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「全国最中図鑑」65 加賀鳶最中(石川県金沢市)

加賀鳶かがとび」という言葉をご存じだろうか。享保3(1718)年、8代将軍吉宗が禄高一万石以上の藩に対し、江戸藩邸を守る大名火消しを設置するよう命じたのを受けて、加賀藩では江戸上屋敷の自衛消防隊を増強した。これが加賀鳶と言われる火消し集団である。
加賀鳶は勇猛果敢な活動と華麗な装備で評判になり、当時の浮世絵や歌舞伎の題材ともなり、いつの間にか大名火消しといえば加賀鳶のことを指すようになった。
その加賀鳶の派手なまといの紋様を最中に仕上げたのが、創業嘉永2年の老舗・諸江屋の「加賀鳶最中」。一口サイズの丸く可愛らしい形の皮に、粒あんとこしあんが絶妙に配合された自慢のあんがぎっしりと詰まった、小さいが食べ応えのある人気の最中だ。

落雁 諸江屋
金沢市野町1-3-59


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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。


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