電車内清掃アルバイト ゲロ編


二回目のアルバイト。


雨だったのでまた車で車庫に向かった。
僕は良く自分のミュージックを全曲シャッフルして何の曲が出るかでその日を占うっていうのをよくやる。
前に友達の恋愛運を占うって言ってシャッフルしたらSHINYURIGAOKA 3 A.M.っていう曲が流れてその人はその一ヶ月後くらいに新百合ヶ丘に住んでる女の子と付き合った。

それから僕は完全に曲占いの信者だった。


さて今日のバイトの運勢は…



またあえる日まで/ゆず



無事帰れるのか…?



その日は日曜だったから21時出勤だった。土日は21:00〜2:00のシフト。

事務所に入ると誰もいなくてテレビがついてたからとりあえず99.9 刑事専門弁護士を見てた。


するとドアが空き三浦マイルドさんが入ってきた。

僕は焦って椅子から立ち上がり挨拶した。

「おはようございます!はじめまして!こないだ入った真倉です!よろしくお願いします!」


「お、おう、俺そんなに入って無いんだけどまあ被ったときはよろしく」



…広島弁じゃない?


三浦マイルドさんじゃないのか…?



マジで激似だった。


マイルド:「てか早いね。多分君が今日最初にやる車両22時半からのだよ」


僕:「え!?マジですか?一応21時に来てって言われたんですけど」


マイルド:「あれー?でも多分22時半だからここでゆっくりしてていいよー」


マジかよ!

シュレック観れたじゃん!

観ないけど!

マイルドさんはアルバイトで2年半くらいやってる人だった。マイルドさん曰く最近まで20年くらいやってるアルバイトがいてそのレジェンドがやめちゃったらしい。

その人なんでバイトだったんだろう。

マイルドさんは掃除に行き、僕が99.9を見終えた頃に蝶野さんが入ってきた。


そっから30分くらい蝶野さんと話した。


蝶:「昼はよしもとなんだっけ?」

僕:「はい、でも今ライブもなくてコンビも解散しちゃったんでなんもないんですよー」

蝶:「そうか、まあ大変だろうけどすぐ売れるより苦労した方がいいからな」

僕:「やっぱそうなんですかねー」

蝶:「いやそうだろ、だってパーンって売れても実力無かったらすぐダメになっちゃうんだから、、あれみたいに、、ほらあのなんだっけ、、、あの、、」

僕:「えー誰だろう」

蝶:「あ!そうだ!楽しんごだ!」


何とか大草原を回避した


その後も芸人について話してたが蝶野さんはかなりの渡辺直美さん信者で「渡辺直美だって」って5回くらい言ってた。



よし行こう!

と言われて今日も清掃が始まった。



今日からは俺が一人でやってそれを蝶野さんが後ろから見守るらしい。一人にならないのなら俺は全然良かった。

窓閉め新聞雑誌の処理掃除を一人でやると見てるよりは大変なことに気付いた。
そんでまた途中で電気を消された。消された瞬間はマジで目が慣れないから暗闇だ。


いや色んなルールがあるんだろうけどマジで俺らに電気を消させてくれよ!!!


そんで10両編成を2個くらい終わって、ゴミ捨て場に一回行ったら三浦マイルドさんもいた。

挨拶をして次の車両の番線を確認したら【4ス】って書いてあった。
ここの車庫は4番線5番線が奥にあって、そこから番号が急に飛んで21〜33番線まで並んでる変な番号だった。


僕:「4スのスってなんのスなんですか?」

蝶:「ん?んーなんなんだろうな〜」


まあそんなの気にしないか


マイルド:「ストップのスらしいですよ。4番線の手前に入るやつと奥まで入るやつがあるから、奥までのやつがスです」


やっぱり広島弁じゃない


僕:「あ!そうなんですね!じゃあ僕らが次やるやつは4番線の奥でSTAY TUNEするんですね!"4ス(ヨンス)"だけに」

蝶:「そう!」




マジでカオスだった




そんで掃除を進めて4台目くらいをやっていた。すると蝶野さんが話しかけてきた。


蝶:「俺海老名の方でもんじゃやってる友達がいるんだけど、そこだけは行けないんだよ〜」

僕:「えーなんでですか?」

蝶:「いやもんじゃってほらもう見た目がさ」

僕:「あ、そういうことですか!いややめてくださいよ〜俺もんじゃ好きなんですから」

蝶:「いややっぱり職業柄厳しいよ〜うわ!ゲロだ!」

マジでこのタイミングだった

他は正直盛ったりしてるのあるけどこれはマジでこのタイミングだった



そのゲロは結構塊でもんじゃって言うより鉄板に置きたてのお好み焼きみたいだった。


蝶:「まずこのゲロに粉をかける」


と言って魚粉のようなものをお好み焼きに振りかけた。


そんで少し放置してその車両の掃除が終わってから戻るとお好み焼きがマンゴーゼリーに変わっていた。


食後かよ


思わず手をつけそうになったがそのゼリーをホウキでちりとりへ破棄した。


こんな綺麗にとれるんだ


少し感動した


その後はゲロもなく、順調に進んであと一台になった時に蝶野さんにエピソードトークをぶち込んだ。


僕:「こないだうんこの話したじゃないですか?その次の日俺パンツ履かないで寝てて、起きた時に屁こいたらそれがうんこでジャージの半ズボンからうんこ垂れ流して布団だめにしちゃったんですよー」

蝶:「ブハハッ!!!それ漫才のネタにしなよ!」

めっちゃウケた。


蝶野さんはうんこの話ならなんでも笑う。


(日にち以外はちゃんと本当の話)


その後蝶野さんと話しながらやってたら蝶野さんはお孫さんもいて娘さんは僕よりも3つくらい歳上らしい。

そうか。お父さんが今いたらこんくらいの歳なのか。

その日はその後ちりとりの洗い方とかを教えてもらって無事終わった。

また何かあったら報告します!


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