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モンゴル語習得への道のり ~内気な性格でも海外でやっていける~

一番初めに言っておきます。

モンゴルに来て4年が経ちますが、いまだに日常会話はまともにできません。笑

「いや、できないのかよ」
「うゎー、騙された」

早まることなかれ。もう少々お付き合いください。


モンゴルの主要言語はモンゴル語。英語は、日本と同様に基本的に通じません。したがって、この国で活動をするにはモンゴル語ができるようにならないと厳しいです。


今回の記事は、これから外国語を学ぼうとする方々の中で、特にこのような方におススメします!

🔰どうやって勉強したらいいかわからない
🔰言語の習得は難しいと感じている
🔰人とのコミュニケーションが苦手


さて、冒頭で日常会話はできないと断言しましたが、ある程度コミュニケーションが取れるくらいの能力は身についています。

ちなみに、この4年間でモンゴルの大学院前期課程修了、サッカーや柔道などのスポーツ現場でトレーナーとして活動、一般の患者さんの診察などを行なってきております。(詳しくは他の記事をご参照ください)


そんな、”マスターしたわけではなく、4年でそこそこレベルに到達した”僕のモンゴル語習得過程をご紹介していきます。書き始めたら長くなってしまったので、言語を習得するうえで重要だと感じることについて、僕の考えを次の記事に書くことにします。

※語学試験対策や効率などを求める方は、書店やネットにありふれるほどの情報が出ているのでそちらをどうぞ。


内向的です

本題に入る前に、まず僕の性格について紹介します。

【海外で仕事をする】【留学をする】と言ったら、どのような人をイメージしますか?


✔ 社交的
✔ 明るい性格
✔ 誰とでもすぐ仲良くなれる特殊能力がある

などが挙げられると思います。


僕はその真逆。

大人数でわいわいするのがかなり苦手で、休日は一人で静かに過ごしたい派です。(学校の休み時間は、自分から友達と関わりに行くことは少なく、一人で席に座っていることがほとんど。笑)


言語を学ぶためのアドバイスとして、”とにかく喋ること”や”現地で恋人を作ること”が大事と言われたりするのではないでしょうか?

僕はどれも実行しませんでした。相当なストレスがかかりながらも交流を深めるよりは、1人でいるほうが圧倒的に好きだったので...


そんな内向的な性格であったため、やはり習得スピードはかなり遅かったと感じます。それでも現在、仕事に関するコミュニケーションは特に問題なく行なえています。

同じような境遇の人がいれば、参考にしていただきたいなと思いこの記事を書くことにしました。何より、自分自身が知っておきたかった内容となります。


モンゴルに来る前~2年経過時点

モンゴルへ行く半年前から、モンゴル語の勉強を始めました。使用したテキストはこちらの”ゼロから話せるモンゴル語”。

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就寝時を含め、時間の許す限り毎日CDを流し聞きしながら、この本を丸暗記するくらい勉強しました。単語の意味はわからずとも文字の読み書きくらいはできるようになり、いざモンゴルへ。


さぁワクワクしながら早速、現地の人とコミュニケーションを取ろうとします。



会話?全くできませんでした。笑

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👦あれ?会話中心の本を飽きるほど何度も繰り返し読んだつもりだったけど、実際の会話に全然出てこないじゃん\(^o^)/オワタ


1ミリもわからないとはこのことかと、しみじみ感じました。

もちろん、この本が悪いわけではありません。本は形式にかしこまった内容であったり、一つの事柄に対して様々な表現方法があっても、いくつも別の言い回しを紹介されないでしょう。

とは言え、こんなにもわからないのに、この先やっていけるのかなと不安に思いました。


入国そうそうに打ち砕かれた現実はさておき、僕は現地の国立医療大学の修士課程に入学しました。一応、留学生を対象に英語でモンゴル語の授業がありました。留学生と言っても、僕とブータンから来たおっちゃんの二人だけ。

ブータンの彼はモンゴル語の予備知識が0のため、その人の進捗状況に合わせることになりました。


毎日2時間くらいモンゴル語の授業があって、その後に学生との交流時間。そこでは学んだことを実践したり、追加で教えてもらったりしました。

ところが3ヵ月も経つと、先生が多忙になり、授業日数が極端に減少。さらには英語の教員を目指している教育実習生が担当するようになりました。

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⇧教育実習生とおっちゃんと僕

後学期が始まる頃には、月に1回あるかどうかという事態に。

それでも授業が無いこの期間は、もらったテキストを網羅して、なんとなくマスターした気になっていました。


そしていざ、会話を試みるが全くできない...


