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フランスではなぜ産後すぐ育休を取らずに仕事に復帰するのか?

妊娠中からずっと会社の人たちからは、「パリで保育園に入るのは難しいよ」ということを何度も聞かされていたけど、こうも言われていた。

「預け先が見つからなくて、仕事復帰できない人はいないから大丈夫だよ。」

保育園に落ちたからと言って、やっぱり復帰しないで育休にします!なんて人はいない、ということ。

それは、フランスの育児休業の待遇がよくないから。

産前6週間+産後10週間の産前産後休暇は100%補償。
産後休暇が終わる、赤ちゃんが2ヶ月半のときに、育児休業か、復帰するか、を選ぶことになる。産休に入る前、先輩ママさんでもある人事の担当者との面談したとき、「育児休業にすると手当が少なすぎるので、少し伸ばしたいなら、有給を使うべきだよ」、とアドバイスしてくれた。

日本の育休のことはなんとなく聞いていたから、それくらいもらえるもんだろうなんて思ってたら大違いだった。完全育児休業を選択した場合受け取れる給付金は、収入に関係なく月448.42 ユーロ程度のみ!

日本円でだいたい76000円になるけど、今は異常な円安なので、比較は難しい。
2022年のフランスの平均収入手取りは2630ユーロ。完全育児休業にした場合は、収入がたったの約17%に減ってしまうということ!!

これでは、パートナーに充分収入がある場合でないと長く続けられない。

先輩ママ人事さんに、67%の給付金のもらえる日本の育休について話したら、それなら取りたいね!と、とても驚いていた!

いろいろ話し合った結果、私は二人とも出産後は有休を使った後に時短復帰にした。お迎え時間がぎりぎりだったので残業もできず、また身体を休めるためにも、週4にしたので収入は8割に減り、その場合、167€の補償が出る。一年間を2回更新できるので、最大で3歳まで時短で働くことが可能。 

子どもとの時間は増えても、思うように働けない、収入も減る、という、子どもか仕事か?、みたいな葛藤はくやしい。

もちろん、お金のことだけではないと思うけど、フランスでは多くのママさんたちが産後すぐに復帰する、というのを身をもって知ったよ。

日本の育児休業の収入補償がどれだけ手厚いか、フランスよりもずっといい!!行政の悪口言うのは簡単だけど、変わるべきは会社のなかの意識かもしれない。

妊娠5ヶ月目から、1時間就業時間を短縮できる規則があったけど、私は同僚が遅くまで残っている中でなかなか帰れなくて、それをしていなかった。あるとき日本人の先輩ママさんから、

「あなたが帰らないと、次に妊娠した子が帰りにくくなるから、すぐに帰りなさい。」

と言われて、はっとした。

自分が我慢することで、次の世代にも強いることになると。今ここで悪習を断ち切らないと、これからの若い人たち、そして自分の娘にも繋がっているんだ、ということを意識するようになった。

次回は、保育園に落ちたときの受け皿となっている、シッターさんについて書こうと思います。お楽しみにー!

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