アルバイトはいくらまで稼ぐのがお得なの?「Money for Youth」 アルバイト編 #1
こんにちは!たーぼうです。
高校生・学生向けのお金の情報マガジン「Money For Youth」(マネーフォーユース)です。
さて今回はお金を稼ぐ編(アルバイト特集)です。一緒に学んでいきましょう!
\アルバイトはいくらまで稼ぐのがお得なの?/
アルバイトはみなさんが稼ぎはじめるきっかけにしているでしょう。まず最初のお金の世界への入り口と言えると思います。社会勉強や自身のスキルアップとしてもアルバイトをしている人が多いようです。
アルバイトをしてたくさんお金を手にしたいみなさんにとって、「いくら稼ぐのがお得なのか」は、大きなテーマだと思います。まだやっていない人は、今後の参考にしてください!
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結論から言うと、アルバイトなら年収103万円以内、もしくは130万円位内にするのが良いです。それを超えて160万円以上稼ぐのであれば、さらに収入が上がります。
特に若い世代は「4つの壁」と呼ばれるものがあります。この壁の手前で止めておくのが良いです!(厳密に言うと、未成年 or 成人、さらに結婚しているかどうかで、変わってきます。ひとまず、この4つを覚えておけば良いでしょう。)
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では、解説していきます!一緒に学んでいきましょう!
はじめに:ざっくりとした税金の仕組み!
さて、みなさんは「税金」という言葉を聞いたことがあると思います。
日本政府は、日本を運営するために国民からお金を取ります。それが税金です。
消費税などが有名ですが、稼いだお金にも税金がかかります。未成年であれば、基本的にアルバイトなどの収入から税金は取りません。(この仕組みを控除(こうじょ)と言います。これはまた後ほど解説します!)
しかし、お金をそれなりに稼ぐようになると、税金が発生してしまいます。(ちなみに計算する期間は、1月1日から12月31日までを区切りとしています。4月1日からではないので注意しましょう!)
ポイントとして、「4つの壁」があります。この壁の手前で止めておくのが良いです!
【1】:1つ目の壁 年収100万円
未成年には基本的にはかからないことが多いですが、年収が100万円以上で、あなたの収入に税金がかかります。「住民税」です。住民税とは、その地域の運営のために払うお金です。およそ10%ほどかかります。
住む場所によって93万円からかかることもあります。(地域によるので、確認しましょう。)
【2】:2つ目の壁 年収103万円
ここが大きな壁になります。なぜかというと2つのことに影響するからです。それは103万円以上稼ぐと、①あなたの収入と、②親の収入にも影響があります。
まずあなたは①「所得税」という税金を払わなければいけません。所得税とは、もらった給料から引かれるお金です。103万円を超えた部分にかかります。103万円を超えると収入がある人と判断されるようになります。
さらに、親にも影響があります。②親の収入にかかる税金が増えて、親の手取り(実際に手に入るお金)が減ります。
子どもがいると、税金が減る仕組みがあるのですが、103万円を超えると子供でも収入がある人と判断されるようになり、免除がなくなってしまいます。およそ15万円以上は減るので、かなり気をつけないといけません。
これを「扶養」(ふよう)から外れるといいます。「扶養が外れるレベル1」と覚えておきましょう。ちなみに扶養とは、家族から経済的援助を受けることをいいます。(扶:助ける、養:養う)こちらも覚えておくと良いですよ!
【3】:3つ目の壁 年収106万円
106万円以上になると、あなたの収入から「社会保険料」を払う必要が出てきます。
ここから、社会保険(厚生年金・健康保険)に入ることが必要になるからです。社会保険とは、年金や医療・介護など必要なサービスなどのことです。手厚い保障を受けるメリットもありますが、お金を払わなければいけません。
未成年でもおよそ月に30時間、17日以上働くと社会保険に加入しなければいけません。これに当てはまらなければ問題ありませんが、多くの人は該当することになります。社会保険料は、およそ15万以上かかるので、お金は減ってしまいます。
【4】:4つ目の壁 年収130万
ここがさらに大きな壁です。103万円と同じく2つのことに影響があります。
130万円以上稼ぐと、①あなたの収入から社会保険料を払い、②親も払う社会保険料が増えます。ここから社会保険(国民健康保険・国民年金)の支払いをしなければなりません。
また、さらに収入がある人物とみなされるので、②親が免除されていた社会保険料が増加します。およそ7万円以上の負担が増えてしまいます。「扶養から外れるレベル2」とも言います。
【5】:まとめ
■自分の収入に税金などが発生する年収
■親の収入に税金などが追加で発生してしまう(控除がなくなる・扶養から外れる)年収
つまり、若者のみなさんは、ひとまず103万円が最初にぶつかる壁なので、103万円以下に収入を抑えるのがポイントです。それ以上稼いでも良いですが、社会保険料が発生するのかどうかを相談しながら、収入をコントロールするのが良いです。
ちなみにですが、もっと稼ぎたい!と思う人は、160万円以上稼げば良いです。そこまでいけば、税金も社会保険を支払っても気にせず、再び収入を増やすことができます! そこまでいかないのなら、どこかの壁の前で止めるのが良いでしょう。こんな図もあるので参考にしてください!
【6】:注意点
さて、注意点もあるので、以下の点もチェックしましょう!
特にバイトの掛け持ちをしている人は自分で計算をしなければいけないので、しっかり注意しましょう!
【7】:壁を越えないための対策法
対策として、1番有効なのは「給与明細」(きゅうよめいさい)をしっかりチェックすることです。
給与明細はバイト先からもらうものです。渡すことが「所得税法」(しょとくぜいほう)という法律にも書かれています。
もしバイト先が渡さないようなら、「親からもらうように言われました」とか「学校からきちんともらうように言われました」などと言って、きちんともらいましょう。店員がダメなら、店長へ言ってみましょう。それでもダメなら必要な役所へ相談してください。
また税金を払いたくない人は「バイトの勤務は103万円以内でお願いします!それ以上は入りません。」とバイト先に、事前に伝えましょう。
それでも入ってくれ!と言われても断りましょう。先に伝えて、行かなければOKです。労働者として権利があるので、前もって伝えておけば問題ありません。
いかがでしたか?
お金は仕組みは複雑です。ひとまずざっくりと理解しておけば良いです。困ったらまたこの記事を読み直してみてください。
アルバイトで稼ぐのは大事かもしれませんが、勉強や健康が若いうちは大事です。きちんとバランスが取れるといいですね。
さて、もし質問やお悩み相談、今後扱ってほしい情報や一緒に取り組みたいことなどがあれば、こちらのGoogleフォームに気軽に記入をお願いします!
では、次回をお楽しみに。
【8】:「Money for Youth」について
【9】:SNS情報
【10】:参考文献・Webサイト
■参考文献・Webサイト
・三木義一(弁護士・政府税制調査会専門委員)『13歳からの税』(かもがわ出版、2020年)
・上西充子(法政大学キャリアデザイン学部教授)『10代からのワークルール こんなときこそワークルール アルバイト編』(旬報社、2019)
・前野彩(ファイナンシャルプランナー)『親子で学ぶ 中高生からのおかね入門 暮らしとおかねVol.9 (暮らしとおかねシリーズ)』
・マイナビアルバイト調査
・マネージャーナル
・アオハル(アルバイトについて)
・タウンワークマガジン
・ほけんROOM マネーライフ(給与明細について)
■youtube
税理士youtuber 大河内薫さん