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すぐそこに、彼らが

2月の初め、”ユーザーからの問い合わせ”というタイトルのメールが来ました。開いてみると、ピリカさんからの執筆依頼。一昨年の9月にいただいて以来、2度目の「ピリカ文庫」への小説の執筆でした。

テーマは「告白」

・・いや、これ、めちゃくちゃ難しいでしょ、と思いました。まず書き手として、そういう経験がかなり少ない。そして、そういう小説もあまり読んでこなかった。

恋愛系の告白は、ご一緒する方(依頼時には、どなたか分かっていない)にお任せして、子どもが秘密を告白するみたいな、ほのぼの系にしようと決めて、“(おそらく)捨て犬”を拾った話を書きました。

物語を捻り出すのも苦労したのですが、特に大変だったのは人や犬の名前でした。結局、茶色い犬だから、おじいちゃんが出しそうなお茶だから、という理由であの名前にしたのでした。

蓋を開けてみれば、ご一緒したcamyuさんもまた「非恋愛系の告白をテーマにした作品」を描いており、しかも時系列的にも内容的にも壮大で、完成度の高い作品でした。恐れ入ります・・。


僕の作品は、前回も今回も、少年が主人公なのは変わらないのですが、友達やほかのキャラクターなど複数の人物が出てくるのは、前回とは違いました。

主人公の友人は、やや特徴的な口調にして、掛け合いをわかりやすくしました。ただ、怖いのか優しいのかわからない人物もいました。直接的な表現をあえて避けて物語の一つの節目を作ったりして、かなり行間のある物語でもありました。

そんなふうにして生まれた作品を、すまいるスパイスで、コッシーさんが朗読してくださいました。

作品についてのトークも、とても温かくて嬉しくて。きっと読むのも何度も練習してくださったはず・・読み手の普段の言葉遣いやイントネーションが滲み出ていて、温かい朗読でした。ありがとうございました。

物語中では朧げな人物像でしたが、コッシーさんの少し鼻に抜ける高めの声は、少年たちのイメージにしっくり来る、素朴さがありました。

目の前で、登場人物たちが動き出し、笑ったり驚いたりしているのが見えて来ました。気がつけば、物語があっという間に終わり、自分で設定したエンディングにも拘らず、さらに続きが聴きたくなるようでした。

書いている時には、基本的に自分の声で反芻しているだけなので、別の声が入ることが新鮮ですし、しかもそのセリフの話し手のことを考えて話してくれるからか、自分で書いた物語なのに、すごくいい話に聞こえてくるんですよねぇ(笑)。

作品を朗読していただきありがとうございました。


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