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#069 一風変わったジャズ・ピアノ ユタ・ヒップ

アメリカはジャズで生まれた音楽だったと思いますが、ユタ・ヒップはドイツの女性ピアニストです。

極度のあがり症だったらしく、数枚レコードを残して、演奏活動からは引退してしまいました。

でも、その残した数枚は、とても不思議な魅力を持っています。あんまり、出身国でどうこう言いたくはないのですが、ユタ・ヒップに限っては、やはり、クラシック大国「ドイツ」を感じさせる、縦線のはっきりした硬質なタッチがすごく印象に残るのです。

「ジャズ大好き、でも、あたしの弾くジャズって、少し、なんか違うって言われるのよね、なんでだろう」って思っていたのかどうかは知りませんが、

間違っても、クラシック風なジャズ演奏というわけではありません。しっかりジャズしているのは間違いないです。

幼少時代からの教育やバックグラウンドが違うことで、本人もあまり意識してないかなりユニークなジャズ演奏をしているということなんだと思います。そのバックグラウンドにクラシック音楽を感じるということです。

そういう「持った武器」で勝負するのがジャズだなぁと思うのです。

話はずれますが、日本人の「無意識的に持った武器」というのは何なのか、それを見つけないうちは、日本の音楽が外に出てゆくことはないかもしれないなと最近よく思ったりします。

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