街中で聴いた、とあるマーチ🍞🥖🦸に
行きつけの病院にアレルギーの薬をもらいにいく日だった。
処方箋を出してもらい、しばらく待つ。
私の耳に飛び込んできたのは聞き慣れた歌の電子音ver,だった。
「そうだ恐れないでみんなのために、愛と勇気だけが友達さ」
受付横の子供用のプレイルームというのだろうか、
患者のお子さんや患者であるお子さんが大人しく待つため待てるために
用意されたぬいぐるみだの玩具だのを置いてあるスペースで、
ちびっこがおもちゃのピアノ的なものの鍵盤を叩いていた、あのアニメの。
私はちびっこがそれほど得意ではない。
さらに、電子音的なものや、調子っぱずれな歌声や音程のものが激烈に苦手だ。
ひとつのBGMが鳴っているところにテレビの音とか他の音楽とかが流れている状況など、
体全体がしんどくなる。特に、電子的だったり人工的だったりする音の大音量はつらい。
ところが、きゃつは鍵盤を連打するのである、きゃつは。
テレビだのがかかっているところで。
ちびっこ用の玩具なので鍵盤的なものを押すと自動的に流れるようになっているみたい、あの歌が電子音で。
隣に居る母親はスマホをみるのに忙しそう。だから何度も流れてくる。
『アンパンマンのマーチ』が。エンドレスで。
脳内では電子音があの歌あの声に変換されて流れてくる。
と、いう訳で、待ち時間の間、脳内で歌詞をずっと追い、考え、噛みしめることとなった。
POPなメロディー(三木たかし先生作曲)にPOPでメルヘンな歌声(ドリーミングっていう双子歌手さんなのですね)
「何が君の幸せ? 何をみて喜ぶ?」
歌詞、よくよく追ってみると、全然メルヘンじゃない! あ、もちろん、やなせたかし先生作詞ね。
大きく言うと哲学的、もっと大きく言うと宗教的なにおいが、とてもとてもしてならない。
とは、随分前にもテレビかなんかで聴いて思ったことなのだけど。
軽い気持ちでスマホで検索をしてみた。
やはり「仏教の本質をついている歌詞」という内容のものが多く出てきた。
「うわー」と「やはりそういう」と「うんうん」。
でも、あんまりそこを、いや、そこばかりに特化しすぎるのはあれかな、と、そっと閉じた。
そうだよなあ、アンパンマンってお釈迦様よなあ。
顔を食べさせるねんもんなー。で、その顔はまたあたらしく再生されて(してもらって)。
敵はバイキン? なんかその手下だか仲間でカビとかもいた?
あ、あと、ファムファタールみたいな子もいた?
やなせたかし(原作)が戦争体験だとか貧困だとかを経験し、
それを元に、「アンパンマン」を生み出した、というのはよくよく言われ、知られ、私でも知ること。
それが、他でもない「あんぱん」で、あること。
その釈迦なあんぱんが生まれ、
日本で、だけじゃなく、世界中で、今も、今だから? 〝ヒーロー〟。
殊更に格好つけすぎず、めっちゃカッコイイとかじゃなく〝あんぱん〟で、
しかもなんかお人よしのあんぱんで、今日もあのトボけたゆるい顔で空を飛んでいること🦸
今日も大阪キタの片隅の皮膚科のプレイルームでは彼のテーマソングが安っぽくも明るく楽しい電子音で延々流れている。
同じ待合室では、ニコニコと見守る人もいれば、うっとうしそうに無視している人もいて、本当にいろんな人が居て、でも、とにかく延々と流れている。彼の鍵盤タッチによって。
なんだか笑ってしまった。
会計の際、一心不乱に玩具に向かっているちびっこの顔をちらっと見た。
こちらの視線に気づいたのか、ちびっこは、こちらにニコリ、嘘、ニヤリと笑った。
そして、鍵盤ってかその玩具をガスガスと殴り出した。
殴るな! いや、殴りたいよね、
大人になると毎日殴りたいことだらけやで!
うん、愛とか勇気とか、みんなとか、皆でとか、
たぶんきっと、大人になるほどむずかしい。
宗教はよくわかんないし、どちらかというと嫌というか苦手だけれど。
生きる喜びとか、言葉にすると簡単で、かつ、軽いようにすら嘘くさくすら聞こえたり見えたりすらするくらい。
ほら、ほんと、こういうの、取り上げたり、書けば書くほど、めっちゃ嘘くさい。きっと、めっちゃ、うっとーしーー。
でも私は、アホなので、綺麗事を(血の気が多いからこそ、けどだから)信じたくて、ずっとずっと思っていることでもあったりする。
なにがあったとか、なにがきっかけとかじゃなくて、特に、近年、劇場で、こんな私が、なのに、
ハッピィすぎると笑い泣きする空間に身を置くようになって思うようになったこと。
昨日、知人と
「みんながさ、みんながめっちゃ仲良くは無理かもやし無理やと思うよ。でも、排除とかせずにおれたらなって、最近、いろんなことでめっちゃ思うねん」
「無理や。それは無理やで」
「無理かなあ。よなあ。でも、そんなん考えてるねん」
とかアホみたいなこと話していたところだったからかもしれません。
軽いな。なんのこっちゃ(笑)
『アンパンマンのマーチ』は、たぶん、メロディーの力もありますね。
あのリズムね。すごいなあ。しみじみ。
その後、1日中頭を離れなかったよ! (笑)
*
毎日お付き合いありがとうございます。
あまりにもしょうもないことを書いてしまい、わー、です。日々。
甘いものはそんなに好きじゃないし、あんぱんもそんなに食べませんが、こしあんもつぶあんも好きです。面白いですよね、パンに餡子。
役者も(いまだに)好きな人が多いドラマ『JIN』にあんドーナツの回、あったなあ。笑
*
写真は、先週なにげなく撮った、通天閣の真下からの通天閣図。
なにこれ。何の意図でこの絵柄なんやろ。曼荼羅的な? 笑
(いつも思いつくままに日々のnoteを書くので合うた写真とかが全然なくてすみません)
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以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
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大阪の物書き、中村桃子と申します。
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。
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現在、関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様にて女2人の酒場巡りを連載中。最新話、13回と14回も先日公開されました。15回も入稿したよ!
と、あたらしい連載「Home」。
皆の大事な場所についての文章、も、ぼちぼちと。こっちも更新せなあかんなー。
旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。あ、小道具の文とかも(笑)やってました。担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)
あなたとご縁がありますように。今後ともどうぞよろしくお願いします。
秋。体も気持ちもしんどくなりがちやけど。皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気で。
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