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ジャック·ケッチャム 『隣の家の少女』 【読書メモ】

少年の心情が素直に描写されてる。
2つの感情が整理されることなく存在しているような。

年上、年下、同年代の同性や異性に対しての感情もすんなり入ってくる。
少年時代の他者に対する、ある種の異常な興味。

冒頭からこの後何か起こるんじゃないかと思わせる雰囲気。

子供が考える「ゲーム」の残酷さとルールの理不尽さ、表面化する力関係がリアル。

「悪いこと」に惹きつけられる感情。

大人の絶対的な感じと、それに子供が逆らうこと。
その難しさとスリル。
それと大人が面倒事からの逃避する事実。

いじめる側に対する自分の「そんなことは許せない」という正義感と、いじめられているものに対する苛立ち。
なぜさらにいじめが加速するような言動をとるんだって。
その根底には感情移入と自己投影があるのかも。

「よかった、自分じゃなくて」

加害者側にすら行きかけない興味。

194ページ。加害者心理

文章が人に与えられる不快感の限界かもしれない。

主人公の少年になって今まさに現場にいるような気持ちにさせる描写。

確かにケッチャム作品は絶対にディズニーでは映画化されないね。
読むのは自己責任って感じ…

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