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2月のとある水曜日の夜に、ご褒美みたいなメールが来た

メールの受信リストに、まれに現れるタイトル、「ユーザーからお問い合わせが来ています」に、ドキッとしたことはあるでしょうか。

春に近づく気配を感じる温かな天候がつづいていた、2月のとある水曜日の夜、そのメールに気がつきました。

開けてみると、出版社の社員さんらしき挨拶が目に飛び込んできました。二度見したお名前・・もしや、この方が、あの”編集者Kさん“では・・。

答え合わせは、すぐに続いた自己紹介で完了しました。「クリキャベを担当している」とのこと。“クリキャベ”とは、昨年の創作大賞を受賞された、せやま南天さんの小説「クリームイエローの海と春キャベツのある家」の略。

出版までの道のり、書き手と編集者のやりとりを書いた”クリキャベ編集日記”でも何度もお見かけした文章が、メールになって飛んできたような、ちょっと信じられない気持ちになりました。

編集者Kさんからのメールには、まもなく刊行される本の帯に、みなさんの感想を掲載したい。ついては、僕の感想も掲載させてもらえないか、と書いてありました。

途中から、感激しすぎて手元のスマホ画面の文字が滲んでしまいました・・。編集者Kさんが僕の感想を読んでくださっていたことも、さらには帯に名前入りで載せてくださることも・・、驚くべきことが書かれていたのでした。

あの授賞式に行けただけでもご褒美だと舞い上がっていたのに、こんなことがあっていいのか・・冗談ではなく、震えました。

表紙や帯は、本編よりも先に目にしてもらう存在。そこに・・僕を含めた何人かの感想が載るなんて、夢のようです。

「ぜひ、お願いします!」

自分でもびっくりするほどの即答。

俄然、発売が楽しみになってきました。帯が付いているものを買わねば・・。

探さないとわからないかもだけれど、僕が書いたことが載っかって、誰かの目に触れるかも知れない・・なんとも言えない喜びでした。


ふと、帯にnoteで書かれた感想を載せるのは、誰が発案したのだろうか、と疑問が湧きました。

編集者Kさんか、せやまさんか・・もし、せやまさんが気を遣って推薦などしてくれたのならば、速やかにお礼をせねば!と考えました。

しかし反面、せやまさんがまったく知らないまま話が進められているのかも知れない(プロモーションは出版社の仕事、という先入観もある)とも思いました。そっちの方が面白いというのもありました。

かくして、誰から頼まれてもいないけれど、情報を隠匿しつつ、せやまさん側の動きがあれば、すぐにご挨拶をと思いながら日々を過ごしていました。


3月に入って、その隠密計画の実際のところを、お二人が連載している”クリキャベ編集日記”によって知ることとなったのでした。

あと、帯には作家さんのコメントじゃなくて、
その応援してくれている人の感想を入れた方がいいのでは?

【クリキャベ編集日記-その5- 編集者K・カバー編】より

帯に、noteで書かれた感想を載せるアイデアは、装幀のbookwall・松さんによる、なんとも素敵な提案だったことがわかりました。さすがです。


編集者Kさんの編集日記に呼応して書かれた、せやまさんの回にも”帯の件”が、言及されていました。

また、裏帯には、みなさんから頂いた感想も載るらしい。
(どなたの感想が載るのかは、私もまだ詳しく知らされていない。できてからのお楽しみ)

【クリキャベ編集日記-その6- せやま南天・カバー編】より

太字のあと、カッコの中の文章に驚きました。

なんと、せやまさん自身は、誰の感想が載るのか知らなかったのです!

慌ててお礼のメッセージを送っていたら、企画意図が台無しになるところでした・・。誰の感想を載せればいいか、を判断したのは、おそらく編集者Kさん。数多くの感想投稿を読み、言葉を拾い上げてくださったのです。

これまで僕は、本の帯に載っている感想といえば、「読者の声」的なものが多く、

「この本に出会えて良かった!」(40代・男性)

なんて書かれるものだと思っていました。しかし、今回は、きちんとクリエイター名も併記してくださるとのこと・・なんというご褒美でしょうか。

「・・拙いながらも、思いがけず僕らしい様子を描いた感想・・」もつにこみ

てな感じでしょうか。ワクワク。

やっぱりここでも僕のクリエイター名は、ちょっと間の抜けた感じが際立ちます。とはいえ、まさか自分の名前が載るなんて嬉しい限り。


そして本日、著者のせやまさんのXのポストで、答えが出ました。

知っている方々!パパたち!やったー!

と、ひとり興奮しておりました。デビュー作の帯に載せてもらえるなんて、ほんとうに幸せです。

帯友おびとも(勝手に付けた)のみなさんの投稿も、いま一度読みにいきたいと思います。


記念に、当時の僕の投稿を貼り付けておきます。感想を書いて良かった・・当時の自分を褒めたい。

果たしてどの部分が使われているのか、ぜひ実物の帯でお確かめください。


#noteでよかったこと #創作大賞2023 #クリキャベ #帯 #感想

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