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SONY MDR-7506(Modified)

愛用のヘッドフォン第二弾!SONY MDR-7506です。日本では900STがスタジオ標準となっていますが、海外ではコチラの方が主流のようです。というか、そもそも海外では900STはなくて、この7506しかなかった。逆に日本では7506は販売されておらず、20年近く前は逆輸入品としてしか入手できなかったと記憶してます。900STとの違いはいくつかありますが、一番違うのは音そのものですね。と言っても、僕が使ってるのは改造品なので、これまたオリジナルの音とはまったく違います(笑)。

もうかれこれ14年ほど使ってますが(2019年現在)、最初からショップで改造をオーダーして買いました。どこを改造してるかと言うと、まずダイアフラムを900STのものにしてあります。ケーブルはカールコードが嫌だったので、当初は同じSONYの別のモデルのストレートケーブルを付けてました。この状態でしばらく使ってましたが、音が気に入らない部分もあったので、さらに改造していく羽目に・・・(^^;;

その前にオリジナルの音ですが、僕の基準からするとお世辞にも良い音とは言えません・・・。激しいドンシャリで中高域のピークが凄まじく、スネアのアタックなんかは鼓膜を突き破らんばかりの鋭さで飛び込んできます。そして中低域〜低域は薄く、フラットからはほど遠い音だと思います。ただ、半密閉の900STに対し、こちらは密閉型。さらに側圧も900STよりは強いので遮音性に優れています。あとは、見た目と重量が好みなので、なんとか使える音に出来ないかと思っての改造でした。というのも、当時はいまほどヘッドフォンの種類がなくて、音とデザインの両方好みなものってほとんどなかったので(^^;;

さて、ショップ改造のあとに行ったこととして、まずはパッドを900STのものに交換しました。7506のパッドは厚みがあるんですが、900STの薄いものに替えることによって周波数バランスが劇的に改善されました!なんか中低域あたりがスカスカした音だったのが、グッと密度が上がり、フラットな周波数特性に近づきましたね。これはパッドが薄くなったことによって鼓膜までの距離が変わったり、パッドによる吸音量が減ったりなどが要因かと思われます。それでもまだ高域が暴れる感じがしたので、今度はハウジング内にフェルトの切れ端を入れて吸音をしてみました。その効果はあったのですが、今度は吸われ過ぎちゃって(苦笑)。入れる量の調整が難しく、結局断念。あとはパッドをサードパーティ製の高級なものに替えたりもしましたが、厚みがあってバランスが崩れてしまい、結局は900STのものに戻したり・・・。その後、数年はあまり使わずに放置してたんですが、3年ほど前に音楽機材や楽器の輸入をしているアンブレラカンパニーさんの900ST改造ブログ記事を目にしまして。

【900 QUATTRO】 MDR-CD900ST専用のオリジナル・4芯ヘッドホン・ケーブル!

定番モニターヘッドホン SONY MDR-CD900ST アップグレード改造の方法を公開!

これだ!と思って飛びつきましたね(笑)。要は3芯ケーブルを4芯のものにして、グランドをL/Rでセパレートしてやる改造です。自分でやるにはちょっとハードル高いかな・・・いやっ、できなくはないけど面倒だな(苦笑)ってことで、お付き合いのある某ケーブルメーカーさんの親しいスタッフに丸投げしちゃいました(笑)。その結果・・・。

かなり使える音になりました!冒頭でも言いましたが、もはや7506の音ではないですね(笑)。パッと聞きはメインで使用してるJVC HA-MX10-Bに近いけど、詳細に比べるとややおとなしくて解像度も若干劣る。よって、奥行きや広がりの表現は苦手。けど、低域〜中低域の量感もほど良く、高域もまったく痛くないので長時間聴いても聴き疲れしにくい音です。900STと比べても若干マイルドで低域がしっかりしてる印象。なので、ナレーターさん用のモニターや、出張録音時の現場用モニターなど、まさに業務用として活躍してもらってます!

まぁここまでやるのは大変ですが、900ST用パッドへの交換は手軽にできて効果絶大なので、オリジナル7506を使ってて音が気に入らない人は是非試してみてください♪

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