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だから私はスペインを"ファームステイで"旅する

「え!夏休み2週間もあるんですか!」

レストランの仕事を始めて5カ月の私に突然できた自由な時間。真っ先に考えたことは、も・ち・ろ・ん

ファームステイ

だ。

そう、そもそも私は2020年に"スペイン各自治州のオーガニックファームを巡る旅"をするためスペインにワーキングホリデービザでやって来た。

が、あいにくコロナとダダ被りで完遂できず・・・。数カ所回って1年で帰国。

その後、旅の最初にファームで知り合った今の相方となんやかんや続いていたこともあり、また2022年にスペインに舞い戻って来た。そして今もフルタイムで働きながら、時間を見つけてはスペインファームステイ旅の完遂に向けてゆるりと各地を訪れている。


なぜファームステイか

ファームステイ
ファーム(農園や牧場)を経営している家族に、宿泊場所(食事付きの所も多い)を無料で提供してもらう代わりに、ファームで働く滞在の仕方

①人との交流を通して食文化を学ぶこと
②畑を通してその土地の旬や季節を感じること
この二つが好きだからだ。日本でも、海外でも。

①人との交流を通して食文化を学ぶこと

カタルーニャ地方のネギ焼き(正確には玉ねぎ)
これなしにカタルーニャの冬は語れない
ガリシア地方のパドロンししとう
親指くらいの小ささの時に収穫しないと辛いのよ!と
アンダルシア地方のおばあちゃんがバケツの中に漬けていたオリーブ
各家庭で大々伝わるレシピがあったりする
関西人のたこやき器じゃないけど、
一家に必ず一つはあるパエリア鍋
Matóというハチミツをかけて食べるデザートチーズ
一緒に作りながら教えてもらった

②畑を通してその土地の旬や季節を感じること

桜かな?とつい勘違いするアーモンドの花が咲くのは
春じゃなくて冬の2月ごろ
春の訪れを教えてくれるのはアスパラガス
夏はエンドレストマト。だが収穫だけでは終わらない。
生では食べきれないトマトをトマトソースやホールトマト、ケチャップにして保存までしてトマト仕事完
秋の訪れの少し前にぶどうの収穫が始まる
オリーブの収穫は大体11月〜1月 冬の行事
収穫のほとんどはオリーブオイル用。あとは少量取って置いて家でオリーブ漬けを仕込む

「食の始まり」は。「食文化の中心」は、その地域の旬の食材食卓
に立って初めて五感でその土地の季節や旬を感じ取れる、食卓を一緒に囲んで初めてその土地土地の食文化の背景や神髄がわかる。
だから畑に働きに行くだけじゃなく、ホームステイだけでもなく、ファームステイが楽しい。

その他にも、魅力的なポイントたくさん。
・生の語学が学べる
・自由時間にその地域の散策、観光も楽しめる
・自然に癒される
・畑で働く代わりに、宿代タダ(1日の労働時間は約5時間、土日休みな所が多い)


なぜ"スペインで"ファームステイが楽しいのか

ズバリ、これです。
1、農業大国 2、地域毎に個性豊か 3、食へのパッション

1、農業大国
スペインはヨーロッパの中でも主要農業大国。野菜、果物、米、豆類、魚介類、きのこ、乳製品、肉、穀物、ナッツ類、ワイン、オリーブオイルと、食卓に必要なものはほぼなんでも国産で揃う。なんて豊かなんだろう。

すなわちほぼ年中何かしらの収穫があり、ファームステイの受け入れ先も比較的多い。かつ色んな農産物・食品の生産現場を見られるのがまた楽しい。

2、地域毎に個性豊か
渡航前、知人に「スペインは背景の異なるいくつかの"国"で成り立っていると思え」とアドバイスされた。そう、スペインは国内の多様性が大きい国である。どこに行っても太陽とフラメンコ!ではないのだ。いくつかの自治州では独立思考も強い。

大雑把に分けても、バルセロナのある地中海エリア、雨が多く緑あふれる北スペイン、美食で知られる山岳地帯も多いバスクエリア、マドリードに代表する内陸エリア、太陽とフラメンコの南スペイン、カナリア諸島など諸島エリアとそれぞれかなり色が異なる。カタルーニャ、バスク、ガリシアに至っては話す言語さえ異なる。
それゆえ、一つの国を旅しているのに少し移動すれば、異なる文化や気候を体験できて、まるで何カ国も旅しているかのように楽しめるし、飽きない。

ざっくりと"スペインのファームを訪れる旅!"ではなく、"スペイン各自治州のオーガニックファームを巡る旅"としたのも、この地域毎の個性を見て回りたいと思ったからである。ファームステイ先では必ず各地域の名物料理や特産品を食べるようにしているがそれがまた楽しい。

ちなみに現在、17自治州の内、クリアしたのは6自治州(訪れた順にアンダルシア、カタルーニャ、バスク、アストゥリアス、ガリシア、カンタブリア)。まだまだ完遂への道のりは長い!

なぜかこれまで北にご縁が多い。

3、食へのパッション
世界のどの国へ行っても、みんながみんな食へのパッション(情熱)があるわけではない。が、この国には確実にある。

「もうこのタラの煮込みったらもう、最っ高にうまいぜ!え、食べたことないのか!?絶対に食べるべきだ!これはまず、オリーブオイルでetc」と、食について熱弁するスペイン人の姿を見るのが私は大好きだ。そうこの国の食のレベル、食文化の豊かさとそのパッションは日本と同じくらいハイレベルだ。もしくはそれ以上か!?

基本、大体何食べてもそこそこ美味しいし、求めればいくらでもおったまげるほど美味しいものが見つかる。(レストランだけじゃなく、家庭料理も。)
食について熱く楽しく語り合えるのも、スペインを旅する醍醐味の一つだ。


だから私は、
この国スペインを、
"ファームステイで"旅をする。

ファームステイ旅の写真はこちら:https://www.instagram.com/monkurious/

次回以降、この夏に訪れたカンタブリアのファームのお話、過去どんなところでファームステイをしてきたか、どうやってホストを見つけているか?、ファームステイで役に立つもの、身につけておきたいものについて書こうと思います。

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