そうだモンゴルテーピング協会を創ろう
ビザを取るために京王井の頭線・神泉駅を降りて、渋谷区・松濤にある駐日モンゴル国大使館へ歩いていました。その時、ふと思いつきました。「そうだモンゴルテーピング協会を創ろう」と。
すると、次から次へとアイディアが湧き出てきて、ドーパミンがドバドバ溢れてきました。その勢いでまずはnoteに書き出してみることにしました。
※この記事では柔道整復師を【柔整】、理学療法士を【PT】と表記します。
最初にお伝えしますが、これを行う大きな目的は
モンゴルにおける
新たな雇用作りと
コメディカル・スポーツ業界の発展
モンゴルの現状・問題点
一般社会(病院)において
モンゴルでスポーツをして怪我をした際、今でこそ病院に行けばある程度の医療を受けられる状態にはあります。【病院】【医師】に限ったことです。他のコメディカルに関しては、厳しく言うと「無いも同然」というレベルです。
(※今回はスポーツでの怪我について取り上げるので、看護師や薬剤師などは除外しているものとお考えください)
僕が保有している資格の一つである柔整は、2006年から10年かけてモンゴルで普及活動が行われました。それが終わった同年、モンゴル国立医療科学大学に日本の柔道整復学を学ぶ学科が設立され、2021年よりモンゴルの国家資格として認められるようになりました(※柔整とモンゴル伝統医学のハイブリッド型の資格)。
また、PTはそれよりも10年以上も前からモンゴルで養成が始まり、数多くの資格保有者が輩出されております。
しかしながら、いずれの職業も病院では看護師のような医師のサポート役でしかないという現状を目の当たりにしました(物療機器の着脱や注射、マニュアル通りの簡単なエクササイズなど)。
そんな彼らの月収は日本円に換算すると25,000円程度であると聞きました。モンゴルの平均月収は40,000円くらいと言われているので、それよりも低い額。なんならアパートの家賃でさえ、首都のウランバートルではおんぼろ部屋でも安くて30,000円はするので生活すらままなりません。当然、より高い学びを得るためにお金を使おうなんて考える人はいないことでしょう…
せっかく高い授業料を払い、この国に今までにない、かつ必要とされている職業に就いても発展しないのは当たり前だろうと思ってしまいます。学科や資格を作るだけ作って、その先のバックアップがなく路頭に迷う教え子を見るのは何とも心苦しいものです。
スポーツ現場において
僕はこの7年間モンゴルでサッカー、柔道、バレーボール、バスケットボール、レスリング、フェンシング、バレエなどの現場で活動してきました。その中で出会ったトレーナーおよびセラピストは2人だけです。彼女らは韓国と中国でアスレティックトレーナーを取得したそうです。厳密に言えば、他にも今ではサッカーチームに10人ほど、僕と一緒に柔道に就いてくれている1人の教え子がいます。
世界の舞台で活躍する選手は数多くいますが、彼らを現場で支える人材はほぼいないません。なお、2021年7月に開催された東京オリンピック2020でトレーナー(セラピスト)として帯同したのは、わずか一人でした。
「トレーナー(セラピスト)のスキルがないから、ただでさえ予算のないこの国ではどのチームも雇えない」⇄「実践の場がないから、人材は育たない」そんな悪循環が発生しています。
したがって、テーピングは基本的に選手自身かコーチが巻きます。しかし、変にキツく巻いてしまったり、逆に全く効果がない巻き方をしてしまったり…そこの教育も全然行われておりません。
巻き方を教えてほしいという要望を数多くいただき、言葉で説明したり一人一人に対応するのは難しいため、InstagramとYoutubeに動画を投稿するようにしました。まだ実験段階であり、宣伝はしていないので再生回数は少ないものの、選手や教え子たちから良い反響は得ております。
柔整やPTを学んだ方がテーピングを習得すればチームにアピールすることができ、雇用に繋がることが期待できます。
テーピング市場
そもそもこの国ではテーピングを生産していないので、輸入に100%頼っています。数に限りがあるため、価格が高騰。気軽に手に入れることができるものではありません。僕は自身の活動で使用するテーピングを全て日本から持ってきています。
そのような背景もあることから、テーピングを練習することもできず、なかなか普及されないことが考えられます。
事業内容
以上を踏まえ、テーピング協会を創ってみようという考えにいたりました。「協会」というと大きな組織に感じますし、多くの人を雇うつもりはありません。法人を立ち上げるわけではなく、まずは自分一人だけ、もしくは多くてもプラス2人くらいを考えております。
輸入・販売
なんといってもテーピングがなくては始まりません。自国で生産するのは全く期待できないため、日本か中国から輸入する方が現実的でしょう。販売するのはもちろん、自身の活動にも使用できるため、わざわざ日本で持ってくる手間が省けます。
セミナー
