電車内清掃アルバイト パン編
アルバイト3回目。
今日の曲占いは…
星のすみか/藍坊主
星のすみか…亡くなった人は星になると言われてて…そのすみか…
イヤァアァアァアアアア
まあでも言ってなかったが僕は作業着の胸ポケットに小さいジップロックに入れた塩を持ち歩いているのだ。
これって意味ある?
その日は21:45ちょうどくらいに着いてしまった。
しかし事務所には誰もいなかったから、よかった〜と思って待っていると蝶野さんがきた。
蝶:「おー!なかなか来てなかったから遅刻かと思ったぞ!遅刻はだめだからな!」
僕:「はい!すみません、ちょっとギリギリになっちゃって」
蝶:「まあ間に合ってればいいけど!今日は22:30が最初の電車だからそれまで休んでていいよ」
いや遅刻してもえーやんーーーー!
と思ったがまあ休めるならいっかと思って事務所でテレビを見ていた。
僕:「そういえば俺髪切って髭も剃ったんですよ!」
蝶:「おー!いい男になったな!」
僕は
勃起した
蝶:「今日の昼間は何してたんだ?」
僕:「今日はnoteっていうブログみたいなの書いてました」
あっ!やべ!
蝶:「へーどんなこと書いてるの?」
僕:「いやまあ日常の日記みたいな…w」
やばい…!何も考えないで言っちゃった!めっちゃ蝶野さんのこと書いてるのに…
これで「見して」とか「どうやって見んの?」って聞かれたらなんて答えよう、、、
言うなよ…
ざわ・・ざわ・・
ざわ・・
ざわ・・ざわ・・ざわ・・
ざわ・・・
蝶:「へーそうなんだ」
ふぅ・・・
蝶:「今度見してよ!」
どおしてだよおおおおおお!!!!!!!
まあ今度言われたらなんかでごまかそう、、、
よし行こう
と言われ今日も始まった。今回も蝶野さんに後ろからついてきてもらってやる形だった。
相変わらず電気が消えると車内は真っ暗。
蝶野さんはちょくちょく意味もなく「バックオーライライ!」って言っていた。
オリジナルのギャグか…?
そんな陽気かと思ったら急に、
「俺だったらもうとっくにこの車両終わって次の電車の半分くらいまではいってるよ」
とか腹立つこと言ってきた。
いやベテランだからな!そりゃ!
とか思ってたけど単純に俺が遅いのを優しく指摘してくれてたんだろう。
そんで半分くらい終わった頃網棚の上に誰かがパン屋さんで買ったパンの忘れ物があった。
マジでこんなこと書いていいのか分からないけど
それを蝶野さんに渡すと
「おーこれはいい夜食が手に入った」
と言って大事そうに持っていた。
いやマジか!
俺も居酒屋でお客さんが残した飯とか食べたことあるけど電車の誰のいつ買ったかも分からないパン、そんでパン屋さんのパンだから密閉もされてない。しかもこの時期。
さすがに怖かった。
俺は塩の入った胸ポケットをギュッと握った。
そんでその日はゲロもなくスムーズに終わって帰ろうとしたら蝶野さんが
「ほいこれ!」
と言って、ミルキーフランスのようなパンが3本入った袋をくれた。
蝶:「これ俺一人じゃ食い切れないからやるよ!」
僕:「あ、すんません、ありがとうございます。」
マジか。
断るのもアレだなと思って受け取った。申し訳ないが家帰って捨てよう。。。
そして帰り道のコンビニで酒買って帰った。家着くと何故か結構飲んでしまった。
倒れるように布団に行くと、あーそういえばパン捨ててないなーと思ったけど明日でいいやってなっていつの間にか寝てた。
そんで7時半くらいにおしっこ行きたくて起きた。まだ酔いも覚めてなくて、ふらふらのままトイレ行って、お茶飲もうとリビング行くと母がコーヒーを入れている。
ポタッポタッとコーヒーが落ちる音を聞いて、テーブルを見ると昨日のミルキーフランスが皿に置かれている。
ファッ!?!?!?!?!?!?!?!?!?
僕:「いやちょっとこれだめだよ!電車にあった忘れ物で捨てようと思ってたやつだから!」
母:「あ、そうなの?コーヒーと一緒に食べようと思ったのに」
あぶねー!優雅に得体の知れないパンを食べさせるとこだった!
母は昔、兄が小学校で作ったスライムをゼリーだと思って食べたことがあるくらいだからこんなパン平気で食ってしまう。
マジで起きてよかった。
また何かあったら報告します。
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