他のテキストも見てみるけど、それらはほとんど理解している内容ばかり。単語力が足りないと感じ、ひたすら単語を覚えようとするも全然身につかないし、どうやら日常ではあまり使われないものばかり。

正直どうしたらいいかわからず、あとは生活していけば勝手になんとかなるだろうと自分を納得させて、勉強をやめてしましました。


あっという間に1年、2年と経過していき、修士課程を修了する頃になりました。


どこまで理解できるようになったか...


モンゴルに来たときと比べて、変化は何も感じられないレベルでした...


知人と会っても挨拶するだけで、会話はできず。

現地にいるだけで、まぁ何となくある程度まで話せるようになるでしょうと楽観的に考えていましたが、そりぁ使わなければ上達するはずもないという結果に陥りました。


3年目~4年目

大学院を修了し、滞在3年目からは大学に教員として所属することになり、同時にサッカーチームでトレーナーとして活動しておりました。

幸い、どちらにも日本語を話せるモンゴル人がいたため、特に不自由なく過ごせました。

【困ったらその人に日本語で聞いて、すべて解決】 これがいかにラクなことか。完全に甘え切っていましたね。


ですが、一つモヤモヤすることがありました。

それは、滞在年数を答えること。


初対面の相手からは、ほぼ必ず「モンゴルに来て何年経つの?」と聞かれます。今までは何も気にしていませんでしたが、このレベルのモンゴル語能力で”3年目”と答えるのは情けないなと感じるようになりました。


そこで、日本語を話す人がいない環境になるべく入り込むように決意。その例として、Facebookを通して、フェンシングやレスリングなどの関係者に手あたり次第メッセージを送信。

基本的にモンゴルにおいて、”日本”は信頼されているため、すぐに採用していただきました。


そして、選手やスタッフとモンゴル語でコミュニケーションを取らざるを得ない状況が見事完成。表現できなかったことは、その場で調べるし、説明するときに何度も使うような単語は自然と覚えるようになりました。

何より、ケガや試合成績に反映する内容のため、相手もどうにかして理解してくれようとします。

ただ、この期間は常に脳が疲労していてストレスいっぱい。身体は何ともないのに、ボーっとする時間が多かったです。(実際、脳の疲労ってあるんですかね?)

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そうやって過ごしていたある日、

本当に何気ないある日。

話された内容が頭の中でイメージされていることに、ふと気が付きました。モンゴル語を日本語に翻訳して考えるのではなく、モンゴル語から直接状況を描く状態です。

自分から話す際も言葉(日本語を含む)を使わずに、まず状況を頭に思い浮かべて、それをモンゴル語で表現できるようになっていました。

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それから今にかけては、自分の知っている単語だけを抜き取って内容を把握、また自分の知っている単語だけを使って物事を伝えるような状態へ変貌を遂げました。

と言っても、現場で活動はするものの遊びに行ったりすることはほとんどありませんでした。そのため、医療やスポーツなどに関する内容の意思疎通は可能ですが、何気ない日常会話はあまりできないという感じです。笑


最後に

モンゴルに来た当初は、

「間違っていないかな」
「なんて表現したらいいのだろう」

とビクビクしていました。モンゴル語を使わない状況が続き、勉強しても身につかず、結局は何も上達しませんでした。



現在は自信がついたのもそうですが、

日本人が頑張ってモンゴル語使っているんだから、そっちが理解してくれ

という感じで開き直り、言葉が正しいかどうかなんて考えずに話すようにしています。笑



改めて、最後にお伝えしたいのは

引っ込み思案な性格でも海外に飛び込み、現地の言葉を覚えて、仕事ができるようになることです。


これらの話はあくまで、僕一個人の経験談に過ぎないので保証できるものではありません。ですが、やりたいことがあるのに言語の壁で悩んで行動できていない人は思い切って挑戦してみてはいかがでしょうか?


悩んでいるよりも意外と簡単であると感じるかもしれませんよ。

この記事を読んで参考になったという方が、1人でもいたのであれば幸いです。


そして最後の最後に、モンゴル語を習得するのはもちろん、このように活動できているのは自分ひとりの力では到底不可能です。ここには書いていない数多くの人々に日頃から支えられています。

その方々への感謝の意を表して、この記事の終わりとさせていただきます。

いつもありがとうございます。



冒頭でもお伝えしましたが、では言語を学ぶために具体的にどのようなことが重要であるかについて、次の記事に書いていきます。

そちらもぜひ合わせて読んでみてください!


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