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「ブリジット・ジョーンズの日記」と「高慢と偏見」

クリスマスの夜は、

久しぶりに、映画「ブリジット・ジョーンズの日記」をNetflixで観ました。


ブリジット・ジョーンズの日記とは?

この物語は、1996年に出版されて大人気となった小説です。ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」からインスパイアされており、主人公はブリジット・ジョーンズ、お相手はマーク・ダーシーです。

両親主催のクリスマスパーティで出会ったマークの第一印象は、「ぶっきらぼうで失礼な男」と最悪でした。向こうからも嫌われているだろうと思っていましたが、彼からの熱い思いを知って次第に惹かれていく。という、ストーリーラインも「高慢と偏見」と同じ。

にもかかわらず、
登場人物の設定は、超現代的。主人公は、ロンドンに暮らすバリバリキャリアウーマンの独身30代女性。気の合う友人がいて交友関係には恵まれているが、両親がちょっと厄介。実家のパーティーに帰れば、結婚は?子供は?と知り合いから質問攻めにあう。友人のパーティーでも同様。タバコをやめたいが、やめられない。ダイエットしようと試みているが、あまりうまくいかない。仕事は頑張っている。

と、これって私???

と、自分と重ね合わせるロンドン在住の女性が続出しそうな物語で大ブレイクしました。そこまででなくても、「ああ、こういうシチュエーションあるよねぇ。」と、頷く女性、男性が沢山居たことでしょう。

古典と現代社会の縮図をうまく掛け合わせて出来上がっているのが、「ブリジット・ジョーンズの日記」です。


映画化された「ブリジット・ジョーンズの日記」

大人気となった小説に続き、映画化もされました。

主人公は、レネー・ゼルウィガー。
相手役に、コリン・ファース。ちょい悪な上司で恋人役に、ヒュー・グラント。ブリジットが、愛嬌があり可愛いくてぽっちゃりしているのが、イギリスにいそうな女性像でさらに真実味が増す。レネー・ゼルウィガーは、この役のために9キロ体重を増やしたそう。

↑ 映画「ブリジット・ジョーンズの日記」オフィシャルトレーラー

では、どんなところが「高慢と偏見」からインスパイアされているのか?まずは、ブリジットの実家でブリジットとマークがはじめて出会うクリスマスパーティーの場面。マークの第一印象は、(見た目と条件は良さそうと思いきや)最悪だった…というところからお話は始まります。そして、その男性の名字は、ダーシーさん。

ジェーン・オースティンのファンだったら、一度に二度おいしい感じで楽しめる映画になっています。


テレビドラマ BBC「高慢と偏見」

ジェーン・オースティンの小説「高慢と偏見 Pride and Prejudice」は、テレビドラマ化、映画化されて世界中で愛されています。特に、1995年にBBCが放映した6話ドラマシリーズは、英国中を熱狂させた人気作品。この作品でヒロインの相手役フィッツウィリアム・ダーシーを演じたのが、コリン・ファースです。

BBCテレビドラマ「高慢と偏見」
相手役の名はフィッツウィリアム・ダーシー。

そこから、再びの
映画「ブリジット・ジョーンズの日記」では、
相手役の名はマーク・ダーシー

で、どちらもコリン・ファースが演じてる。

という粋な配役はたまりません。


ダーシー氏の再登場

「高慢と偏見」のダーシー氏は、ダービーシャーに広大な敷地と屋敷を持つ大金持ち。心優しいが、人見知り?なのか知らない人には態度が冷たい。ヒロインのエリザベスにもかなり冷たい。

一方の、「ブリジット・ジョーンズの日記」のダーシーさんも、高給取り(高等弁護士)でかっこいい。バツイチの独身。初めて会ったパーティーで、ブリジットの外見(というか服装)をけなし、彼の母が用意したトナカイ柄のクリスマスジャンパーを着た男性。ブリジットにとってマーク・ダーシーの初印象は最悪で、さらに過去の嫌な噂を吹き込まれ、大嫌いだった。しかし、実は自分を好いていて優しくいい人だったことがわかる。

というストーリーラインが「高慢と偏見」と一緒。ダーシー役が、コリン・ファースというのも一緒。ヒロインの母がちょっと変なのも一緒。


【まとめ】

というわけで、ジェーン・オースティンのファンにとっては色々な角度から楽しめる「ブリジット・ジョーンズの日記」だが、「高慢と偏見」知らなくても十分面白い。ブリジットは私のこと・・・?と、重ね合わせた女性は多いはず。自分のことでなくても、そういう社会だよなぁ・・・。と、思った人も多いはず。さらに、ブリジット自体が愛されキャラで面白い。
マーク・ダーシーは、クールなのにお母さんから言われると断れないのか、トナカイ柄のクリスマスジャンパーや、雪だるま柄のネクタイをパーティーに着てくるところがなかなか良い。
さらに、ちょい悪のヒロインの恋人役、ヒューグラントがかっこいい。

社会で重圧をかけられる女性像を描き出す2作品

「高慢と偏見」では、ジェーン・オースティンが生きた時代のアッパーミドルクラスの女性(聡明で性格が良い)、ベネット姉妹の生き様と葛藤を描いているが、「ブリジット・ジョーンズの日記」では、30代シングルでバリバリ働く自立した女性の置かれる世間の厳しい、風当たりの強い状況が、リアルに描かれている。

どちらも社会風刺が織り込まれているにも関わらず、魅力的な主人公と演出の良さで物語として純粋に楽しめるのが素晴らしく、長く愛される人気の理由でしょう。


久しぶりに観て、楽しかったです。

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