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思春期の苦しみに寄り添って

我が家の高校生2人は、岐路に立っています。中学受験を経て中高一貫校に進んだものの、コロナ禍で変化の無い日常に希望を持てず、鬱々としてしまい、高校から急にギアが上がった勉強について行けず、オーバーヒートを起こしてしまったのです。

「二月の勝者」ばりに塾に通い、苦しい受験を乗り越えて入った学校でそれなりに楽しそうな中学生活でしたが、コロナで行事や部活も立ち消え、勉強ばかりの日々に、潰れてしまいました。1人は登校できなくなり、もう1人は時々休んで凌いでいます。

中学受験をして良かったのか、別の選択をしていればこんな風にならなかったのか、正解が分かりません。当たり前に大学に行き就職をするというレールを敷いてしまったのも本人達を苦しめていたのかと思うと、張り裂けそうな気持ちになります。コロナ禍が無ければこうはならなかったのか、無くてもこうなっていたのか。未来はどうなるのか、不安でいっぱいです。

でも母ちゃんは思うのです。学歴なんてちっぽけだし、無理して学校に行かなくてもいいよ。生きてくれればそれでいい、と。

世の中の閉塞感と不安感で、悩めるひとが増えています。精神科に問い合わせると、3ヶ月待ちや受付停止中も多く唖然としました。何とか探して、1人は通院中です。

今、心の非常事態宣言になってしまっている方々と我が子へ。大丈夫、立ち直るきっかけは必ずやって来ます。無理せず立ち止まり、機が熟すのを待つのです。潮目が変わりますから。

かつて私もそうでした。高校生時代に進路に悩み過ぎて自立神経を病み、登校しても保健室に駆け込む時期がありました。いつもお腹が痛かったので、心配した親に病院に連れて行かれ、お尻からバリウムを入れる検査をしました。多感なお年頃には辛かったです。幸い腸に異常は無く、学校は無理して通い続けました。

当時は心療内科が今ほど知られていない時代。追い詰められて、壁に黒い虫が這っている幻覚を見たこともありました。今なら専門医に繋げるケースだと思います。お腹の薬を制服のポケットにお守り代わりに入れて、教室にガチガチに緊張して座っていました。

そんな辛いトンネルを抜けるきっかけは、銀色夏生さんの本や文学全集、そして何よりも両親や友だちの存在でした。

妹達に比べて勉強のできない私を、「あなたは優しくて感受性が強いところがいいの」と言い続けてくれました。食欲が落ち、痩せ細った体に栄養ドリンクや点滴をしてくれ、美味しいご飯を作ってくれました。

友だちはいつもと変わらず登下校を共にし、図書室で一緒に勉強してくれました。

とにかく両親の悲しむ顔を見たくない一心で、何とか指定校推薦をいただき大学に進学しました。

その後、決して順風満帆ではありませんが、「まっ、いいか」を胸に過ごしています。○○しなきゃならない、○○でないとならない、という思考を変えました。変えるのは本当に大変でしたが、人生6割くらいでいいや、と気楽に捉えるようになりました。

絶望に潰されそうになろうとも、決して生きることを諦めないで。生き抜いて、その先にある未来を待ちましょう。マスク生活のまま終わってたまるかってもんです。

私も、まさか4人の母親になるなんて思いもよらなかったです。人生、ドラマチックですね。誰しもドラマチックに生きていると思うと、命の尊さを感じます。

トンネルに入った子ども達を思いながら、犬の散歩で空をふと見上げると、奇跡が。ハート見っけ。いいことあるぞー。

AIさんの歌に励まされるこの頃。「story」や「ハピネス」が響きます。

プチハッピーを散りばめて、今日を過ごしましょう。素敵な未来が待っていますように。穏やかな日々が訪れますように。





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