【ルーツ探しの愉しみ🌺】特別な体験が出来る奈良の宿(前編)~マルト醤油
これまで自分のルーツ(先祖)を探してあちこち旅をする中で、たくさんの楽しみに出会いました。先祖と何らかの関係がある施設や珍しい体験など、「ルーツ探しの愉しみ」と題して、これから時々紹介していこうと思います。
▼奈良最古の醤油蔵に泊まる
今回ご紹介するのは、奈良の田原本にある『NIPPONIA 田原本 マルト醤油』です。その名のとおり、本来は醤油屋さん(蔵元)ですが、2020年に宿泊施設をオープンしました。
『マルト醤油』のホームページによると、創業は1689年、奈良最古の醤油蔵元だそうです。
第二次世界大戦で原材料の調達が困難になったため、いったん閉業したものの、それから約70年を経て、現在の当主が蔵元を再興しました。
18代目の当主はまだ40代。全く畑違いの仕事をしていたとき、たまたまタンスにしまわれていた祖父の前掛けを目にしたことで、家業の再興を決意したのだとか。蔵に残されていた大量の古文書を読むために、わざわざ古文書教室に通ったそうで、その熱意に感心しました。
▼先祖の家業を身近に感じたい
「マルト醤油」に宿泊すると、醤油蔵の見学や、「もろみ」を絞った醤油づくりを体験できます。
だいぶ前に書きましたが、私の京都の先祖は昭和初期、醤油と味噌の醸造所をやっていました。亡き母によると、お手伝いさんが20数名いて、それはにぎやかだったそうです。
しかし、「マルト醤油」と同様にうちの先祖も、戦争で原料の大豆を入手できなくなって廃業し、その後は製材所など別の仕事をしていたそうです。
私はずっと、母が子どもの頃にみた家業の様子が気になっていました。そこでこのホテルのことを知ったとき、ぜひ泊まってみたいと思ったのです。
▼築300余年の醤油蔵を改造したホテル
はじめて「マルト醤油」を訪ねたのは昨春のこと。最寄り駅の近鉄田原本駅から送迎バスに乗り、広々とした田んぼの中を15分ほど走ると、立派なお屋敷に着きました。「⼤和棟」と呼ばれる、奈良の伝統建築様式だそう。
宿帳に記入したあと、部屋に通されました。築300年以上という醤油蔵を改造して、泊まれるようにしたものです。
とても素敵な部屋で、テンションが上がります!
▼昔ながらの醤油づくりを体験する
部屋で一休みしたら、さっそく醤油しぼり体験へ。ご主人に、昔の施設を案内していただきました。
そのあと、醤油蔵へ。この蔵の中の酵母菌が、幸いなことに70年以上たってもまだ生きていたことで、醤油づくりを再開することができたのだそうです。
このバケツに入っているのが、もろみです。これを木の箱に入れて、ところてんをつくようにギューッと押すと、しょうゆが出てきます。
その後、部屋で休んでから食堂へ行くと、さっき私が絞ったばかりの醤油を使った軽食を出していただきました。
貴重な醤油を、お団子につけていただきました。うーん、深い味わいです。こんなに醤油を味わって食べたのは、生まれて初めて。
当時はまだ、宿で夕食を提供していなかったので、夜食に三輪そうめんを使った「にゅうめん」を出していただきました。おいしかった。
▼この宿に泊まったもう1つの理由
今年また「マルト醤油」を訪れた際は、夕食が提供されていたので、最後にご紹介します。珍しい野菜をたくさん使った目にも楽しい料理ばかりで、自家製の醤油がさまざまな形で使われていました。ぜひまた別の季節に訪れてみたいです。
写真はありませんが、デザートにも醤油が使われていました。どれも美味しかったです💖
というわけで、この宿に泊まることで、昭和初期のご先祖の家業に思いをはせ、貴重な体験をすることができました。
しかし、私がこの宿を選んだのには、実はもう1つ理由があったのです。次回はそのお話を……🌺✨
【マルト醤油のホームページ】
(続く)
<<<次回の記事はこちら
>>>サイトマップはこちら
>>>自己紹介はこちら
★ご訪問&お読み頂きありがとうございました。ぜひスキやコメント、フォローして頂けると嬉しいです。私も返させて頂きます!
★見出しの写真は、今年私が泊まった部屋です。
サポートありがとうございます! 近々、家系図のよくわからない部分を業者さんに現代語訳してもらおうと考えているので、サポートはその費用にあてさせていただきます。現代語訳はこのnoteで公開しますので、どうぞご期待ください。