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Endoumeの朝

雨戸の隙間から
夜明けの気配が漏れ出る
テラスから見える
仄かな青い、海と空


海沿いの街灯と集合住宅のいくつかの明かり
海辺の道路をもくもくとランニングする人につれられ
半ば勢いで外へ飛び出す


一歩一歩踏み出すごとに
白み始めた空が
じゅわり、じゅわりと
暁の朱に染まる


海沿いの道を過ぎ去っていく車たち…
一日はもう始まっている


車の切れ目を縫って
向いの通りへ
海に背を向けて、丘の階段を上がっていく


まだ眠っている家々
ジョギングする人
犬を散歩させる人


ぽつぽつとすれ違う
坂を登る人下る人
早朝ヨガへ向かう人
バス停へ急ぐ人


商店の集まる通りに出ると
多くはもう開いている、もしくは開店準備中
肉屋や魚屋などに目をやっているうちに
辺りは次第に明るくなり
人通りも増えてくる


配送トラックが狭い道をふさぎ
バスが立ち往生している
通りから、車中から、
首をかしげて見やる人々


そうこうしている間にも
パン屋ではバゲットが焼き上がる
八百屋には次々と新しい野菜や果物が並べられる


父親に、あるいは母親に手をひかれ、
秘密の話をしながら路地を下っていく子供たち
サクっと親指がめり込む、パンの気持ちよさ
香ばしいかおり


家々の扉から次々と出てくる人々
ある者はそそくさと
ある者は車のキーを取り出しながら


今や歩道はあちらもこちらも
人で溢れている
丘の途中の校門前で、先生が待ち構えている
子供たちが続々と到着し
にぎやかな声がこだまする


丘の背後から太陽がのぼり
赤い屋根屋根の合間から
青くきらめく海が見える
狭くて急な坂道を、軽自動車がのぼってくる


慌ただしいEndoume(オンドゥーム)の朝が
今日もこうして繰り広げられる



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