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前進するのは難しい。だから走るしかない。
昔よりも夢を語りにくくなった。
将来の夢、を、読み上げたらみんなに喜ばれて頭を撫でて貰える時代はいつの間にか終わっていたみたいで、今では周りを伺って気心の知れた友人にそっと打ち明けるようなやり方しかできない。
大学の身の回りで夢を語るようなやつは稀だし、ひとたびSNSの世界で夢を語るような人を見れば、その明るさと溢れんばかりの光エネルギーに当てられて暫く落ち込む。アンバランスな心の揺れ具合に失笑してしまうのはここ1年くらい変わっていない。
原稿用紙に足りないくらい自分のやりたいことを書き連ねて、まだ見ぬ世界がより良くなると信じて、自分の全能感を信じて疑わなかったあの頃と、今の僕で一体何が変わったんだろう。あの頃に戻りたい、とは思わないけどあの頃の真っ直ぐな心は取り戻したい。
どこいった。
𓅜
わかってはいるつもりだ。
“あの頃”よりも考える引き出しが数千倍になって耳に入る情報も数百倍になったんだ。盲信的になれなくて当然だろう。
やれることから少しずつ、
試して
間違って
激しい劣等感に苛まれたり
諦めかけたりしながらも、前を見続けて生きていきたい。
難しいことは考えれば考えるほど浮き彫りになるから、時には目を瞑ったまま走るのもありなんだろう。
じゃ、走ってきます。
読んでくれてありがとう。