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【旅の休憩所⑩】江戸時代のご先祖の「意外な職業」が判明


町役場で郷土資料館の場所を教えてもらいましたが、意外と遠く、駅から結構歩くようです。訪問するのは別の機会にして、とりあえず資料館のサイトから、メールで問い合わせることにしました。

▼どこかで名前を見た覚えがある?

数日後、資料館から電話をいただきました。年配の男性で、名前はCさんとします。

「『筒井喜兵衛』って名前、つい最近、どこかで見たことがあるような気がするんです。調べてみるので、ちょっとお時間を頂いていいですか?」

意外でした。江戸時代の先祖の名前を、一体どこで見たというのでしょうか。

時間がかかるというので、1か月ぐらいかかるかのかなと思っていたら、二、三日後また電話がありました。

「わかりましたよ。私はいま、来月から始まる特別展の準備をしているんですが、そこの展示物に名前があったんです

えっ、特別展? 何の? 
一体なにが書いてあるの??

▼江戸時代のご先祖の職業がわかった

Cさんがいうには、地域の歴史に関する常設展に加えて、翌月から2か月間、京都・山城地域のお茶の歴史について特別展を開くのだそうです。そこに展示する資料の中に、うちの先祖の名前が書いてあるのだそう。その後いただいたメールによると、

「筒井喜兵衛は、江戸時代後期には、同地域の茶商(茶問屋)として名前が見えます。おそらく自家茶園も持っていたと思われます。同じ村の茶商と組んで、お茶を江戸にも販売していたようです」

茶商。
うちのご先祖は、お茶の商売をしていたのか。
そんなことは誰にも聞いたことがなかったので、これは意外でした。

それに実は私、飲み物はもっぱらコーヒー派なのです。以前、取引先の出版社から毎年、お歳暮にお茶を贈って頂いていましたが、いつもそれをそのまま実家の家族に送っていたほど、普段から緑茶は飲みませんでした(私は気が小さいので、取引先に「緑茶じゃなくてコーヒーにして下さい」なんて図々しいことは、とても言えません……)。

きっと先祖は、こんな子孫のことを不甲斐なく思っていたことでしょう。

▼共時性現象(シンクロニシティ)とは?

それにしても、先祖のことを調査し始めたとたんに、先祖が展示される2か月限定の特別展が始まるとは、なんといいタイミングだろうと私は驚きました

さっそく田村さんに報告すると、こんな返事が返ってきました。

先祖調査をしていると、そういう偶然って結構あるんだよ。僕は、そういう意味のある偶然を『共時性現象』って呼んでいる。そういうときは、きっとご先祖様があの世でサポートしてくれてるんじゃないかな

共時性現象をネットで調べると、「シンクロニシティ」という言葉が出てきました。有名な心理学者・ユングが提唱した理論で、因果関係のない2つの出来事が同時に起きることで、「意味のある偶然の一致」ともいうそうです。田村さんが話していたのも、きっとこのことなのでしょう。

▼現地で案内してくれる人をみつけた

私は、特別展の開催にあわせて、3泊4日の京都旅行を計画することにしました。

初日:郷土資料館を訪ねて、江戸時代の先祖の展示をみる
2日目母の生まれ故郷(W町)を訪ねる
3日目:おじの家を訪ねてから、一緒に祖父のお墓参りをする。
4日目:奈良の実家に寄ってから東京に帰る。

我ながら、完璧(?)な計画ではないでしょうか。

ただ、W町について私は全く知識がなく、どこを歩けばいいのかわからないので、現地で案内してくれる人を探すことにしました。調べてみると、現地の地理や歴史にくわしい人が一緒に町歩きをしてくれる団体があるようです。メールで連絡を取り合い、なんとかお願いできる人が見つかりました。

さあ、次回ようやく、京都山城地域への旅が始まります。この旅行で、一体どんなことが起こるのでしょうか(もちろん、えっと驚く出来事が起こるに違いありません)。
皆さんにも、ルーツ探しをすると一体どんなことが起きるのかを知っていただきたいので、ぜひ京都への旅にお付き合いください!

(続く)

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