわけでもなくて、あくまでも個人的に辿り着いた考察なのでそこんとこはお手柔らかにお願いします。月並みすぎるけど結局はみんな違ってみんないいよね!


①言葉がわからないからこそいい

言語的にも理解しやすいはずなのに…っていうさっきの説をぶった切っていきますが、実はこの面ってでかいんじゃないかなと思う。


恋愛ものとかだと、ほんとにそんなこと言う人おるんか!?ってくらいのあま~い言葉を囁くことが多くて、韓国は日本と比べて愛情表現がストレートなのもあって特にそれが顕著になりがち。もしこれが日本語で、私たちの耳にすっと入ってきて頭でさくっと理解できちゃう言葉だったとしたら、なんか甘すぎて胃もたれを起こしちゃったり、妙に現実離れしすぎてて冷めちゃったりすることもあるかもしれない。


でもこれが韓国語であることで上手い具合にワンクッション置かれるっていうか、余白が生まれる。私たち視聴者は言葉をストレートに理解できない分、自分なりに消化して受け取ることができる。


韓ドラあるあるな、どえらい金持ち財閥のイケメン御曹司と恋に落ちたり、一見どこにでもいる女の子な主人公が実は超能力保持者だったり、いきなりタイムスリップしたり、人間みたいな顔して暮らしてるけど実はトッケビと死神だったりするおったまげストーリーが意外とウケが良かったりするのもそういう理由が関わってるんじゃないかな~と思います。韓ドラを色々渡り歩いてる方にはわかってもらえると思いますが、普通の人が普通に暮らしてる中で起こるあれこれみたいなドラマの方が珍しいんじゃないかって思うくらいにぶっとび設定が多いのなんの。


でも、言葉がちゃんとはわからなくて、少し距離があるからこそすんなり受け入れられてドラマの世界に入り込める。そういう「わからないからこそ感じられる良さ」が存在しているんじゃないでしょうか。


ちょっと余談になりますが、逆にいうと、日本はそういう「普通の人たちが繰り広げる普通の話」の描写が上手い気がする。2018年10月期のドラマ「獣になれない私たち」とかすごく好きでした。世の中の荒波に揉まれる大人たちがどうにかこうにか自分らしく一歩踏み出そうと奮闘する姿と、社会のリアルのバランスが絶妙。


②音楽と映像込みでの世界観がいい


ストーリーやキャストといったそのドラマのメインになってくる部分だけじゃなくて、それを取り巻く音楽や映像にも力が入っていて、そのドラマにしかない空気ができあがっているのも魅力。


もちろん日本のドラマがそうじゃないと言いたいわけではないんですが、韓ドラはとりわけその色が強いなあと感じます。


ドラマのOST(日本でいう主題歌的な立ち位置)文化が盛り上がっているのもそれを表してると思ってて、1つのドラマの中でたくさんのOSTがあります。人気アイドルグループや、本国内で知名度の高いアーティストなどが歌っていることも多くて話題性もばっちり。実際私も、OSTきっかけで気になって見始めたドラマがあるくらい。


映像が綺麗っていう点でいくと、絵になるという意味での「綺麗」もあるけど、映像の雰囲気とか質感みたいなものがこざっぱりとしていて洗練されているっていう「綺麗」もある。ドラマに出てくるなんてことない建物とか、主人公が住んでいる家とか、たまに登場するカフェとかそういうのがしゃれてるのも大きいと思います。これは個人の好みもあるとは思いますが、韓ドラ見てると登場人物たちのファッションとか舞台になる場所にある小物とか、何か1つは憧れるような惹かれるものがあって、そういう真似したくなる可愛さがあるのも魅力だなと。


私が今までに見たドラマの中でとりわけ映像が綺麗だなと思ったのは「トッケビ」と「あなたが眠っている間に」です。どちらもファンタジー要素があるお話で、それもあって映像の中にミステリアスさとか神秘的な感じが滲み出てる気がした。音楽がよかったのは「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」です。洋楽が使われていて、そのレトロで懐かしさを感じられるようなメロディーがドラマの雰囲気とマッチしていて素敵でした。



③流行ってる


ここまでさんざん語ってきて急に全てを投げ出すような理由を持ってきましたがいたって真面目です。


某しつこいウイルスのせいで私たちは否応なしにステイホームせざるを得なくなり、おうち時間が激増しました。どうせ家にいなければならないなら、少しでもストレスなく、楽しく過ごせるようにしたい。なかなか会えない友達とZOOMで顔を合わせて話したり、おうちカフェということでおしゃれなご飯を作ったり、運動不足を解消すべく家でできるフィットネスが人気になったり。そして、「梨泰院クラス」や「愛の不時着」が火付け役になって、ネトフリなどで韓ドラを見る人が増えたのも「おうち時間」を楽しむための工夫の一環だと思います。


それまでもK-POPは人気があったし、チキンやチーズドッグなどの韓国グルメもたくさん日本に進出してきていたしで韓国熱は高かったと思いますが、韓国ドラマが流行り出したことで余計にそれに拍車がかかった気がします。


それまであまり韓国に興味がなかった層も、世間のブームに乗っかって韓ドラを見始める→一部だけではなく大衆に人気になると、テレビなどのメディアも取り上げるようになる→それを見た人がどれどれ自分も見てみようと韓ドラの沼に足を突っ込む→また韓ドラ視聴層が増える…みたいな。


そして語弊を恐れずにあえて言うなら、流行りに乗っかることって多かれ少なかれステータスになるから、それでみんな流行ってるからという理由で韓ドラを見始めて、結果的に韓国ドラマが人気になるんじゃないかと。別にそのステータスはたいそうなものじゃなくて、流行に乗っているとなんとなくおしゃれな人に見えるとか、人と話すときの会話のネタになるとか、そういうものだと思います。それはもちろん悪いことでもなんでもない。エンタメってそういうものだし。今の流行りは「わかっていても」かな~。周りの友達みんなこぞって見てるから私も早く見てみたいです。



まとめとTMI


ということで、私が考えた韓ドラの人気の秘訣は

①言葉がわからないからこそいい
②音楽と映像込みでの世界観がいい
③流行ってる

この3本立てでお送りしました。


できるだけみんなが共感しやすいような、多くの人に当てはまるような視点で考えた結果です。


もちろん私自身にもこの理由が当てはまっている部分は大いにあるんですが、個人的には韓国語が好きだから韓ドラにはまってるのもある。韓国語の語感とか喋り口調とかそういうのがなんかしっくりくるし好きで。


いつか字幕なしでドラマ見れたり推しの喋ってることがリアルタイムで理解できたりしたら最高だな~と思いながらぼちぼち韓国語を勉強したりしなかったりしてます。なので上達は亀もびっくりなスローペースです。しかも、真剣に机に向かって語学として勉強するっていうよりかはリアルな韓国語を聞いたり読んだりしてそこから文法とか動詞の活用形を知っていくという実戦形式なのでまあまあちゃらんぽらん。それでも気付いたら聞き取れる単語が増えてたり、韓国語の言い回しが自然と頭に入ってたりするので楽しいです。


おしまい。

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