まずは足関節の基本テーピングだけでもいいのかなと考えています。もっとニーズが高まっていけば、他の部位や症状に応じた方法なども追加していこうと思います。教本(マニュアル)を作ってしまえば一番いいかもしれませんが、スモールスタートして様子をみようかと。
セミナーに来る人は、スポーツ関係者や医療従事者が大半かと思われます。怪我の相談があれば、施術や技術指導をして収入を得ることもできそうです。
セミナーの開催方法に関しては、これから詳しく練っていきます。
講師育成
セミナーを何回も開催していくうちに、テーピングにのめり込む人が出てくることが考えられます。その人を講師として教える側になるように育てていけば、その子に新たな仕事(収入)を与えることができます。スキル習得のモチベーションが上がり、その人材が増えることでより多くの人に教えることができ、相対的に僕の負担を減らすことにも繋がることが期待できます。
おそらく最大の特徴は、テーピングを巻くために資格は必要ないということでしょう。今まで大学教員として柔整やトレーナーの教育に携わってきましたが、様々な苦悩がありました。
しかし、テーピングに絞れば(習得の可否は置いておいて)誰でもすぐに取り掛かれ、病院でもスポーツ現場でも用いることが可能です。怪我や痛みがこの世から無くなることはないため、需要はあり続けるでしょう。
強み
最初の項でも書きましたが、僕はモンゴルのほとんどのスポーツチームと繋がりがあります。僕のスキルや存在については、彼らに理解してもらっており、口コミ・拡散に関しては期待できます。特にこの国で最も人気のある柔道代表に携わっていることは、大きなアピールポイントになるかと思われます。
また、モンゴルにおいて【日本】というブランドは非常に強く、【日本の製品】【日本人】という名前だけですでに信頼してくれる文化があります。もちろん自分が本当に使いたい製品と実際に使っている技術を提供するつもりですが、想像以上に【日本】のアドバンテージは大きいです。
障壁・やるべきこと
輸入方法
僕が普段使っているC&Gの製品を扱うことを想定しています。今メインでみている柔道モンゴル代表の選手たちも非常に気に入っております。比較的安価であるにも関わらず、柔らかくて粘着力もあり、初心者でも扱いやすいと考えております。
C&G社はアメリカ発祥とのことですが、株式会社 HELIO JAPANが取り扱っているので、まずはそこに聞いてみます。日本からの輸入となれば船便が現実的だと思われます。
企業にとって、モンゴル代表チームのスポンサーをしていることはどれほど利益に繋がるのでしょうか?柔道やレスリングなど、オリンピックでメダルを獲得するレベルのチームがいくつかあります。可能であれば、そのような方向にも持っていければいいと考えております。
法律
輸入販売をしたことがないため、具体的にどのような手続き・申請をしなければならないのか把握しておりません。また、他の人に講師を頼む場合も法律に引っかからないように気をつけなければなりません。それぞれモンゴル人の専門家に相談する必要があります。
資金
テーピングを仕入れるための資金が必要になります。とは言っても、どれくらい捌けるのか予想がつかないので、まずは自宅や柔道協会に置ける分までにします。他にかかるとしたら、セミナーを開催するための会場代くらいでしょうか。柔道場や所属している大学であれば無料で使えるため、ひとまずその心配はなさそうです。
動画撮影
途中でも軽く触れましたが、実験的に柔道の練習前に巻いているテーピング動画をInstagramとYoutubeに同じものを挙げています。素人が現場で巻く際は、紙媒体やパソコンよりもスマホを見ながらの方が多いと思います。教材を持ち歩く人は、あまりいないことでしょう。現場では画面を横に倒すよりも縦のままで見る方が利便性が高いと思われます。色々と試行錯誤しつつ、教材用により見やすく構造や編集を工夫して撮影していった方が良さそうです。
動画は基本的にセミナー受講の有無に関わらず、誰でも見れるようにします。モンゴルでは事業をマネされて廃れていく話をよく聞きます。テーピングに関しては、細かい走行や力加減は実際に受けてみないとわからないもの。たとえそれができたとて、この国でテーピングがより広まれば買ってくれる人も増えることでしょう。
最後に
今回の記事は、本当にパッと思いついたことを2時間で書き上げました。1時間かけて文章の見直しはしましたが、実際に事業として立ち上げるにはまだ考えが甘いかと思われます。
何人かの方に相談をしつつ、小さな状態でやってみて軌道修正をしていくべきだと考えております。
何かアドバイスやサポートをしてくださる方がいらっしゃいましたら、コメントや各SNSのDMにてご連絡いただけると幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後進展があれば、Twitterやnoteで進捗状況をご報告いたします。
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