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東京二〇二一 渋谷〜原宿編

7月の末。
世界中から注目を浴びている東京へ行ってきた。
この時の東京のコロナ感染者数は初の4000人を超え、そしてオリンピック開催真っ只中。
この状況を頭の中で想像しながら読んでみてほしい。

7月31日(土)

神戸空港から飛び立ち、約10年ぶりに東京に降り立った。
久々に東京に来た理由は、大阪に住んでいた古くからの友人が初のソロ個展を開くと連絡が来たからである。
この話はまた次回詳しくお話しするとしよう。

今回は、2日間東京を歩きまわって見て感じたリアルをお届けしたい。
『渋谷〜原宿〜国立競技場〜明治神宮〜国会議事堂〜皇居〜丸の内〜豊洲』
このルートを歩いてまわった。もちろん電車も挟んで。

では早速前編。渋谷・原宿編からどうぞ。

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渋谷・原宿編

今回宿泊したのは『Sequence Miyashita Park』。
今話題を集めているスポットで、渋谷の再開発地域に新しく建てられたホテルだ。

ちょっとこの辺りを探検してみる。
ガラス張りの大きなビルにショッピングセンターがあちこちずらり。
Googleやサイバーエージェントなど名だたるIT企業の本社ビルが見える。これぞ東京と言ったところか。
JR渋谷駅も改装中で、10年前に見た景色とは大きく変わっていた。
お馴染みのハチ公もどこに居るか分からないほど。

私は大阪市内在住だから都会の光景は見慣れているつもりだったが、田舎モノ感丸出しで、あちこち見ては「へー。はー。」などと呟きながら写真を撮っていた。

渋谷を離れ、原宿方面へと歩く。
道中おしゃれスポットが多数。
表参道に出た。高級ブランドショップが立ち並ぶ。
行き交う人々や車も、タクシーでさえなんだかリッチに見えてしまう。
そんな景色を見つめながら『魔法ロード表参道』と名付けた。

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裏原の方へ入ると、先程までのリッチ感から個性的かつクリエイティブな街に様変わり。
歩いている人の雰囲気も違うような気がする。
東京は一つ筋を中に入るだけがイメージがガラッと変わる。
大阪もそういう風な街の創りになっているが、東京は街全体が広いのでインパクトが大きい。

そこで今まで触れてこなかった話題について話そう。
渋谷〜原宿と歩いてきたが、どこも街の活気は消えていないのだ。
感染者初の4000人超えを記録した今日だが、人出は多い。
もちろん酒類は提供していない。
テレビやインターネットで放送されている内容にバカバカしさを感じたくらいだ。
東京は動いていないと死んでしまうマグロみたいな街だ。

そう感じながら歩いてきたが、裏原に来て初めてコロナの爪痕が垣間見えた。
それは空きテナントの多さ。
人の多さや街のキラキラとした感じに惑わされそうになるが、水面下では影響を受けていたのだ。

そう言えばもう一つ面白い光景があった。
ある一ヶ所に凄い人集りが見える。何事だろう?!と近づいてみると台湾カステラのお店の前にずらーっと並ぶお客さん。
推定およそ30人ほど。
他にもスイーツ店はあるはずなのに、何故かわざわざ混んでいる店に並んでいる。
ここの台湾カステラは凄まじく美味なのであろうか。
それとも混んでいるお店に並ぶ事にステータスを感じているのだろうか。
大阪だとあまり見慣れない光景で、関西人はせっかちが多いからわざわざ並んでいる店に入ろうとは思わないだろう。

そんな事を思いながら正面からじっと見ていると、急に人々がザワつきだし一斉にスマホを鞄から取り出し構えている。
何が起きるん?!と思っていたら、一人の店員が出来立てのカステラを前後左右にぷるぷるさせているではないか。

お客さんたちは喜んでスマホに写真やムービーを記録している。
これが東京スタイルね。と思い、その場を立ち去った。

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今最もアツイ場所。それは国立競技場であろう。
裏原から歩き続けること、およそ15分。
『TOKYO2020』という垂れ幕が目に入ってきた。

コロナ禍でオリンピックを開催するという事に多少複雑な思いがあったが、会場を目の前にしたら高揚感が隠しきれない。
報道関係者に警察官、そして少しでも雰囲気を味わおうと訪れている人々。
本当にこの会場の中で競技が行われているのか疑ってしまうほど、会場からは何も聞こえずとても静かである。とても謎めいた光景だ。
生きている内にもう二度とこのような状況下でのオリンピックを見る事は出来ないだろう。

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灼熱の太陽の日差しを浴びながら競技場の周りをぐるっと一周。
巨大すぎて何分歩いたのか分からない。暑さのせいでもあるけど。
みんな考える事は一緒でこの面白い光景を一目見ようと集まってきている。
ぞろぞろと私達は隊列を組み行進する。

ここで驚きの話をしよう。

実は、、、本当のところ、、、

東京のセミは、、、、、

ミンミンゼミなのだ!!

これほどの都会にミンミンゼミばかり居るという事には驚いた。
渋谷や原宿のビル街で聞こえる「ミーンミンミン ミーン」という鳴き声。
不思議でしょ?

大阪市内では、ほとんどクマゼミかアブラゼミしか居ない。
大阪より遥かに都会なココ東京ではミンミンゼミが幅を利かせているらしい。
よ〜く考えてみると、東京は緑が多く敷地も広い。
ミンミンゼミが生息しやすい土や木が十分にあるのだろう。
静かに隊列を組み歩いていると、自然の声に耳を傾ける事が出来る。
貴重な体験であった。

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時計の針は13時を指している。

オリンピック競技場の目と鼻の先にある『ホープ軒』というラーメン屋で、もやしラーメンを食す。
ここいらでは背脂ちゃっちゃ系というらしい。
オリンピックのラジオ放送をBGMにオリンピック関係者であろう人に挟まれながら、私はもやしラーメンを静かに食べた。

そう言えばまだ五輪のシンボルを見ていない。
ずっと探し歩いているのに、、何処にあるのか。
また隊列行進に加わり五輪シンボル探しの旅に出る事にした。

高級タワーマンションの横を通り抜けると、人集りが。
あれ?!あれは何だろう?!白、青、黄、黒、緑、赤の五つの輪が見える。

あったーーー!!!!

せっかくここまで来たのだから記念写真を。と思ったらずらりと写真撮影に並んでいる人がおよそ1000人。
やっぱり東京は何処に行っても並ぶ運命なのか、、、
諦めてこっそり怒られないように脇の方で記念撮影。

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Go back to 渋谷。
すっかり日も暮れて無数の街灯とネオンが街を明るく照らす。
昼に見た光景とは全く違う一面を魅せる渋谷の街。
興味本位でセンター街の方へ行ってみると、かなりの賑わいをみせている。

コロナ禍でも眠らない街『渋谷』は健在か。
このエネルギーは何処から湧いてくるのだろう。
大阪ミナミは静けさが増す一方だと言うのに。。

色んな所へ行き、見て、感じて、脳みそも体力もメモリ不足、、、
渋谷の夜景を見ながらおやすみ。

☞後編に続く

<文章・写真:ボタ餅>

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