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仕事の目的はなんなのか?

先日、歯科医師の知人とその他数人と症例検討をしていて考えさせられるものがあった。

ある子供(就学前)が母親に連れられて、来院した。
主訴は『子供の歯並びが気になる』とのことだ。

正直歯並びだけ診るなら割とeasyなケースだという。
問題はそこではないというのだ。
はてさて、、、

この歯科医師は子供の矯正を進める時に咀嚼(モグモグ)や嚥下(ゴックン)の評価もしているそうだ。なかなかよく診るなぁと感心しながらその動画を見たら、そこにいた全員がゾッとした。

まず映し出された子供が年寄りのような顔立ちをしている。
正気を感じない。目の下のクマも強く、表情筋も垂れて、しんどそうな顔をしている。
ベンジャミンバトンか?何かの病気か?
咀嚼している時もジリジリ変な方向を向いていく。
嚥下の時もすごく力が入って肩が上がっている。

ヤバすぎる❗️
正直歯並びなどどうでもいい‼️

色々話し合った結果、咀嚼障害、嚥下障害、呼吸障害などなど、、、
結構重めの障害者認定をもらってもいいんじゃないかという話になった。
実際もらえる事はないのだ。一般的な病気にはならない。

一番の原因は第二頸椎の形成不全だが、
これがわかる人間がいったいどれほどいるのか...

その症例検討会では共通認識だが、世間ではそうはなっていない。

ただ、僕は全く科学的根拠のない話だがという前置きのもと、この子供はこのまま成長するなら虚弱でウツ気質の大人になるだろう。身体は細く猫背。運動は間違いなくできない子供だろうし、おそらく勉強ができるほどの集中力もないだろう。何もしなくても頭痛や吐き気が続いて、思春期から30歳までの間ぐらいで自殺もあり得るんじゃないかという話をした。
さて、どうなることやら。

それは身体の話で問題はその背景だ。

母親が子供を連れてきたわけだが、母親はパートを何個も掛け持ちしつつ、
資格取得を目指しているそうだ。
最初この話を聞いた時にシングルマザーかと思ったら父親はちゃんといるらしく、
ただただ無関心なのだそうだ。

そして、母親がパートに出ている間に祖父母に預けられていて、
そこで無制限にタブレットを見ているという。

こうなってくると何が原因というよりはかなり複合的な問題になってくる。

父親が無関心なのが問題か、母親が働きに出るのが問題か、祖父母が無制限にタブレットを見せているのが問題か、、、

父親が無関心で子育てにも参加していなかったら気がつく事はまず無理だろう。
その父親が悪いのか、それを選んだ母親も悪いのか。

母親が働きに出るのも、生活が苦しいからかもしれないし、資格をとるという自己実現を否定もできないだろう。

祖父母も毎日のように孫を預けられても年齢もあり、体力がないわけであるから、タブレットを渡しておいて大人しくしていてくれるならその方が楽だというわけだ。そもそも自分の子供は結婚して子供がいる世代なわけであるから、自身の子育ては終わっているとしていいだろう。

しかし、そんな親を育てたのは祖父母なのだ。

色々な価値観があると思うが、父親の過失割合が重そうに思う。
ただ、それぞれみんな悪いだろう。
母親も本当にその資格は必要なのかとか、祖父母ももうちょっとやりようないかとか。

どうあれ大人の都合で子供に被害が出ていることに間違いはない。

そのお金や資格は子供の健康を害してまで必要なのか?

ということを問いたい。
それでも必要なのだというならそれでいいだろう。
僕から見れば長い目で見れば子供の健康を失う方が出費が多いと思うが、
それは知識がなくわからないのだから仕方がない。

僕が音痴なのも音感のあるひとから見れば正気ではないだろう。
知識がないとはそういうことなのだ。

東大に受かりたいですと筋トレを頑張っているようなチグハグな努力のように思う。その努力は果たして目的性のあっている努力なのだろうか?

自己実現やお金に重きをおきたいなら、子供がいない家庭もいいように思う。

どれもこれも手に入れようとするから無理が生じる。
そしてその歪みは弱いところに出てくる。

家庭なら子供ということになる。

自分の子供の表情に笑顔が少ないのであれば、
一度自分の生活のあり方を振り返ってもいいのではないだろうか?

ちなみに僕はお金を捨てた形になっている。
僕はお金のことが大好きだし捨てるつもりはなかったがそうなってしまった。

しかし、子供と遊ぶ時間があり、なるべく全力で付き合っている。
田舎なので公園も多く、走り回ったりできる場所や、土や草も多くある。
子供の表情は弾けるようで、笑うのも泣くのも全力だ。

しかし、お金がないことで、与えられないものも多々ある。
田舎にいるとおのずと選択肢が減ることもある。

果たして皆さんは何を捨てて何を拾うのだろうか。

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